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青空自主保育なかよし会

4月入学の意味、9月入学への違和感

2021.05.03 06:18

35年間自然を通して想うのは、新学期が4月で始まってくれるとはこと保育をする上で子どもたちに自然に対して安心感を与えてくれます。


4月に新入会の子どもがやって来て初めて目にするのは、新芽や咲き始めたばかりの小花(オオイヌノフグリ、タンポポなど)、生まれたばかりの数ミリのバッタやクモ、テントウムシ、カエル等々です。


1歳の子どもと同じく、小さくまだ弱いけれど、日に日に成長する様を見て、自分の成長と歩調を合わせることができます。日差しは少しずつ暖かく、日も長くなり、目覚めから、大きく盛りへと向かう季節が、子どもの心と体の伸びにぴったりです。


もし新入会が9月であれば、自然の中で遭遇するのは、いきなり大きく跳ねて怖いバッタや膨らんで怖いクモであり、子どもがのびのび安心して過ごそうと思うころに、日はどんどん短く寒くなっていき、不適な季節が近づいてくるのです。


欧米の9月入学は主食の小麦が秋蒔き、春収穫であり、小麦の成長とともに季節をすごしているからであり、これに対し米を主食とする日本人が稲作の春に田植え、秋に稲刈りと稲の成長と感じ季節を過ごし暮らすのはとても自然なことで、4月入学がこの意味においても大切なことなのです。



相川明子

1985年に青空自主保育を創設。NPO法人山崎・谷戸の会事務局長。

<著作>

1997年「土の子育て」出版(コモンズ)

2008年「土の匂いの子」出版(コモンズ)

2011年 映画「さあ のはらへいこう」(記録社製作)

2015年「谷戸であそぼう 春」(冨士山インターナショナル)

2018年「谷戸であそぼう 夏」(冨士山インターナショナル)