【本気で生きている人を、妥協なく撮りたい】プロモーションムービー企画の裏側にある二人の想い。
TORUMIRUインタビュー、今回は「プロモーションムービー企画」を現在のメインコンテンツとして制作している仁美、海人の二人に、現在の心境を聞いてみました。
というのも、このインタビューをする数日前に、この企画について「適切な価格をつけていく」というニュアンスの内容をSNSで発信していたばかりだったからです。
これは人生レベルで本気に映像制作をしている二人だからこそお客さんとの関係性を大切にしていきたい、という思いからの決断だったのでしょう。
これからの二人の活動の方向性を決める節目のとき。リアルな声を聞いてみました。
絶対に妥協したくない。
編集長|二人は今プロモーションムービーの撮影をお仕事としてやっていますが、今回大幅に価格の調整をしたみたいですね。まずはそこの経緯から教えてもらっても良いですか?
仁美|価格を調整したのは、周りのみんなに「安過ぎじゃない?」って言われたってことがあって。撮影までの過程も含めて、私たちがやっていることを見てくれている人たちが「なんであなた達、こんなにやってるのにこの価格でやってるの?」って言ってくれたことが大きかったかな。うちらは(動画制作を)好きでやってるってこともあって、報酬がなくてもついついやってしまうのだよね。だから、そこに適正な価格をつけることって、苦手なことでもあった。自分たちのやりたい気持ちが強いあまりにね。
編集長|職人気質なところもあるし、確かに準備も含めてめちゃくちゃ時間をかけている印象はありますね。
仁美|結局、それをしてきた結果、私たちがすり減ってしまっていて。海人もFacebookで書いていたけど、エネルギーが漏れているのよね。うちらのエネルギーをお客さん側が受け取ってくれていないという感覚があって。
編集長|エネルギーが漏れている、ですか。
仁美|そうそう。同じくらいのエネルギー量で受け取ってもらえていないって言うのかな。うちらが100かけて発したエネルギーを、お客さんが20くらいしか受け取ってくれないということがあって、うちらのエネルギーがその分、無駄に80流れ出ていっているみたいな感覚。でもうちらは妥協することができないから、ただ出し続けるみたいな。それですり減っていく...。
編集長|それは言い換えると、同じレベルのエネルギー交換ができていないということなんでしょうか?
仁美|そうそう。うちらは作品のレベル感を下げたくないから、常に全力投球でやるのは絶対なんだよね。そうすると場合によってはお客さんの熱量と釣り合わなくなってしまうことがある。
編集長|なるほど。
仁美|うちらが「絶対これ」ってところまで妥協しないからこそ、場合によっては追加で撮り直しがあったり、機材が必要になったりするときがあって、それを惜しみなくやりたいって思う。そうしたときにお客さん側がそこを求めてなかったりすると、そのお客さんは追加料金を払ってまでしたいとは思わない。それは仕方がないとは思うんだけど、うちらは絶対に妥協したくないので、結果的に自分たちの実費でやってしまうってことがあって、それは良くないなと。
編集長|お客さん的にはそんなにやらなくてもいいよって思っていても、自分たちは作品を妥協したくない、と。
仁美|うちらはどこまででも、どんだけ追加でかかっても良いものを撮りたいっていうベースがある。でもお客さん的には「まあまあこのくらいにおさえて欲しい」というベースがあるから、作品の質よりもコストダウンを重視されるとモヤモヤしてしまう。ここの不一致をなくすために、今回撮影の価格を大幅に引き上げることにしたの。
「エネルギーが漏れてしまっている」この言葉が特徴的でした。
常に全力でしか作品がつくれない二人だからこそ、妥協することができなかった。
これって、もしかしたら見る人からしたら「わがままだ」とか「お客さんの目線に立っていない」とか言われてしまうのかもしれません。
でも、自分たちの価値観を守り続けることが二人にとっての選択であり、それ故に生まれる作品のクオリティと信頼感があります。
ここには自分たちが全力で妥協せずにクオリティの高い作品をつくりたいからこそ、「そこに価値を感じてくれるお客さんに来て欲しい」という覚悟を感じました。
その価値観が一致しない人、そこまでしなくてもいいと考える人は別のクリエイターに依頼してほしい、私たちには私たちのやり方でしか作品をつくれないから、そこに魅力を感じる人だけが来て欲しい。
今回はそういう決断だったのだと感じられました。
「想い」を映像で可視化するお手伝いをしたい。
編集長|二人にとっては当たり前のことだとは思いつつ聞きますが、映像作品として、よりクオリティの高いものをつくる理由はありますか?
海人|うーん。妥協したものを世に出すわけにはいかないという気持ちが一番強いかな。
仁美|そうね、うちらのイメージする「妥協しないもの」というは、お客さんの「そのまま」をちゃんと表現できているもの。100パーセントなものを映したい。それが「しきれていないもの」を出すのはお互いに良くないと思うから、そこを妥協したくないって感じかな。
編集長|なるほど。そこでお客さんに「こんなもんでいいですよ」という感じを出されちゃうと、「いや、これじゃ全然良さが表現できていないんだけどな...」みたいな感じになってしまうと。
海人|隠されたり、偽られたりするとダメだね。撮れない。
編集長|今回、価格を上げることでお客さんのレベル感も上がると思うのですが、レベルが上がることで、どういう人たちに来て欲しいですか?
仁美|お金の循環を喜んでできる人。浪費ではなく投資感覚でお金を払える人。その先の未来を見れる人かな。
海人|映像をちゃんと使ってくれる人。
仁美|映像を活かせる人よね。ある程度、自分のやりたいことや事業が確立されていて、映像が加わることでもっとお客さんとの出会いが増えたり、これまでも人は集まっているけれど更に精度を上げたいとか。
海人|マイナスをゼロにする映像ではなくて、これからもっと上を目指したいというときに映像を使ってステップアップしていきたいという人と付き合っていきたいかな。
仁美|あとは、想いは凄く熱いものがあるんだけど、言語化できなくて困っている人とか。どう伝えていいかわからない人。そういう人の秘めている想いを、映像で可視化するお手伝いはやりたいなって思う。
編集長|内側にあるものを表現するツールとしての映像ということですね。
海人|やっぱり嘘偽りのない、シンプルな人は撮っていて楽しいんだよね。素直に自分のやりたいことをやっている人や、理想を追い求めている人を撮りたいなって思う。
そういえば、二人が私(編集長)に対して、「私たちの取扱説明書をつくってほしい」と依頼してきたところから、このインタビュー企画がはじまりました。
その役割をまっとうするためにハッキリと書いておくと、生半可な気持ちでは二人の映像作品にはついていけないということを伝えておきます。
それはどういうことかというと、先にも書いてあるとおり、二人が妥協のない世界の中で生きているからです。
この「妥協のない」という言葉を置き換えると、「自分の内側にあるものを純度高く表現する」ということに命をかけているということなんですね。
なので、このプロモーションムービーで何を表現するのかというと「あなたの生き方」をそのまま表現することになります。
表面的なものではなく、繕わられたものではなく、命が凝縮された作品をつくること。
この部分に共感する方はぜひ二人に映像を依頼してください。
「そんな大袈裟なこと...」と感じる方は、まだそのタイミングではないのかもしれません。
生き方や価値観が自然と「広告」になってしまうもの。
編集長|次はプロモーションという言葉について、伺っていきたいのですが。二人はプロモーションというものをどう捉えていますか?
海人|まず、おれたちが撮っているものは「自己表現ムービー」ってことかな。
仁美|そうね。プロモーションという言葉は広告というようなものに捉えられがちだけど、そのまんまの生き方や価値観が表現できたら、そりゃ広告になるよねって、うちらは思っているのよね。商品を買ってもらおうと、意図的に広告にしようとするのではなくて、自然と広告になってしまうもの。お客さんって、その人の想いとか人柄とかを見て「好きだな」と思ってファンになったりするわけだからさ。
編集長|たしかに生き様や生き方、本音に触れることで、好きになることはありますね。むしろ、それしかないかもしれない。
仁美|「買わせるため」という感覚が、世の中的にはプロモーションという言葉に乗っかっている場合が多いけど、うちらの場合はそこに意図はあまり乗っていなくて、結果的にそうなってしまうものをつくっている。
編集長|戦略的ではないということですよね。
海人|「こう見えて欲しい」ではなくて、自分の色を出したらいいじゃん、みたいなね。
仁美|だからこそ、これから(撮影の)規模感が大きくなってくるであろうから、自分たちの生き様を妥協せずにいかなきゃなって思う。動画制作では妥協はしていないけど、日常生活とか人間関係とかでね。それこそお客さんを妥協して選んでいたのかなと思った部分もあったのかなと。妥協しないで、この人と本気で人生賭けて本音で付き合いたい、という人だけを撮っていきたいなと思った。人の生き様をとるわけだから、自分たちがそうしないとね。
この部分は二人と話していてもとても楽しい部分です。でもその代わり、そのニュアンスを言葉で伝えることが難しい部分でもあります。
従来、プロモーションというものは「なにかを売りたい」という動機からはじまっています。
もちろん二人の目的もその動機に沿ったものから生まれているですが、そこからの選択ルートが一般的なものとは異なります。
プロモーションやブランディングは「何かを売る」という目的ではあるけど、じゃあそれを実現させるために外側だけを「かっこよく繕ってもなんの意味もないよね」という考え方がベースにあるのですね。
もちろん外側だけを繕って販売をしている商品というものは現代に溢れかえっているし、そうやってヒットしている商品もたくさんあります。
でも二人が対象としているのは、人を映すことが前提となるプロモーションです。
内側を隠された人をどうやって好きになるのか、「それはプロモーションと言えるのか?」この部分の違和感に二人は敏感に反応しています。
自分たちは隠されたものを撮れない。その人の魅力や価値は、その人の本音や素直な想いにあるのだから、それ以外は撮りたくない。
そういう意識が根底に流れているのですね。
最初にあるべきものは「想い」の部分。
編集長|少し視点を変えますね。もっと自分たちの活動を広げていきたい、ファンをつくっていきたいと考えている人がいるとして、プロモーションというものを考え直すときにどういう視点で見直せばいいと、二人は考えますか?
海人|やっぱり「あり方」だよね。撮影しているときも「なんでそうしたいと思ったのか」とか、自分の価値観がなんなのかとか、自分がどうありたいのかという部分を聞いている。そこを出していく必要がある。
仁美|見られ方を気にする人が多すぎて。そこから入ると辛いよね。
海人|「こう見られたいから、これをする」ではなくて、「これをしたい」と本気で思ったときに、それをそのまま出すと伝わる、って感じ。
仁美|最初にあるべきものは「想いの部分」なんだよね。テクニックとかスキルとか、見せ方よりも、想いがベースにあって、そこをどうやって見せるのかが重要だから。インスタでどうやったら「映える」とか、いいねが増えるとかではなくて、どうありたいか、どういう想いを持っているのかさえ確立できれば、どう見せるのかは簡単だからね。
海人|あとは自分の伝えたい世界観をできるだけ具体化することかな。誰に何をどうやって、という部分。そこを具体化することでオリジナリティが増してくる。
仁美|テクニックは後からついてくるよね。自分と向き合えていないと難しい。自分を知らないと。
海人|誰かと比べて、とかじゃなくてね。
仁美|どうありたいかって、本当にシンプルでいいんだよね。
編集長|ということは、二人が撮影を依頼される場合もある程度「自分と向き合った人」に来て欲しいということですよね。
仁美|そうだね。これからはしっかり面談などをさせてもらって、(撮るタイミングが)まだだなという人はお断りしていこうと思っている。
編集長|それがはじめに言っていた、不一致をなくすために必要ということですね。
海人|言っていることとやっていることが違う人はどうしても撮れない。本当の自分と外に出している自分とギャップがあったり、偽りたいという気持ちが表に出てしまっていると。
仁美|いわゆる一般のカッコいいだけのプロモーションムービーは撮れるだろうけどね。うちらは無理だね。
編集長|なるほど。あくまでも本音や生き方を表現することに意味があると。最後に、これからどんなものをつくっていきたいのか?どんな人と一緒につくっていきたいのかなど、まとめの言葉をいただけますか?
海人|本気で生きている人を映したいいだけなんだよね。自分の実現したい未来が明確にあって、実現したいこと、こうなりたいというものが描けている人。それに向かって、きちんと努力している人、言動が一致している人を撮らせてもらいたい。映像を撮らせてもらうことで、その人の人生に触れさせてもらえるって感覚があるんだよね。それをやらせて欲しいという感じかな。
仁美|今をどれだけ妥協せずに生きられているか。今を本気で生きている人、本当の気持ちで生きている人を撮りたい。本気で向き合える人なら、どこまでも妥協せずに追求していくので、一緒に良いものをつくりたいですね。
プロモーションムービー企画にまつわるインタビュー、いかがでしたでしょうか。
このプロモーションムービー企画は、自分のやりたいことや好きなこと、本気で探究したいことや叶えたいことへ向き合って行動している方や事業家さん向けの企画です。
本文中にあるように、プロモーションという言葉だけを取り上げると、カッコいいだけのティーザー広告(具体的な商品情報ではなく、イメージや雰囲気を伝えることを戦略的に表現する広告)のように感じられてしまうかもしれませんが、そういう類のものとは異なります。
二人が捉えている、プロモーションというものは、イメージを作り込んで戦略的に売り込むものではなく、その人の本音や価値観、生き様に触れる機会をつくることで、興味や関心、共感などが "自然と" 湧き上がる、という一連の流れのことを指しているのです。
自分の生き様や価値観をより感覚的に、ダイレクトにお客様に届けるツールとして、二人の動画を活用してみたいと言う方は、以下のリンクにあるWebページからご連絡ください。
(内容はその都度更新されますので、ご了承ください。)
聞き手|龍輪諭