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うつつの世界

2021.05.06 14:49

寄り道、遠回り、そんな言葉が嫌いな人は演劇をすることには向かない。

「将来何になりたい?」


20代で会社員からドロップアウトしてバイト生活をしていた頃、周りが徐々に舞台から離れ、

浮世(現実)の社会生活に勤しむ様になると、

途端に自分だけ置いてけぼりにあった気になる。


幸いながら自分には自営で収入があったり、

時間を自由に有せる事から現在まで演劇を

続けられて居ることは当時の仲間内には

申し訳ないが恵まれて居ると言わざる得ない。


現実に目を背けるわけはではないけど、

やはり舞台には多かれ少なかれ遠回りや、

寄り道を通り越した

華やかな瞬間みたいなものがある。

それは誰もが手に入れられるものではない、

特別なところなのだと。

世の中の人が認めてくるかは分からないが、

いろん

なことに帳尻を付ければ、誰に文句を

言われる事が無いのが社会人劇団の良いところだ。


「何がいいの?」


「舞台に立った人にしか分からないよ」


その価値観は不変ですね。



問題は…


それを一瞬一瞬では無く、いかに永く続けていく事が難しいかを知ってなお、現在を生きらるか?

辞めたくなったら辞められてしまう(時と場合によるけど)ほどでしか無い虚しさもある。


それでも、続けられる強い意志が私たちに力を

与えてくれる。