掛軸表装 達磨(だるま)笹渡り その②(表装)
こんにちは。五番館です。
前回の達磨の続きです。
反射で分かりにくいですが、作品を全体に水に沈め薬液を流していきます。
特定の条件が整っていれば可能な作業ではありますが、洗浄効果は抜群です。
絵的に地味なので載せませんが、作品の酸性化を防止する処理も同時に行います。
綺麗になったところで、取り出して乾燥、フラットニング(平坦化)
確認作業などの後、いつもの表装の作業へ入ります。
今回使用する裂地のイメージは
「リビングに何気なく掛けれる(飾れる)、そして和室にも合いそう」
な雰囲気のものを選択しました。
高いものではありませんが面白い裂地が在庫にありました。
そして、完成です。(上の画像も完成後ですが..)
伝統的ではないかもしれませんが、面白いものが完成しました。
自分の知るリビング、和室など色々な部屋を思い浮かべました。
現代の住居に合った、どこにでも飾れるような掛軸は考えてみるとあまり存在しないんですね。
シミはすっきりときれいになりました。
一文字(本紙の上下に付く裂地)も本紙に合わせて爽やかなものを。
軸頭(飾る時には重りに、巻く際に持つ一番下の棒の両端)はナチュラルな木製。
写真は紐の状態では少し短いのでこの後交換しました。
今回はシミの出てしまった本紙を洗って、掛軸に仕立てる作業でした。
本紙の状態によっていろいろな洗浄方法、補修の方法がありますね。
また掛ける場所によって裂地を選び、現代的な掛軸を作る事が出来ます。
もちろん和室用のクラシックな物も可能です。
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