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ZIPANG-5 TOKIO 2020 青森ねぶたに影響を与えた!~歌川国芳~出世作から代表作まで、100作品一挙に公開!(後編)

2021.05.08 22:05

歌川国芳(1797-1861)うたがわくによし

歌川国芳は、江戸時代末期を代表する浮世絵師の一人で、近年国内のみならず海外でも評価が高まり、多くの人々を魅了しています。

江戸日本橋の染物屋の家に生まれた国芳は、15歳の頃に初代歌川豊国の弟子となり、長い下積み時代を経て、30歳を過ぎた頃に中国の伝奇時代小説「水滸伝」を題材にした「通俗水滸伝豪傑百八人之一個」シリーズで一躍脚光を浴び、「武者絵の国芳」と呼ばれるほどの人気絵師となりました。

その後は武者絵にとどまらず、役者絵や美人画、風景画、ユーモアあふれる戯画など幅広いジャンルを手掛け独創的な作品を次々と生み出し、江戸期の浮世絵だけにとどまらず近代以降の日本画にも影響を与えました。


「通俗水滸伝豪傑百八人之一個 九紋龍史進」
国芳の出世作となった「通俗水滸伝豪傑百八人之一個」シリーズは、中国の小説「水滸伝」に登場する豪傑たちを描いた作品である。史進は、百八星の中で最初に登場する豪傑。九匹の龍の刺青をしていたので九紋龍と呼ばれた。江戸の人たちは「水滸伝」の中でも九紋龍史進を特に好み、国芳の図をもとにした刺青が流行したという。


「木曽街道六十九次之内 下諏訪 八重垣姫」
「木曽街道六十九次之内」シリーズは、木曽街道を題材にした全72図からなる連作。画中には宿場風景と共に、それぞれの地名から連想される説話が描かれる。八重垣姫(やえがきひめ)は、いいなずけである武田勝頼の命を救うため、諏訪明神の使いである狐の霊力を借りて氷結した諏訪湖を渡り、信玄秘蔵の兜を手に勝頼のもとへ駆けつける。


ここからは、
歌川国芳を中心に20作品をご案内いたします!


歌川国芳
相馬の古内裏(そうまのふるだいり)
弘化2年-弘化3年(1845-1846)


歌川国芳
龍宮玉取姫之図(りゅうぐうたまとりひめのず)
嘉永6年(1853)


歌川国芳
龍宮城 田原藤太秀郷に三種の土産を贈(りゅうぐうじょう たわらとうだひでさと に さんしゅのみやげをおくる)
安政5年(1858)


歌川国芳
主馬佐酒田金時 靭屓尉碓井貞光 滝口内舎人 源次綱と妖怪(しゅめのすけさかたのきんとき ゆげいのじょううすいさだみつたきぐちのうとねりげんじのつなとようかい)
文久元年(1861)


歌川国芳
源頼光公館土蜘蛛作妖怪図(みなもとのよりみつこうのやかた つちぐもようかいをなすず)
天保13-天保14年(1842-1843)


歌川国芳
源三位頼政鵺退治之図(げんさんみよりまさ ぬえたいじのず)
文政9年(1846)


歌川国芳
大江山酒呑童子(おおえやましゅてんどうじ)
嘉永4年(1851)


歌川国芳
見立東海道五十三次 岡部 猫石の由来(みたてとうかいどうごじゅうさんつぎ おかべ ねこいしのゆらい)
弘化4年(1847)


歌川国芳
大物浦之海底之図(だいもつのうらかいていのず)
嘉永3年-嘉永4年(1850-1851)


歌川国芳
大物之浦平家の亡霊(だいもつのうらへいけのぼうれい)
嘉永4年(1851)


歌川国芳
大物之浦平家の亡霊(ひごのくにみなまたのかいじょうにて ためとも なんぷうにあう)
嘉永4年(1851)


歌川国芳
清盛入道布引滝遊覧 悪源太義平霊討難波次郎(きよもりにゅうどう ぬのびきのたき ゆうらん あくげんだよしひらのれい なんばのじろうをうつ)
天保元年(1830)


歌川国芳
源牛若丸僧正坊ニ隋武術を覚図(みなもとのうしわかまる そうじょうぼうにしたがいぶじゅつをおぼゆるず)
嘉永4年(1851)


歌川国芳
四条縄手の戦い(しじょうなわてのたたかい)
安政4年(1857)


月岡芳年
雪月花の内 月 毛剃九右衛門(せつげっかのうち つき けぞりくえもん いちかわさんしょう) 明治23年(1890)


歌川国貞
見立十人 豊国一世一代屋久ら水滸伝 (みたてじゅうにん とよくにいっせいいちだい やぐらすいこでん)
文久3年(1863)


歌川芳艶
大江山酒呑退治(おおえやましゅてんたいじ)
安政5年(1858)


歌川芳虎
西海蜑女水底ニ入テ平家ノ一族ニ見(さいかいあま みなそこにはいりて へいけのいちぞくにあう) 天保14-弘化4年(1843-1847)


歌川芳員
新田義興の霊怒て讐を報ふ図(にったよしおきのたましいいかりてあだをむくうず)
嘉永5年(1852)


河鍋暁斎
狂斎百狂 どふけ百万編(きょうさいひゃっきょう どふけひゃくまんべん)
元治元年(1864)



【UKIYO-E KURASHIKI/国芳館】

所在地 : 〒710-0054 岡山県倉敷市本町1-24

交通アクセス:JR倉敷駅下車 徒歩約15分

開館時間: 午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)

休館日 : 火曜日(祝日の場合は翌日に振替)

観覧料: 

一般 1,300円(1,000円) 大学生・高校生1,000円(800円) 中学生・小学生 500円(300円)

※( )内は20人以上の団体料金

TEL: 090-8242-1443

●15名様以上から団体割引料金でご鑑賞できます。
団体でのご来館は、メールでのご予約が必要となります。

●障がい者手帳をお持ちの方およびその介護者1名は無料です。

●(ご注意)当館はバリアフリー対応とはなっておりません。



編集後記に代えて

本稿でのご案内は、これにて完結と致します。
倉敷美観地区を一望できる世界初となる歌川国芳のミュージアム「UKIYO-E KURASHIKI/国芳館」は美観地区に同調した伝統的木造建築です。


当館に、国芳の代表作「相馬の古内裏」他、国芳の門人にも光を当て、選りすぐりの約100作品が展示されております。

現在も、本サイト前号にてご紹介した青森ねぶたに多大な影響を与え続けている歌川派の上質な浮世絵メッカです…

日本は明治時代から…そして第二次世界大戦によって長い間、西洋崇拝の国でした。
つまり…アジアの文化が遅れていることを恥じとすら考え、浮世絵等には滅多に目にする機会もありませんでした。

その間、本物を見抜く西洋人の眼は多くの日本の美術品を手に入れました。殊に有名なのはボストン美術館収蔵の6500点ものスポルディング浮世絵コレクションです。

このコロナ禍で人々の意識は大転換を見せ始めております。それは、洋の東西問わず大国、小国関係なく、良いものは良いとする価値観の共有であります。

本物に接することで、これから美術・工芸・グラフィック・インテリア・建築・スペースデザイン等を目指そうと考えている皆さんにとっても色々な意味で、チャンスを掴む良い機会となることでしょう。

伝統的な倉敷の町並み景観見学と併せてご来館を計画されては如何でしょうか。   



鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
石川県 いしかわ観光特使



協力(敬称略)

UKIYO-E KURASHIKI/国芳館
〒710-0054 岡山県倉敷市本町1-24 電話: 090-8242-1443



※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。



岡山関連情報は、下記のリンク記事をご覧ください。


ZIPANG TOKIO 2020「日本の伝統文化に魅せられた外国の来賓!外務省地方創生支援飯倉公館活用『岡山県の魅力発信セミナー』&『津山市の歴史と伝統』について」

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ZIPANG-4 TOKIO 2020東かがわ市~美しい日本の伝統・伝説の地~ 日本の精神文化と国土の美しさ 再発見!(その3)~❝ベンガラ❞ と ❝かめびし屋❞~高梁市「吹屋ふるさと村」

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250件ほどの記事をご覧いただけます。

ZIPANG-4 TOKIO 2020 (VOL-4)

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ZIPANG-2 TOKIO 2020 (VOL-2)

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ZIPANG TOKIO 2020 (VOL-1)

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ZIPANG-5 TOKIO 2020 (VOL-5)

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