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谷原恵理子句集(「ににん」「篠」同人)『冬の舟』出来ました!

2018.05.09 03:55

谷原恵理子・句集『冬の舟』俳句アトラス

2021-05-09 | 俳句

星するり体を抜けるスキーの夜  谷原恵理子

再び会ふ夏蝶すでに傷つきて  同

鞍馬山降りひとの世にかき氷  同

眉にふれ淡海にふれ春の雪  同

椿落つ大地に伝ふ波の音  同

雪の鯉音なき水に生きてをり  同


https://haikuatlas.com/?shoukai=%E8%B0%B7%E5%8E%9F%E6%81%B5%E7%90%86%E5%AD%90%E5%8F%A5%E9%9B%86%EF%BC%88%E3%80%8C%E3%81%AB%E3%81%AB%E3%82%93%E3%80%8D%E3%80%8C%E7%AF%A0%E3%80%8D%E5%90%8C%E4%BA%BA%EF%BC%89%E3%80%8E%E5%86%AC%E3%81%AE 【谷原恵理子句集(「ににん」「篠」同人)『冬の舟』出来ました!】 より

句 集:『冬の舟』(ふゆのふね) 著 者:谷原 恵理子(たにはら・えりこ)第一句集

【序 文】岩淵 喜代子 【跋 文】辻村 麻乃 【表紙画】谷原 菜摘子

能舞台一歩は雪を踏むやうに

恵理子さんの作品は、確かな具象がその感覚に支えられて成立している。

声を出して読んでみるとよくわかるのである。

これからの句がどんな形で生まれてくるのか想像がつなかい楽しみな作家である。

―帯文 岩淵 喜代子―

【収録作品】

狼は絶え伊勢道の常夜灯            一本の桜を母と見る夜かな

引力と神は見えざり木の実降る      みちのくの星押し寄せてねぶた引く

空箱の軽さ恋猫戻りけり         眉にふれ淡海にふれ春の雪

いい女といふに幼き祭髪         黒セーターレノンの歌は雨のやう

花惜しむとは青空を仰ぐこと       心中を終えし人形近松忌

魚の腑を返すましろき冬の波       白木蓮のかたりと花の外れけり

ISBN978-4-909672-19-3  定価2,273円+税

【著者略歴】

本名 同じ

青森県青森市生まれ東京、埼玉に20年以上在住、北海道札幌市に2年在住

現在、兵庫県芦屋市在住

《俳 歴》

2009年 朝日カルチャー芦屋教室にて俳句を始める

山田弘子に師事し、6月より「円虹」所属

2010年 社団法人日本伝統俳句協会会員

2015年 岩淵喜代子「ににん」に春号(58号)より投稿

2016年 「円虹」6月号準巻頭

2018年 社団法人俳人協会会員

同年冬より姫路超結社句会「亜流里」(代表・中村猛虎)会員

2019年 辻村麻乃主宰「篠」に冬号より同人

2010年 NHK俳句名古屋大会 秀作

2014年 NHK俳句神戸大会当日吟行句 一席

2015年 NHK俳句全国大会 秀作


https://haiku-enko.jimdofree.com/%E5%86%86%E8%99%B9%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/  【円虹について】 より

ご挨拶

 平成22年2月7日、師であり、母である山田弘子の急逝により円虹主宰を引き継ぎました。円虹は伝統俳句の、「花鳥諷詠」、「有季定型」の型を守りつつ「守ることは攻めること」という前主宰の姿勢を引き継ぎ、伝統に新風を吹き込んでいく結社です。志を同じくする誌友の間で、活発な活動と俳句の鍛錬を行っています。

 ベテランも若い方も、のびのびと俳句を学べる結社です。

          主宰・山田佳乃  

山田佳乃

大阪府生まれ

稲畑汀子・稲畑廣太郎・山田弘子に師事

母・山田弘子逝去後「円虹」主宰を継承

平成20年「ホトトギス」同人

平成22年 第21回日本伝統俳句協会賞受賞

円虹 創刊時のご挨拶(創刊号より)

創刊のご挨拶  山田弘子

 明けましておめでとうございます。

 ここに俳誌「円虹」創刊のご挨拶を申しあげます。

 私はこれからの俳句人生を俳誌「円虹」の発展を通し、広い視野で伝統俳句というものを考えて参りたいと存じています。

 「花鳥諷詠」とは何か、「客観写生」とは何かという永遠のテーマを追いつづけながら、これからの伝統俳句の道を探求して参ります。

志を同じゅうして下さいました多くの方々と共に俳句を多角的に学び考えながら、おおらかに、自由に、真剣に進んで参ります。

 稲畑汀子先生の心温まるお励ましの言葉をはじめ、多くの方々から寄せられました心からのご声援、ご鞭撻をしっかりと心に刻んで、今私は自分に課せられた使命の大きさに身を引き締めております。

「良い作品を創る」

「良い作品を選ぶ」

「良い仲間を広げる」

 この三つのことをいつも念頭において歩んでいくことを創刊のご挨拶と致します。

平成七年一月一日

山田弘子 略年譜

昭和9年8月24日 兵庫県和田山生まれ

小学校時代 但馬児童生徒文芸雑誌「草笛」により俳句を始める

昭和45年 「ホトトギス」投句 高濱年尾、稲畑汀子に師事

昭和48年 「雨月」初参加 京極紀陽「木兎」に投句

昭和55年 ホトトギス同人

昭和59年 第一句集『蛍川』刊

昭和62年 日本伝統俳句協会設立に参加

平成2年 第二句集『こぶし坂』刊

平成3年 第2回日本伝統俳句協会賞受賞

平成7年 俳誌「円虹」創刊主宰

平成8年 第三句集『懐』刊

平成9年 俳句・俳景『空ふたつ』刊

平成12年 第四句集『春節』刊

平成14年 兵庫県文化賞受賞

     自解句集『夜光杯』刊

平成15年 NHK俳壇選者

     円虹100号記念祝賀会

     第五句集『草蝉』刊

平成17年 第六句集『残心』刊

平成19年 第19回日本伝統俳句協会賞受賞

     大阪俳人クラブ会長就任

平成22年2月7日 逝去