【お便り】「ずってもはっても(なにがあっても)負けでたまっか」で頑張っていきます
こんにちは。千年に一度と言われた東日本大震災から10年になりました。
私の住んでいたふるさと(浪江町)は山、海に囲まれたのどかな街でした。
津波、原子力水素爆発で、双葉郡が原発より20キロ圏内にあるため、全区域が避難を
余儀なくされました。すぐ戻れると思い、着の身着のまま避難して10年。
たくさんの大切なものを失い、あたり前の生活が出来なくなりました。
きめこみパッチワークを始めたのは、避難して家族と離れ、生まれ故郷である
福島県いわき市小名浜で一人暮らしを始めた時でした。避難した人達の交流会(絆なみえ)に
誘われたことでした。きずな会は毎月、フラワーアレンジメント、きめこみ、料理、
体操など自由に選べます。懐かしい人達と一緒に話しながらつくれるので
楽しい日々でした。
鉛筆しか持ったことのない私でしたが、みんなのを見ながら作りました。
それでも何回も失敗して大変でしたが、出来た時の達成感は忘れられません。
だんだん面白さが増し、きめこみにハマってしまい今も続いています。
現在は娘のいる栃木県で生活をしています。家の中で、自分の時間で作れることが
一番です。最初は見せるものではなく、部屋を明るくするものとして始めましたが、
皆と離れ離れになってから10年。少しでも元気になってもらいたくて、動物好きな
人には動物。花が好きな人には花を手紙と一緒に送っています。
「きめこみは、食べものではなく、お金にかえられない真心がうれしい~」
「元気に頑張っからね~」
と嬉しい返事が返ってきます。ついつい嬉しくなり作品作りに力が入ります。
コロナで大変ですが体に気をつけて頑張ってください。
私達の合言葉「ずってもはっても(なにがあっても)負けでたまっか」
で頑張っていきます。
お世話になりますがこれからもよろしくお願いします。
ありがとうございました。
栃木県 坂本 良子様