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松浦信孝の読書帳

答えは身体が知っている

2021.05.12 13:22

最近、肉を食べる頻度がめっきり減った。


以前は1日三食肉料理、とかざらだったのに、である。


肉を食べる機会をゼロにしたわけではない。職場で頼む弁当に入っている分は、それはそれとして、ありがたく頂く。

自分でも食べようかな、と思ったら食べる。


ただ、食べなくてもいいかな、という感覚がよぎるようになった。


昨年から通っているヨガでは、自分の感覚に気づく、というトレーニングを繰り返し行なっている。


それは、自分が自分の身体感覚を取り戻していくリハビリテーションになっている。


自覚していなかった身体の違和感や、知らず知らず封じ込めた感情の残像、そういうものにただ、気づく。


そして、今年に入ってから目覚めた発酵食。


まだ生活の全てにしっかり取り込めたわけではないにせよ、時折食べる動物性食品なしでも満足感のある料理達が、自分の身体をまだ見ぬ次元へ引き上げていく。


そして、肉を摂らない食事を覚えたことで、肉を食べた後の体の違和感みたいなものが浮き彫りにされてきた。


去年の今頃からは想像もできなかった世界。


別に宗教にハマったわけでも、環境問題の意識が高まったわけでもなく、ただただ自分の身体が、「あっちじゃない、こっちだ」と告げている。


そんなレールの分岐点に立った感覚。


自分はいつも、こうした風変わりな変曲点に達する前に、必ずジャブのようなメッセージを受け取っている。


今回のヒントは昨年読んだ本、2冊


『アミ 小さな宇宙人』でアミが主人公の夕飯として残されたステーキに全力で嫌悪感を示すシーン

「死体の肉を食べるなんて!」



『ループ:忘れ去られた記憶の旅』で人間が各ステップを成長しながら上がっていくうえで、「肉が好きな人はある次元から上へは行けない」と記された謎の文言


この二つに、理解はできなかったがなぜか反応していた。


今も理解はできていない。身体の導きにしたがって生きるようにしているだけ。


でも、肉食が悪いとか、やめるべきとか、そういうことを考えているわけではない。


食べられるなら食べておいた方が良いし、無理に我慢するのはそれこそ体に良くない。


頭で考えてヴィーガンになるとか、ベジタリアンになることはおすすめしない。意志の力で頑張る禁煙が上手くいかないのと同じ。


理性で無理やり踏んだブレーキは、大いなる反動とともにリバウンドとして跳ね返ってくる。


だからもし、段階を踏んで、身体がそう言ってるなと感じたら、ゆるく、手放してみる。

欲しくなったら、また掴めばいい。


自分の身体は、まだ魚や卵、牛乳などには反応していない。それもそのうち来るかもしれないし、大丈夫のままかもしれない。


実家は魚屋だから、魚は勘弁してほしいのが正直なところ(笑)


自分としては、どっちでも良いと思っている。


身体が求めるものを、然るべきタイミングで食べる。


そういう身体感覚の鋭敏化こそが、健康への近道なんじゃないかと、最近は感じている。