新築で大容量の収納をつくってはいけない理由
こんにちは。思考を整理することで理想の実現を目指すライフオーガナイザー伊東です。
さて、先日あるハウスメーカーの課長様(以下M様)とお話しする機会がありました。
このハウスメーカーではかなり有名な収納商品をお持ちです。
筆者は個人的にただ収納を増やすことは反対です。
なのでこの機会にと収納の広さについてお話しをしてみました。
多くの方が収納を大雑把に考えている
まず前提として、新築する際に収納を気にする方が殆どです。そしてある調査では、家を建てた後、収納で後悔する人が8割いるとの調査もあるようです。
家を建てるって一大イベントですよね。しかも注文住宅ともなれば、ドアノブ一個からいくつもある商品から選んでいかねばなりません。
つまり、収納は気になるけど、細かく決めていく時間が取れず、結果として「ある程度広ければ大丈夫だろう」って感覚で収納を棚上げする人が多いってことです。
実際に注文住宅を建てた方で多い例
さて、M様に実際に家を建てる際のことをお伺いすると、上記のような状況はやはり合っているそうで、深く考えてない方が多いそうです。
さらに家を設計する上でお客様宅に伺ったり、あるいは伺わないまでも、どれくらいモノがあるか聞かれるそうです。
で、そもそも「うちはモノは少ないよ」なんて仰る方も多いそうですが、実際は結構多い方がほとんどだそう。そして大抵は「引っ越す前に減らすよ」なんて仰るそうですが、実際に目にみえるくらい減らしてくる方はほとんどいないそうです。
これはライフオーガナイザーとして活動していると分かることでもあるんですが、モノを減らすのは
結構難しいんです。
もともと必要で家の中に招き入れたわけですから、当然「不要」なモノは限られてます。それに所有欲の問題か「とっておけばいつか使う」という感覚の方が圧倒的に多んです。
大容量の収納による弊害とは
これまで見たように、結局収納を「広さ」で解決しようとするんですが、残念ながらこれは逆効果です。
お金に余裕が合って広い土地があるなら否定はしませんが、一般にモノは置ける場所があればあるほど増えていきます。
もちろん「モノの管理」ができている方は別ですが、一般的には増えていく方が多いでしょう。
モノには利便性の他に愛着だとか思い入れがくっついている場合が多いですからね。
つまり、収納に悩む方にとって、収納を増やすことはモノを増やしていくことに他なりません。
そして、その結果として、何がどこにあるかわからなくなったり、奥の方にしまったモノがあること自体忘れてしまったりすることで、モノがあること自体に価値がなくなるだけではなく、ホコリやカビの温床となることで身体的な被害を受けることすらあるんです。
モノというのは、豊かな暮らしを得るための手段であるはずです。
目的と手段が逆転してしまっている状態になるので、それでは豊かな生活は望めません。
理想的な暮らしを実践できる方は、ほとんど例外なく空間の大切さを知っています。
ここでいう「空間」とはモノがない空間です。
家づくりを検討している方はどこにどれだけのモノを置くのかをよく考えてみることをお勧めします。