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劇団木霊

日記|『YOKO』

2021.05.14 11:00

去年一昨年頃から深夜ラジオにすっかりハマり、それがきっかけでラジオを聴きながらあてもなく夜の地元を散歩をするのが趣味になりました。1番のおすすめは『マイナビLaughter Night』です。前半のライブが終わって後半のオズワルドさん家が始まる頃に来た道を引き返せば丁度1時間、約5kmの散歩ができます。

最近は20時頃までYOKOの稽古があり(緊急事態宣言に伴い木霊のアトリエも時短営業しています)私の家は新宿から遥か遠くの千葉県に存在しているため、夜まとまった時間を作って元気に歩きに行くのがなかなか難しくなっています。人気が無い道を徘徊するのが唯一の楽しみだったのに、これは個人的緊急事態ということで、少し定期が勿体ないのですが最寄駅の1つ前の駅で降りて家まで歩いていくことにしました。


最寄イブ駅から家までは40分弱。ポツポツと街灯が立っているだけの薄暗い一本道ですが、平常時でもパチンコが23時で閉まるような平和な自治体なので特に怖くはありません。たまにジョギング中の夫婦とすれ違うくらいです。

しばらく歩いているとこの日はかわいいパピヨンを連れたお爺さんに遭遇しました。平和です。少し遠くに姿を認めた段階でそのパピヨンは私のことをガン見してきました。警戒されています。私は昔から犬と仲が悪いのです。パピヨンの3m圏内くらいに入ると、こちらが申し訳なくなるくらいにけたたましく吠えられてしまいました。お爺さんもリードを短く持って私に向かってすまなそうに頭を下げてきます。

久々の徘徊にテンションが上がっていたからでしょうか。なんとなく声をかけたくなって、「全然大丈夫ですよ、元気で可愛いですね」と私から話しかけてしまいました。一瞬私が変質者になってしまうかもしれないと焦りましたが、向こうも気さくなお爺さんだったみたいで(パピヨンを飼っているお爺さんが気難しいのも嫌ですが)「ありがとうございます」と返事をしてくれました。それとなく会釈をしてその場を離れようとすると、お爺さんは話を続けました。「こいつ、猫のくせにやたらと吠えるんですよ」


不思議な話なのですが、このお爺さんにはパピヨンが猫ちゃんに見えてるようでした。変質者かもしれません。

どうすればいいのかわからなかったのでとりあえず会話を続けると、このパピヨンは娘さんが欲しがったのがキッカケで飼い始めた子であること、その娘さんは就職でお家を出て行ってしまったこと、ちゃおちゅーるが好きなこと、猫じゃらしにはあまり興味がないこと、毎日散歩に行きたがることなど、聞いてもいないのに色々喋ってくれました。

犬にちゃおちゅーるあげて大丈夫なのでしょうか。そしてどれだけ話を聞いてもこのお爺さんにとってパピヨンは猫に見えているようでした。何があってそうなったのかわかりませんが、まあこの世にこういう事はままあるのでしょう。お爺さんが楽しそうにしているという事実に比べたら真実なんて些細な問題です。もしかしたらおかしいのは私の方かもしれませんし。最後に少し撫でさせてもらってバイバイをしたら、飼い主と話していたからか大人しく撫でられてくれて、ワン!と元気な挨拶もしてくれました。やっぱり犬みたいです。


お爺さん達と別れた後2回ほど信号を渡ると、たまにお参りに行く神社の前の道の真ん中にハリーポッターの杖みたいないい感じの枝が落ちていました。あまりにいい感じなので拾って振り回しながら家まで歩きました。そういえば私は昔ハーマイオニーに憧れて魔法学校に入りたがっていたのを思い出しました。ウィンガーディアムレヴィオーサ!!

5月某日22時頃 劇団木霊四年代 岸香保里


YOKOには役者として関わっています。観にきて欲しいです。出来れば私予約で!写真は2人の「ヨウコ」です。

劇団木霊2021年本公演

『YOKO』

主宰 | 目黒ほのか

演出 | ユリアヤ

脚本 | マツモトタクロウ

日時 | 2021年 5月21日~24日 

21日(金)17:00~ 

22日(土)12:00~/17:00~ 

23日(日)12:00~/17:00~ 

24日(月)12:00~

料金 | フリーカンパ制

観劇方法 | 生配信