博多川端 どさんこ 本店（中洲川端）

　1970（昭和45）年に創業した、言わずと知れた味噌ラーメンの老舗。今から半世紀前に福岡博多で札幌スタイルの味噌ラーメンを出す先見性。札幌ラーメンのチェーン店「どさん子」が展開を開始したのが1967（昭和42）年で、味噌ラーメンを世に知らしめた「サッポロ一番みそラーメン」の発売が1968（昭和43）年のことなので、かなり早い段階でのオープンとなる。

　創業時からは若干場所の移動はあったものの、川端の地に店を構えて半世紀。どんな時間帯に行っても客席にはたくさんの人がいる。観光客がわざわざ博多に来て札幌味噌ラーメンを食べることは少ないだろうから、殆どのお客さんは地元の人たち。二代目曰く先代からのお客さんも多いと言う。地域密着型の人気店だ。

　ラーメン、ちゃんぽん、皿うどん、やきめしと、どさんこのメニューのほとんどは中華鍋を振って作る。この鍋を振る音が常に聞こえて来て食欲を喚起させる。スープと味噌を鍋でしっかりと混ぜ合わせて熱を入れる。こうすることで丼で混ぜたのとは違う熱さと一体感が出る。九州産の味噌も使う事でまろやかな味わいにまとめ上げている。

　スープが多めに残る皿うどんや、しっとりパラリと絶妙な火加減のやきめしもマストアイテム。一人で行くと何を頼んだら良いのか本当に迷ってしまう。だから醤油もバター（塩）も食べたことがない。毎日のように行ける地元の人がつくづく羨ましい。

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博多川端 どさんこ 本店
福岡市博多区上川端町4-229
市営地下鉄空港線「中洲川端」駅より徒歩４分