子育て支援は昔より充実したはずなのに、なぜ少子化が止まらないのか?
子どもの数、40年連続で減少 日本は割合でも最低水準
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子どもの数、40年連続で減少 日本は割合でも最低水準(朝日新聞デジタル)
朝日新聞デジタル
皆さん、15歳未満の子どもの数ってご存じですか?
答えは1493万人。
これは前年より19万人も少ない数です。
少子高齢化社会と言われてずいぶん経ちますが、日本の子どもの数は40年連続で減少し続けていて、これは世界の中でも最低の水準なんだそう。
なぜ日本で少子高齢化が進んでいるのか。
今回はその理由について、子育てをしながら働く女性の立場から考えてみようと思います。
実感としてあるのは、まだまだ多くの企業が男性中心の制度設計であるということ。
育休、時短勤務は制度としてこそ存在していますが、やはり、女性のための特殊な制度のようにとらえられており、これをちゃんと利用できている男性はどのくらいいるのかな?と感じます。
男女雇用機会均等法が施行される前、女性は男性と同じように働くことが出来ませんでした。
でも当時の女性が声を上げたことで少しずつ少しずつ制度が整えられていき、今は表面上は男女が平等に働ける社会になりました。
それでも現実としてあるのは、「子どもが発熱したが会社を早退するのが難しい」とか、「子育てとの両立のために時短勤務したいが残業が発生してしまう」といった声。
しかも、こういった悩みを抱えているのは圧倒的に子育てをしている女性に多いような気がします。
子どもは夫婦で協力して育てているはずなのに、です。
男性中心に制度がつくられた企業で働きながら子育てもして、疲弊している女性。
本当は子育てをしている女性だけでなく、男性も同じように、仕事と子育ての両立を意識しながら働く社会になれば、仕事を持ちながら出産をする夫婦も増えるんじゃないかな、と考えています。
また、働き方として、“会社”で“決められた時間”働くというのが今の主流のスタイルですが、例えば働く場所を自分で決められるとか、時間ではなく成果で評価されるとか、そのような制度の導入がもっと進むと、仕事と子育ての両立がしやすくなるとも思っています。
以前manaleaでご紹介した株式会社シンプルメーカーは、スタッフ全員が子育て中の女性でリモートワークをしています。
(インタビュ―記事「ママエンジニア×リモートワーク 子育てしやすい社会の実現を目指すIT企業」)
元々は子育て中の女性以外の方もいたそうですが、コロナ前の2018年に全従業員をテレワークにしたところ優秀な子育て中の女性エンジニアからの応募が多数あり、”スキルがあって働きたいと思っているのに、時間的な制約などから働けない女性がいる”ことを知った社長が、自社で積極的に採用することにしたそうです。
「子育てをしながら働いている女性はとてもモチベーションが高く限られた業務時間内で成果を出そうとする」、「仕事に対する責任感が非常に強い」という話がとても印象的でした。
子育てをしているという属性だけで判断せず、株式会社シンプルメーカーのように人の持っているスキルややる気で採用を考えるような会社がもっと増え、働く場所や時間にとらわれないような仕組みが進めば、仕事と子育ての両立がしやすくなり、結果、少子高齢化の動きも変わってくるのではないかな、と感じました。
“はたらく”と”子育て”の両立を図る過渡期である今、一子育てをしながら働く女性としてどんな働き方をしたいと思っているのか、声を上げることも大切ですよね。