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清貧農民・杉山あきら 国会への道 78

2021.05.17 02:30

僕と日本共産党(2)「なんだろう、この親近感!」


たまたまクラスの代議員になってしまったのをきっかけに、学友会(学生自治会)の部屋に出入りするようになった。
そこに、またいたのだ、あのちょっと時代遅れ気味の、チャラチャラしていない、勉強家で正義感の強い人種の学生たちが!
学友会は、「学費値上げ反対」「臨教審路線反対」「学生も含めた全学協議会の設置を」「国家機密法反対」などのスローガンを掲げ活動していた。
キャンパスにそびえ立つ看板「タテカン」や、教室の机に置かれたチラシ「オキビラ」はすべて学友会執行部の学生の仕業だった。
彼らの手や服はしばしばインクやペンキで汚れており、深夜に及ぶビラ作りで疲れた体を並べたイスに横たえ眠りこけているのをよく見かけた。全くバブル期の若者らしくない!
僕はなぜか非常な親近感をおぼえた。
そして彼らの主張している「誰にでも学ぶ権利がある」「戦争への反省のない教育に戻ってはいけない」というようなことはどれも真っ当なことだと思ったし、こんな当たり前の意見が脅かされている今の社会はかなりおかしいと気づき始めた。
それにしても彼らはどこでそれらの膨大な知識を得ているのだろう?
なぜそんなに粘り強く活動し続けけられるのだろう?
不思議だった。

(つづく)