Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

旅のチカラ、旅のカケラ

ミャンマー大冒険

2008.03.04 07:40


「Oh、KAZ!」

ジャイが大きな目をさらに見開いて駆け寄ってきた。

「ただいま、ジャイ」

ジャイは宿の女将さん(?)で、昨夜からお世話になっている。


今日のミャンマー行きを心から心配してくれていた。

高レートで両替をしてくれたり、

バンコク行きのバスチケットを手配してくれたりと、

とても親切にしてくれるジャイ。

今朝も「ミャンマーに行きたいんだ」と告げると、

心配しながらも、

せっせと地図を書き、行き方を詳しく説明してくれた。

「何かあったら電話して」と、

コインと緊急時のためのお金をポケットに忍ばせてくれた。


ボートに乗り、対岸の国ミャンマーへ。

約20分の船旅。

潮の香りと、ボートの油が混ざったアジアらしい

どろっとした風を受けながら期待に胸を膨らませた。

大きな銃を抱えた兵士がギロリと鋭い目を光らせてボートを見る。

パスポートをチェックし、ようやく上陸だ。


イミグレを抜けると、

アジアンソウル渦巻く喧騒と混沌の街が広がっていた。


「これがミャンマーか…」


ご存知ように、今ミャンマーは深刻な事態に陥っている。

この国には、軍と政府による2重の傀儡政権が存在する。

そんな混乱の中で、物価が著しく高騰し、庶民の生活は崩壊寸前だとか…。

治安も悪化の一途をたどり、

かつての信仰心に厚い「仏の国」はなりを潜めている。

(注:2008年の日記です)


街を歩いていても、まだ小学生くらいの子どもたちが

大人たちと一緒に熱心に働き、仕事のない人たちは、

舐めるように観光客を見つめ、食料やお金をせがむ。

一本路地を入れば、崩れかけた家、

そして死んだように眠る人々。


街にはピリピリとした異様な空気が立ち込めていた。

何度も後ろを振り返りながら、足を速める。

さっとカメラを出し、撮り終わればすぐにカバンの中へ。

戦場カメラマンにもなったような気分で、

暑さと緊張で汗が止まらなかった。


ここはコートーンというミャンマー最南端の町。

アンダマン海に面した小さな町ラノーンから湾をボートで渡ることができ、

ビザ取得なしに3日間滞在することができる。

港の前に小さなマーケットがあり,その周辺には食堂や店が集まっていた。

高台に登るとミャンマー寺院があり、

タイよりもキュートで、金ピカな印象の仏像が並んでいた。

海が近いからかとにかく蒸し暑いコートーン、

でもこの高台にある寺院は涼しい風が吹き、床も冷たくて心地よかった。

しばらく横になり、遠くの喧騒を子守唄にウトウトとした。


街の路地裏で“未来の種”を見つけた。

異邦人を珍しげに見つめ、

目が合うと嬉しそうにヨロヨロと近寄ってくる子どもたちだ。


「ハロー」(KAZ)

「キャハハハハ」(子どもたち)ただただ笑っている。


よし、とカメラを向ける。

ますます珍しそうにこちらを見つめる。

偉そうなことは言えないが、心が少しうずいた。

この笑顔が絶えないでほしい、と。