金城馨さんを囲む一日。
去る12月10日、関西沖縄文庫の金城馨さんを大阪からお招きして、FIRBO(引き取る会福岡)のメンバー限定の勉強会、ならびに「沖縄を語る会」の講演会を開催しました。
前半の勉強会では、金城馨さんの大阪での生い立ちや差別体験、平和運動との関わり、そして沖縄人二世三世を中心にした「基地を押し付けない市民の会」の立ち上げに至るまでの経緯について丁寧にお話しいただきました。
「正しさの暴力」
「間違いの共有化」
「理解のある差別」
これらの概念をヒントに、「連帯」、「平和」、「基地はどこにもいらない」という従来繰り返されてきたスローガンが、いかにマジョリティの一人称として叫ばれてきたのかという問題提起に目の覚めるような衝撃を受けました。
平和と自由は、自分だけのものではなく、あなたと私がともに求める「二人称の発想」が不可欠なもの。
それなのに私たち日本人は、保守も革新も、随分と長い間、自分たちだけの平和と自由を求めてきてしまったのではないでしょうか。
だからこそ、私たちには、長い歴史と政治的、あるいは個人的な間違いを自覚し、事実を発見し、差別者であることをやめていく責任がある。
その方法論のひとつが、基地引き取り運動であるーーそのような、力強い、とても大きな励ましをいただきました。
以下、参加したメンバーから寄せられた声です。
「本当にたくさんの言葉をいただけました。
自分とは、日本とは、沖縄とはという探求をどれだけたくさんなさったのだろうかと深く思いを馳せました」(Mさん)
「とても良いお話でした! 学者の話を聞くといつも『空論ばかり』と反発する私が、とても満足して帰って来ました」(Yさん)
「大変有意義な一日でした。金城さんのお話にはとても感銘を受けました」(Kさん)
たくさんのメンバーが、金城馨という「考える人」のお話に胸を打たれた様子が伝わってきます。
後半の講演会では、沖縄人の若者や新しいオーディエンスも加わり土人発言についてお話しいただきました(以下、沖縄タイムスに掲載された記事を添付しています)。
自分の弱さや醜さと向き合う強い心を持つこと、そして異論を遮断せず議論を続けることの大切さについて学んだ濃厚な一日でした。
(里)