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「第二の家」ブログ|藤沢市の個別指導塾のお話

2分で読解力ドリルという面白そうな市販教材を見つけました【感想・レビュー】

2021.05.21 15:05


何気なく訪れた本屋さんで表紙を見てビビビと来ました(この表現古い?)。


「なになに、2分で読解力ドリル?対象年齢10歳から120歳…?」


何やら面白そうです。


早速ノーマル版と「ちょっとやさしめ版」を2冊購入。後から気が付きましたが、これ『5分で論理的思考力ドリル』の姉妹本ですね。


先日このブログでも紹介した「読みトレ」とも通ずるものがあります。


AIを対比に使っている本といえば、このシリーズも記憶に新しいですね。


今回の本のテーマも「読解力」です。中身の感想と併せて、本書の内容を簡単に説明していきたいと思います。


2分で読解力ドリル



目次はこんな感じ。構成は「ちょっとやさしめ版」も変わりません。


問題は例えば以下のような形で出題されます。


早速舐めてかかった生徒が「すべて選びなさい」の罠にハマり撃沈していました。


短い時間で相手の言いたいことを的確に掴み取るというのはどんな教科においても大切な要素ですからね。2分間と短文というのはそれを鍛えるのに良い組み合わせなのかもしれません。


例えば本の裏表紙にあるこんな問題、みなさん解けますか?



「簡単じゃん」という方と「えー何言ってるのかわかんない」という方と分かれますかね。こういう知識がなくともちゃんと読めれば解ける問題というのは私大好物です。


でも、多くの子は「え、ビタミンとか詳しくないし」なんて読む途中で勝手に集中を逸らして、自ら解けないようにしていくんですよね。「読む」ではなくて、「見る」になっていくわけです。段々ボヤァっとしていく感じですね。


そのボヤァを防ぐために、こういった短文読解の教材で「読めばわかった!」という成功体験を増やしていってほしいですね。すると、一見わからなさそうな問題へも立ち向かう強さが身に付きます。


また、この問題の答えはBなのですが、ただ解くだけでなく、例えばこの問題であれば「なぜBなのか」を説明するようにすると、より読解力が高まっていくことでしょう。


本書では読解力を5つの要素に分解しています。


基本読解…文章の本質をつかむ。
指示読解…指示されている物事を理解する。
図表読解…図や表などの意味を理解する。
論理読解…文章の筋道を理解する。
接続読解…言葉や文章を結びつける。


僕はよく「国語力=相手の求めているものを返す力」とお話します。それこそ国語力は勉強や読解だけでなく、コミュニケーションにも大いに活用できます。


お母さんに「何食べたい?」と訊かれた時に、子どもが「筆箱」と答えているのを見たら、ちょっと心配になりますよね。(そういえば冷蔵庫にパスタが余ってたな)という考えを踏まえて「お母さんのミートソース好きだから食べたい」と言える力があれば大した国語力です。


その国語力の一旦、「読んで相手の求めているものを把握する力」が、本書で鍛えられる読解力ですね。筆者の方が言うように、これは生きていくための基礎になります。日常でもガシガシ使います。つい先日僕もYouTubeの機能を利用するために読解力使いました


大人になると契約書や説明書を読む機会が増えますね。読む力が不足していると損しかねません。コロナ禍における給付金や補助金の申請とかでも、読めないで諦めた人って意外と多くいるんじゃないでしょうか。


これはもちろん勉強においても大切な力です。神奈川県の場合は文字数日本一ともいわれる入試問題ですから、読めないと戦えません。そもそも多くの入試が「読んで解く」問題形式なのですから、「読む」って大切ですよね。


それに結局、普段の勉強においても、読んで勉強を進められる人が一番強いです。一人で勉強を進められるわけですからスピーディーですし、どんどん先へいけます。動画は必要な情報の検索に時間がかかるし、やや受動的ですよね。


つまり、早めに読解力を鍛えておくことは、生きやすくなることと同意


せっかく2分で解ける問題を用意してくれて、こんなにとっつきやすい教材があるのですから、自分の読解力を試す意味でも、空いた時間でコツコツ解いてみるのはいかがでしょうか。そんな使い方オススメです。



デメリット


最後に、読んでいて感じた本書のデメリットについて記しておきたいと思います。


それは、端的にいえば、文章が短いということですね。


教材の性質上仕方がないのですが、この本は最初から最後まで2分で読める短文で構成されています。練習量豊富でいい面もありますが、これをやり切っただけで「よし、読解力がついた!」となるのはいささか早計な気がします。


ここから、もう少し長めの文で読解力を鍛えられる教材にシフトしていけるといいですね。


また、国語の問題でいえば、小説文や説明文で読解に必要なアイテムが少し変わってきます。その辺りも本書で得た基礎を武器に、どんどん手に入れていけるといいでしょう。


例えば、小説文の感情読み取りについてはこちら。お時間あれば問題解いてみてください。


今回は、大人も子どもも楽しめる、素敵な読解力本のご紹介でした。


親しみやすい構図と、2分でできる手軽さなどから、「読むって楽しい」ってことを思い出してもらえればなぁと思います。


本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。

あと大事なのは「繰り返し」ね。本書の最後にも書いてありましたが、間違った問題にはチェックしておいて時間をあけてもう一回解けるといいよね。