頭の調整と律動(リズム)
ども、からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。本業は鍼灸院、整体院の経営と施術の研究。オーナー鍼灸師であり、オーナー整体師でもあります。
本日のお話をするにあたって、なんかいい写真ないかなと探してみたんですが、許可の取れている写真は少なくってこんな↓感じになりました。
この写真は、実は頭蓋調整のみを行ったB/F(Before/After)写真ですね。
蓄積疲労状態でからだの反応が鈍く、ずっしりと重い感触を返す両脚挙上テストの結果が、わずか1分未満の頭蓋調整で軽々と90度付近まですっと上がる状態になったというまあ、うちではよく行うチェックですね。
異業種というか同業種というかの座談会みたいな会合で先生方何名かにお話を聞いたところ、一般的な整体院とかのレベルだと、このレベルでOKだそうで、正直びっくりした記憶がありますね。
泰心堂では、ここからスタートです。なので、冗談抜きでレベル(次元もしくは段階、階梯)が違います。経絡や経穴も良いですし、どこの関節を調整しようとかまいませんが、ひとのからだがなぜ調子を崩すのか?どのようにして崩れた調子を戻すのか、その原理原則、仕組みに則ってこそです。
なので、その原理原則、仕組みに基づいた場合、まず調整すべきは、あたまの問題(=現状認識)です。極論、頭の問題が片付くと、段階、状態に応じて適切に現状を認識することができ、自ずと諸々の不調は解消する方向に向かいます。
故に、技というのはシンプルになっていくし、調整時間もだんだん短くなっていきます。
なんというか素材の味を活かした一品みたいな感じ?
これって、素材に応じた下拵えを如何に丁寧に、無駄な時間を掛けず、的確に行うかみたいな話になるわけですね。手数を掛ければ良いという問題でもありません。
これね、施術も同じで、料理でいう下ごしらえの段階をきちっと行わないと、しっかりとした料理は出来上がらないように、頭の問題にまずアプローチしないと、からだの認識(=症状や不快感、動作制限)は書き換わらないとさえ考えています。
施術家同士の会合やこちらの活動などを通じて直接あるいは間接的に質問をいただいたり、相談をいただいたりすることが度々ありますが、そういった先生方がびっくりするような症状が改善に向かっていく理由は、ここにあります。
ということで、本題に入ってきますが、頭の調整というと、オステオパシー系の方だと蝶形骨の調整という話になるし、クラニアル系の先生だと、一次呼吸とか脳脊髄液とかいう話になるのですが、まあ、専門的なことはそういう蘊蓄を語りたい先生方に譲るとして、泰心堂こと私の場合についてお話します。
まず、頭蓋の骨って動きます。というか動いています。体液循環関係で頭蓋内圧が変化するのと表情筋を含む頭首周りの伸縮などに連動して動きます。
内圧変化に伴う動きを一次呼吸とか原始の呼吸とか言ったりする人もいますね。まあ、実際は血管拍動も体液循環なんで、脈動ってのも頭蓋の動きを誘発するので、厳密に分けるのは難しいかもしれませんね。
筋肉に伴う歪みは、酷ければ鏡見ると目の高さがズレていたり、顎が偏っていたりとわかりやっすくわかりますね。敏感な人なら、ものを食べる動作で頬骨や蝶形骨(こめかみあたり)が動くのがわかるかと思います。この二つの骨はわりと筋肉が薄いので骨が動く感覚がわかりやすいかな?
まあ、正常な頭蓋=あたまってなんとなく綺麗に感じる動きしているんだよって覚えておいてください。
泰心堂の場合は、このあたまを基点とし、起点と考えます。
先ほどちらっと書いた蓄積疲労状態ってのは、
〇この頭の動きがうまくいかなくなっている状態であり、
〇疲労や不調が自己解決しにくくなっており、疲れやすい状態。
〇症状や不快感、疲労感が表に出ている状態。
〇筋肉なども均衡が崩れ、弛緩したり、固まったように感じたり、
〇関節の動きが異常に緩くなったり、硬くなったり、
〇重心移動がうまく行えておらず、前後左右などいずれかに傾いていたり、ふらつきを感じたりしている状態。
〇体液循環も良好とは言えず、頭が重く感じたり、体がだるく感じたりします。
まあ、こんな感じ。
この辺はいくつかの検査をするとさっくとわかります。
で、こういう時に有効なのが、あたまの調整って話になります。
テクニック的には本当に色々とあります。
でも現実問題として「難しい」という言葉を周りでよく聞きます。
う~んなんでだろう?
私自身は、先ほども下拵えと例えたように基本技術として捉えているのでさほど理解とか習得に苦しんだ思いはないんですよね。
まあ、その辺の相談は個別かつ有料でお願いします。1時間2~3万円~+施術モデル同伴で相談に乗ります。
さて、私が一番よく使うテクニックと言っても過言ではないのが、後頭骨同調という技。命名者は私 泰心堂こと藤井崇次。
まあ、教えても下拵えなんで、仕上げには影響ないんでばらしておきますが、
1.被施術者仰向け、施術者頭上に位置、できれば椅子に座った状態。
2.被施術者の頭をベッドから掬い取るように持ち上げる。
3.軽度牽引を掛け、頭―首-肩まわりの”あそび”を取る。
4.被施術者の後頭骨に術者の三指、四指を当て下から支持。このとき被施術者の顎は水平よりもやや上向き。上げ過ぎると苦しいので、水平から5度くらいまでを目安。
5.指先に律動を感じるまで待つ。
6.頭を戻し下拵え終了。
文字にするとこんな感じ。3,4は順番入れ替わってもOK。5.の律動は血管拍動→一次呼吸→骨振動とレベルがあるけど、まあ、その辺はわかるところでOK。
ちなみに律動=リズム。わりと規則正しい律動を感じます。あと、実は人によっては施術者の指先自体の律動を拾う人もいますが、そこは技名の通り、同調している感じがあればOK。
関節可動域の検査を事前にしておいて、上手く同調すると、単に頭の誤認でロックがかかっていたものはスパッと外れるのでそれを目安にすると簡単ですね。
上手に決まると、実はこれ、いわゆる骨盤も連動して動いて収まりの良い位置に収まります。
まあ、当たり前なんですけどね。
本日はこの辺で。
また。
泰心堂 藤井崇次でした。