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Alphajiri Limited

2016.12.15 17:00

最近クラウドファンディング関連の関わりが増えてきたので、過去参加のビジネスラボの話です。

イベント登壇の薬師川さん夫妻は、揃ってケニアでそれぞれの事業起ち上げをされています。(夫の恭平さんの方は後日ガッツリ書くとして、今回はイベントメインだった智子さんのお話)


イベントに焦点をアテた話でもいいのですが、まずは彼女の信念の強さがヤバいって話です。超良い意味で。

アフリカの農業におけるサプライチェーンに対して、恐らく誰よりも悩んで誰よりも真摯に向き合って、素直にその感情を吐露している方だと思います。

1度彼女のFacebook投稿見てほしいくらいです。

まじでやばい。分かる人には絶対分かる。

クラウドファンディングに取り組んだ上で出てきた憤りとか、アフリカで事業をする上での色々な誤解とか。

そこは別記事で書いてたりします。

結局、彼女のプロジェクトは(平均よりはかなり高いであろう)200万円の目標金額を319.5万円と堂々の150%超え達成。

結果がすべてを物語ってますし、その考え方と言うか思想は絶対間違ってないと思います。



※一連のクラウドファンディング周りの話は一旦置いておいて、Alphajiriの事業について。


一言で言うと、『農業におけるインフラ整備』だと思います。

農業における上流から下流までのサプライチェーンを本質的に解決して整備していく取り組みです(別に大豆に限った話ではなく)。


これって超大事。


未開農地が全土の50%以上あるとかなんとか言われているアフリカにおいて、

・2050年まで圧倒的に増え続ける人口

・必然的に貧窮する食料問題

・加えて、そのアフリカ大陸自体の食料自給率は極めて低い


という前提があるのにも関わらず、


・インフラが整っていない(道路だけでなく灌漑設備などの農業特殊インフラも含む)

・農作物の品質を高めるという習慣が現地人にあまりない

・マーケットへの意識が薄い

と言った課題も山積な状態。


現地の農家いわく、

「俺らは真面目に農作物作ってるけど売れるマーケットがないんだよ。。ふぁっく。。」

らしいですが、マーケットがないのではなく、供給側(農家)のロジックと需要側(加工メーカー)のロジックの間に立って調整できるプレーヤーがいないのが課題なのだと。

彼女の事業はそこに立って課題を解決して行こうというもの。

(ケニアナッツの佐藤さんも同じような話)


例えば、大豆の集荷場(5~10トンを格納できる)が地方で余ってたりするから、そこをAlphajiriで活用して、作った農作物をちゃんと届けてくれる農家と契約する。

農家にとっては約束してちゃんと買い取ってくれるので超助かります。


品質の話で言うと、数ある大豆農家の中から、Alphajiriは「効率」と「品質(泥を除くとかそう言うレベル)」を競合差別化の要素としているそうです。

日本でいう当たり前のレベルが全然できていないみたいなので、まずはそこから。

(国民性とかもあるし、そこを徹底させるのが一番難しいのだけど。。)

でもそれを泥臭く徹底していくことで、乳幼児用のおかゆの粉を作ってる現地のメーカー(ターゲットが乳幼児とデリケートなので品質に厳しい)とかからの評価は高いようです。

ことアフリカのような土地では、今後、こうした品質の高いものを安定供給してくれるプレイヤーの価値がより高まっていくと思います。


最後、教育についても触れていました。

やっぱりアフリカのイメージ通りな部分もあって、そもそも学校に行けない子供は周りに多いみたいです。

なぜならその家庭に所得がないから。

農業で食べられない子供は都市部へ出て行って、スラムとかで悪さをしちゃったり。

そんな現状を変えたいという想いも彼女を突き動かす原動力なっているようで。

まじで応援したくなる。

農業における『インフラ整備』と言った通り、大豆を扱った「点」の話ではなく、それが現地の人々の生活を「線」で結んで解決していく本質的な事業だと思うんですよね。