イスラエル・テルアビブのイノベーション
本日は横浜市主催のイスラエル訪問報告会に参加。
元々、途上国でのイノベーションにとても興味があって、イスラエルのStartupの成長は良く耳にしていたので楽しみでした。
…ただ、全体的にめっちゃ堅い。。。
参加している方々は超シニア層。たぶん誇張なしに40~60代のみ。
こう言うイベントにしちゃうと、これから伸びる優秀な若手とかが来たいと思えないだろうな。てか、時間的に来れないだろ。って感じました。。
金夜にクラブ貸し切ってやるとかすりゃいいのに。
絶対面白いやつ来そうだし。
てのは置いておいて、イスラエルやっぱりめっちゃ面白いです。
下部のBRIDGEの寄稿にもある通り、人口たった800万人に対して、なんと年間800社ほどのスタートアップが生まれているとか。
世界一の起業率を誇っているみたいです。
海外からのスタートアップ投資額(国民一人当たり)も世界一で、 M&AやR&Dをイスラエルで行う大企業が圧倒的に多いと言うのはさすがだと思いました。
また、パネリストもしきりに言ってましたが、失敗を許容する風土を国全体で作り出しているとのことで。(失敗から学ぶ姿勢)
素晴らしい。
市内全域へのFreeWi-Fi設備の3億円の投資もしているようです。
また、利用率低くなった古い図書館を改修して、半分をコワーキングスペースにしてVC招き入れてみたり。
公共駐車場の駐車データを市のデータベースに連携させて混雑を軽減させたり。
「街全体」がテクノロジー系のベンチャー企業みたいなイメージ。
また、デフタキャピタルの山口豪志さんが説明されてましたが、今回のイスラエル訪問ではDLDというイベントへも参加してきたようです。
▼DLD(DigitalLifeDesign)イベント
街全体でベンチャーを持ち上げていく雰囲気が超良い。
夜はBARでイベントやったり、テルアビブ全域がお祭りみたいな感じ。
また、イベントに連動した『OpenStartup』という企画では、イベント期間中、テルアビブ中心部に位置するスタートアップのオフィスへは、誰でも自由に出入りできるようになるそうです。
という形で、ざっくり「いい感じ」の街づくりな訳ですが、じゃあ、日本と何が違うの?ってテーマも出てました。
日本は完成度重視な気がするけど、イスラエルは発信型なイメージ。(アーリーステージから取り敢えず出してみて、良さそうなら本格的にやっちゃう)
しかも、韓国・シンガポールみたく、元々のスタート地点からグローバルな資金調達とかを見越して考えている感じ。
これは、市場がすごく小さいために自国内だけを見越しているとすぐにアッパーが来てしまうから、という理由もあるようです。
また、日本企業は外部の先進的なものを受け入れる度量があまりに足りない気がする、という指摘も印象的でした。
ユーグレナの出雲さんもおっしゃってましたが、(ユーグレナのような)優れたプロダクトに対しても、日本はすぐにトラックレポート(実績)を求めすぎると。
なぜか過去実績を凄く聞く。
イスラエルは逆に、「他に持ち込んでないよな?」と確認すらされるのに。(自分が一番先にこのサービスを実装できるのか?という前のめりな姿勢)
イノベーティブなものなんて実績なくて当然なんだし、そこを気にする日本の風土はやっぱりおかしいのではないか、という指摘です。
僕も100%アグリーでそう思います。
また、これ面白いな、と思った点としてもうひとつ。
それは「国自体」の特徴です。
モデレーターのトーマツの方が言ってましたが、イスラエルは技術的な要素の強いベンチャーが多いようです。
それは国として防衛を後押ししているからというバックグラウンドがあります。
(イスラエルは軍事大国)
逆にシリコンバレーは、大学発のアカデミック寄りなベンチャーが多いのだとか。
そこから来るものだと思いますが、イスラエルでは退役軍人に対して、
「(機密の)情報は駄目だが、ノウハウは持っていっていいぞ」と言われて社会へ出るそうです。
そんな彼らが起業したりするのですから、サイバーセキュリティとかテクノロジー系に強くなるのは当然と言えますね。
※追記※最近みた良記事(2017/04/05)