Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

旅のチカラ、旅のカケラ

アジアの流儀

2008.03.08 09:25


朝7時、目が覚めると、もう暑さは始まっていた。

水シャワーで身体を冷やし、

うちわで髪を乾かせば、今日がはじまる。

ここアユタヤでもう1泊することを宿のおじさんに告げると、

ハンモックに揺られながら、片目を開けて「OK」と指でサインを返した。

ついでに自転車も借り、昨日よりもっと遠くを目指そう。


地図を片手に、アジアの朝を駆け抜ける。

この国の歩道は屋台で埋まっているので、

5車線もある道路を、排気ガスとクラクションを浴びながら

ひたすらペダルを漕いだ。

坂を上り、大きな橋を渡る。

どこまでも続く広大な景色の中で

アジアのソウルを全身で受け止める。

「あぁ、生きてる!」

もう叫ばずにはいられない。


道端でバナナをひと房買い、

ちょうどいい木陰を見つけてそいつを頬張る。

誰もいないガランとした遺跡を見つめ、

いにしえの香りを静かに感じてみた。

ふいに、ひとりの少女が近づいてきた。

こんな誰も来ない遺跡の前で、お供えの花を売っているようだ。


隣にちょこんと座ると、手にした花をくるくる回しながら、

こちらの様子を伺っている。

「食べる?」と、バナナを差し出すと、

嬉しそうに2本ちぎり母親の元へと駆けていった。


アジアのスローな時間の中で、確実に今を生きている人々。

少しずつアジアの流儀がわかってきた気がする。