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琉球スピリット金城光夫/沖縄大阪東京で活躍中/沖縄ユタ琉球タロット

『天使のトラップ 第3巻』連載開始

2021.05.26 22:29


いよいよ明日から、メルマガで連載開始


まだ読んでいない方はぜひ、ヒカルランド出版の「天使のトラップ 第1巻」「天使のトラップ第2巻」をお読みくださいね。


第2巻で、天使のはちゃめちゃな無茶振りの末に、パラレルワールドをシフトした、主人公のリュウトは、ウキウキ気分で沖縄ライフを送っていた。


そんな時に鋭い天使の突っ込みで目が覚めてから新しい物語が始まっていく


「天使のトラップ第3巻」


【浮かれ気分で…】


出版日まで、いよいよ後一週間

待ちに待った瞬間で、早く本屋に並んでいるのを見たくてワクワクしていた。


ついに、自分の本が世の中に出るのである。

出版社から連絡があって、わずか3ヶ月後には出版という異例の速さで出版日が迫っていた。


しかし、本の出版で浮かれていたリュウトは肝心の目先の収入がないまま1ヶ月を過ごしていた。


9月の上旬に沖縄に移住し、何とかやり繰りをしていたが、もう後が無かった。


とりあえず、知り合いの仕事がある時には、アルバイトとして入っていたが、毎日仕事があるわけでは無いのだ。


仕事が無ければ完全に収入はゼロである。

いままでみたいに、給料日まで何とか我慢すればどうにかなるというレベルではなかった。


しかし、パラレルワールドを乗り変わったのは間違いない。


目先の事を考えると胃が痛くなるが、出版日が待ちどうしい気持ちの方が大きかった。


思い起こせば、3年前…


本を出版したと言って喜んでいたが、それは出版というよりも自分で印刷屋さんに頼んで製本してもらった小冊子だった。


印刷代を借金しての出版だったので、本が売れなかった場合は、借金と在庫だけが残ることになる。


しかし、幸いにも最初の千部が完売したために、次の重版の印刷代と多少の利益はあるものの、まだ借金の分にはほど遠かった。


売れても売れても、重版の印刷代が襲ってくるような何とも言えない重圧感があった。


しかし、今回は全て出版社がやってくれるのである。


こんなに楽で嬉しいことはなかった。


「もし売れたら印税生活ができる!」


勝手に妄想して楽しんでいたが、しかし現実は現実である。


例えその本が売れたとしても、印税が入って来るまでは生活費が必要である。


知り合いのアルバイトが無い時には、自分で便利屋のチラシを配り、仕事の依頼がくるのを待っていたのだが、どんなにチラシを撒いても、全然仕事の依頼は来なかった。


「日払いで貰えるバイトを探そう」


そう思いながらもズルズルと日が過ぎていった。


そして…


「いよいよ本日出版しましたー」


ネットで呼びかけて、拡散してもらった。


沖縄の書店に並ぶのは、10日後との事だったので、近くの書店で自分の本が並んでいるのを見るのはまだまだ先のことだったが、ネット上の友達が、東京や横浜の書店で並んでいるのを写メを撮って送ってくれたのだった。


「おぉ、すげぇ、早く本屋で見たいな」


と思っていたが、何と…


地元の本屋で並ぶ前に、大手のネットショップのある分野で見事に1位になったのだった。


しかも、かなり有名な霊能者の本を抜いての1位だった。


「うぉ〜、すげぇ1位だぁ」


と喜んでいると…


「ちゅるっちゅるー、ちゅるっちゅるー」


どこからともなく、例の鼻歌で天使が現れたのだった。


「おぉ、ここちゃん、いい所に来たなぁ」


「なんや、ゲジ眉が柔らかくなったんか?」


「あはは、相変わらずここちゃん面白いな、違うんや、何と、俺の本が本屋に並ぶ前にネットで1位になったんだよ」


「ふ〜ん、で何が嬉しいの?」


「何がやないやろ、まだ1週間もしないのに1位って凄いやろ、しかも有名な◯◯さんの本よりも売れてるんだぞ」


「そうか、じゃピンクの家を注文しようか」


「まぁまてまて、そんなに直ぐにお金は入ってこないやろ、でもその日も近いかもよ」


「何や、まだまだなんか、しゃーないなぁ、で?ゴディバはどこ?」


「無い!」


「無いやあらへんやろ、そんな金にならん事よりもや、今が大事やろ!今、ゴディバが食べれるかどうかが問題なんや!」


「分かった分かった、そのうち大人買いしていつでもここちゃんのゴディバが冷凍庫いっぱいになるようにするから、もう少しの辛抱や」


「…」


「何? 何を沈黙してるの?」


「トト、浮かれ過ぎや、本が売れて嬉しくてもお金が入ってこんとどうするんや?

ここちゃんのピンクのお家は?

ここちゃんのゴディバは?

ここちゃんの可愛いドレスは?

ここちゃんのお気に入りの紅茶は?

仕事も無い、お金も無い、これから先どうするんや?」


「クゥ」


リュウトは痛い所を突かれて何も言い返せなかった。


確かに天使の言う通り、せっかく本が売れても、お金になる仕事が無いため、かなり切羽詰まった状況の現実に目が覚め、ドーンと生活の重みがのしかかってきたのだった。


真昼間から、まるで突然に日食が起こったように、リュウトは真っ暗闇になっていた。


すると…


「トトッ、そこで暗くなったらダメやろ」


「えっ?ここちゃんが浮かれ過ぎや言うから現実を見てるんよ」


「だからや、あぁもうトトはダメやな、あの本を出した作者が何でそこで暗くなるの?

自分で本に書いてるやんか、トトは何がしたいん? 何で本を出版したん? 暗くなるためやないやろ、まったく、3次元やら5次元やら書いているくせに、書いた本人が3次元にハマってどうするん?」


「はっ」


リュウトは天使の言葉で目が覚めたのだった。


そうである。

自分で書いておきながら、自分ができていないのである。


「トト、ここに面白い本があるで、この本を読んでべんきょしたらええんやない?」


それは…


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