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Voices vol.1 は浪江町から。

2021.06.15 00:04

創業10年を記念して、これまで様々な事業でご縁を頂いた皆様からの生の声をご紹介するシリーズ。

トップバッターは福島県双葉郡浪江町 宮口 勝美 元副町長。

3.11の大震災後、全町避難を余儀なくされた浪江町で、2013年に立ち上がった「絆再生タブレット事業」で約6年間にわたりご一緒させて頂きました。浪江町役場が当時置かれていた状況も伝わってくる内容です。そういった意味でも是非ご一読いただければと思います。

さとみんとの出会いは、 震災・原発事故で全町避難となった福島県浪江町が二本松市に役場機能を移転し、復興に向けもがいている頃でした。 当時復興支援で浪江町職員として来られていた陣内さんの縁で、一般社団法人コード・フォー・ジャパンのコアメンバーであったあなたに出会いました。

当時、私は浪江町役場で復興推進課長についたばかりで、町民との絆の維持のためのタブレット事業導入に向け苦戦していた時期でした。 まず導入について課内で担当する職員が見つからず、その上、近隣自治体では通信大手から端末の無料提供を受け、コンテンツは既存のものを使い、通信料を除き使用料のみを支払うというものがほとんどでした。しかし浪江町は人口2万1千人もあり、使用料だけでも他の自治体の比ではありません。そのためタブレット機器の導入、作るべきアプリの内容決めに至る面まで、支援を受けようやく構築することができました。

中でも、作るべきアプリの内容を決めるにあたり、幾多に渡る住民アンケートと説明会の開催、タブレットの導入目的と継続運用に力点を置いた検討、それらを徹底して行う姿勢はメンバーの中でも特に強く、 またその時々での進行管理も厳しく対処してくれました。 予定通りにいかないと、その原因と解決方法を見出すまで時間を忘れて徹底的に議論していました。

その後、会計検査院の指摘により通信費の支払いが必要になると、多くの自治体が事業から撤退していきましたが、経費を抑える実装や運用を徹底的に行ってくれたおかげで浪江町は継続することができました。 また、継続的な講習会のおかげで、住民の技術も向上し、写真投稿アプリを通じた新たなコミュニケーションの場として今も活用されています。

「IT系の方々は、人との繋がりは薄いのでは?」という偏見を持っていましたが、とんでもない! 人一倍「人好き」「人たらし」でした(笑)。 その後も会う度に発破をかけられました。自信をなくしたときに、さとみんに泣きつき、 発破をかけてもらうことで、「元気を! やる気を!」 もらっていたように思います。 そのおかげで、くじけず乗り越えてこれた。

 施策の目的を明らかにし、 利用者のためにどうすれば良いのかを常に頭に置いて行動する。 それが、さとみんの基本にあるように思います。 それでいて、実施主体を超えることはなく絶妙なタイミングと距離感をもって行動する。あらゆることに真剣に取り組み、携わった限りは絶対に手を抜かない姿勢は、我々も学ばなければと常に思っています。

正直未だにさとみんの正体は解りません(笑)。ばんざいしそうになると、さとみんのところに飛び込めば、何とかしてくれる。そんな安心感があります。

変化の激しい昨今です。 世界中がめまぐるしく変化しています。 コロナ禍で生活様式まで変わってしまい、人との距離がうまくとれなくなり戸惑うばかりですが、 そんななかでも新たなステージに立たれたさとみんには、敬服します。 今後は、故郷京都をベースに、思う存分力を発揮して下さい。今後ますますのご活躍を期待しております。 今後ともよろしく !!