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退屈と惰性と 改

KD ワーパス レビュー

2021.06.06 04:39

 今回のレビューは、トランスフォーマー キングダムより、

“KDー06 ワーパス” です。


 “戦え! 超ロボット生命体 トランスフォーマー” に登場した

オートボット、ミニボット部隊の一員、

“戦士ワーパス” が、

キングダムで発売されました。


 オートボットでは珍しい戦車・・兵器に変形する戦士、ワーパス。

 アニメでは第2期より登場したメンバーです。

 同時期に増員されたミニボット部隊にはほかに、パワーグライド、アダムス(コスモス)、シースプレーなどがいますが、それまで車に変形するメンバーがほとんどだったオートボットの陣容が、一気にバラエティ豊かになった感があります。

 ミニボット部隊とはいえ、アニメ劇中では必ずしも全員小柄でもなかったような・・

 まぁ、大きさの概念などないのでね、トランスフォーマーには。

 ロボットとビークルで明らかに大きさが違う人なんかザラですから(笑)。

 そんななかでもワーパスは変形モチーフが戦車ということもあり、なんとなく大柄なイメージもあるのか、過去にも今回同様のデラックスクラスでリメイクされたこともありました。

 それでは、レビューしていきます。


 まずパッケージはこんな感じ。

 ビークルモードの迫力あるイラストが正面に。

 ロボットモードで砲撃指示を出してるような構図が格好いい。


 なお、ゴールデンディスクカードはアークでした。

 4枚め・・


ロボットモード

 戦車がそのまま立ち上がったようなワーパスのオリジナルデザインが忠実に再現されています。

 シンプルというか武骨というか、余計なものがなにもない! という感じ。

 変形モチーフである戦車のイメージが色濃く残ったデザインは、オートボット、ディセプティコン両軍を見渡してもけっこう異質なように思います。

 しかし厳つい雰囲気はなく、むしろずんぐりとしていて可愛らしい。

 フルフェイスのヘルメットの、目の部分だけ露出しているようなフェイスも特徴的。

 頭巾を被った忍者のようにも見えます。

 背面も余計なものが一切なくすっきり。

 こうなると、前腕のキャタピラだけが惜しいかなぁ。

 前腕側にたたむんじゃなく、そのままのほうがアニメデザインに近いです。

 まぁ、たたまなければいいだけのことなんですが。


 胸部の砲身は伸ばすことも可能。

 砲口部分は3㎜軸になっており、シリーズ共通のエフェクトパーツを取り付けることができます。


付属品

シールド

 今回追加された装備品。

 ビークルモード時に車体前部を固定するためのパーツも兼ねています。

 ほかの、ガワをシールドとして装備する連中と違ってあからさまな取って付けた感もなく、デザイン的にも上手くマッチしていると思います。

 デフォルトでは右肩に装備しますが、取り付けは5㎜軸なので、手に待たせたり、ほかの位置に取り付けることも可能。

 しかし、右肩にL字シールド・・どこかの量産型かな?

 赤いからエース機か。


ビークルモード

 戦車にトランスフォーム。

 モチーフとなっているのはアメリカの水陸両用空挺戦車、M551シェリダンという戦車ですが、砲塔がより丸みを帯びた形状になっており、サイズ感も相まって非常に可愛らしいです。

 これまたオリジナル(トイ)のイメージそのまま。

 全体に戦車らしいディティールが細かく再現されており、戦車トイとしても雰囲気はばっちりです。

 表面はほぼ塗装。艶消しで落ち着いた印象がまた渋いですね。

 ここ数年でも戦車に変形するTFトイは数多ありましたが、戦車としての出来は一番かも。

 後面も抜かりなく、ロボットモードを匂わせるなにかが見えてしまっているということもありません。

 これ、完璧じゃないの?

 一方、そのシンプルなフォルムから、変形もまぁそこそこ簡単なものだろうと思っていたのですが、これが意外な複雑さでびっくり。

 脚部に限ったことではありますが、ロボットモードで複数回折りたたまれているパネルパーツを順に展開していく工程が、初回はけっこう大変でした。

 説明書でもかつてないほどに図が多くてまたお驚き。ただ、わかり易いかというとそれはまた別の話(笑)。

 大まかな流れは以下の通りです。

 ①まず踵を開き、②太腿から下を90度回転させます。

 ③続いて脛にたたまれているパネルを、足ごと開きます。

 ④さらにぐるんとパネル全体を開き、脛を元の向きに戻します。

 ⑤それから足を後ろ向きに90度倒し、パネルと合わせます。

 ⑥最後に内側のパネルを開いて片側の変形が完了。

 反対側も同様に変形させ、左右を閉じ合わせます。

 何度か変形させて慣れた状態で再現していますので、説明書のくだりの一部を省略しています。

 まぁ、慣れれば感覚でいけますよ。ただ比較的小さい、薄いパーツが集まっているので丁寧に扱うことを心がけたほうがいいですね。

 ただ最終の左右合わせで、上画像青丸で示した部分のジョイントのはめ込みに少々コツが要ります。

 向かって右側のジョイントの前後に小さい突起があり、本来はその突起と左側裏側にある凹みを噛み合わせることでガッチリ固定されるはずなのですが、どうもスムーズにいかずストレスだったのと、外すときに負荷がかかりそうだったので、思い切って突起を削り落としました。

 おかげで左右からそのまま合わせるだけで変形可能に。

 もちろん、若干の隙間は空いてしまいますが、どうせ前面でシールドを使って固定するので問題ありません。

 そのシールドは、車体前部裏面にこのようなかたちで取り付け。

 これで車体前部を(左右の脚)をしっかり固定します。


 当然、砲塔は回転、砲身は仰角をとることが可能。

 なお、砲身を伸ばしてできる空間にロボットモードの頭部を収納するため、ビークルモードで砲身を縮めることはできません。


 ウエポナイズ例。

 まずはパレオトレックスの説明書に載っていた2パターンの装着例。

 パレオトレックスのレビューでも載せた画像ですが、せっかくなので再掲します。

 やはりちぐはぐな感じは否めませんが、機械と生物(骨ですが)が融合しているようにも見えます。

 ちなみに、日本では発売月が大きく開いてしまうということもあってか、公式ページではワーパスに変わってホイストが装着していました。


 続いてオリジナルで、デザインや色味が一番合うと思われるシックスガンを使ってウエポナイズ。

 ヘビーアームズワーパス誕生。

 火力マシマシどころの騒ぎじゃない感じになりました。

 

 ビークルモードでも。

 SF感が増して、これはこれでいい感じ。


比較画像

 過去のリメイクアイテムと。

 向かって右側がユナイテッド(UN)版、左側がヘケヘケ版です。ロボットモードで。

 UN版はデラックスクラスでのリメイクで、シリーズ共通の方向性によりアレンジ強め。

 基本的なパーツ配置はオリジナルを踏襲しつつ、かなりマッジブかつスタイリッシュになっています。

 背も今回のものより頭一つぶん高く、めちゃ格好いいワーパス。

 ヘケヘケ版はミニボットスパイチームとして、アダムス、ウィーリーとの3体セットでデラックス相当の価格で発売。

 海外ではレジェンドクラスとして個別に発売されたものになりますが、イメージの中のレジェンドクラスよりもさらに小さい、簡易変形トイという感じです。

 しかしスタイルはUN版にも通じるスタイリッシュ路線なので、オリジナルデザインに忠実なリメイクとなるとやはり今回のKD版が初めてとなるのでしょうか。


 ビークルモードでも。

 戦車に変形することはもちろん共通ですが、やはりUN版、ヘケヘケ版はSF色強めで、前部と後部のでキャラピラが分割されているのが特徴。

 なお、変形では今回のKD版とUN版が脚部が前部、腕部が後部のキャタピラを形成するのに対し、ヘケヘケ版のみ逆で腕部が前部、脚部が後部キャタピラを形成する仕様になっています。


 オートボットの初期メンバーから、赤めヒトたちと並べて。ロボットモードで。

 ランボル忘れたけど。どうせ収まらなかったろうしいいや(笑)。

 色味だけで揃えてみましたが、やっぱりワーパスだけ異質だなぁ。

 というか、色味も他の3人は普通に赤いけど、ワーパスは小豆色ですね。

 サイズ的には、ワーパスはミニボットということで小柄ではありますが、クリフよりはずっと大きいです。


 ビークルモードでも。

 シェリダンの実際の全長がおよそ6m。チェリーバネットが4mほどらしいので、こちらでのサイズ感はほかの2体含めてまちまちではありますが、これくらいこじんまりした戦車もあるでしょうし、さほど違和感はないですね。可愛いです。

 残念ながらオプティマスのコンテナには入れませんでした・・

 わりと最近発売された戦車TFたちと。

 やっぱりデ軍所属の車輌が多めですね。

 このなかだとインパクターは端から別モノとして、ER メガトロンもとくにモチーフがあるわけではなく、LG ブリッツウイングはトリプルチェンジャーということも考えるとこれくらいの再現度で当時は十分だったでしょうし、やはり戦車トイとしての雰囲気は今回のワーパスが突出してますね。


以下、画像

 シンプルなデザインゆえに、干渉するものもほとんどなく、その高い可動性能を遺憾なく発揮することができます。

 足首は大きく可動し、接地面も広いため自立は常に安定。

 拳も回転可能になっています。

 足が大きいせいでちょっと不自然な格好になってしまいますが、立て膝も一応可能。


 スタンド対応穴は腰裏にあります。

 あまり空中戦は似合いませんが、でかい足でのキックは威力がありそう。


 主砲、射てぇーーーっ!!

 砲身は仰角がとれるものの、あまり大型のエフェクトや、画像のオメガスプリームなどに付属の連結可能なエフェクトを多数取り付けると、その重みで砲身が垂れ下がってしまいます。

 もっとも、水平位置以下には下がらないので、自分の足許を誤って撃つことはない・・はず。


 味方を後方より援護しろ!

 頑固一徹の職業軍人(勝手なイメージ)、ワーパスでも、血気に逸るクリフら若手をまとめるのは一苦労だ。


 ミニボット軍団最新コレクション。

 とりあえず僕の手持ちで現状の最新リメイクを揃えてみました。ここにあとはドラッグ(ハッファー)と、そのリデコでパイプスが加わるのかな。

 キングダムのイメージイラストに描かれ、当初発売予定だったギアーズは、発売中止になったそうですね。

 ギアーズが来れば、そのリデコでスワーブも新しくなったんだろうな。

 次期シリーズといわれているレガシーでフォローしてくれるか・・

 ほかのメンバーも再リメイクしてほしいところですね。

 サイズ感合わせてほしい。

 とくに後ろの3人とかはデラックスクラス映えもすると思うんだ・・

 ゴングも、バンブルビー版とかべつにいいから(笑)。


 以上、“KD ワーパス” でした。


 クリフジャンパー、バンブルビーに続くWFCトリロジーシリーズでのミニボットリメイク3人め。

 ワーパスというチョイスはけっこう意外でしたが、日本ではユナイテッド以来となると10年振りということになるので、まぁ順当なのかな。

 キングダムでは同時にハッファーとパイプス、そして中止にこそなりましたがギアーズ(とおそらくはスワーブ)とこれまたあまりリメイクの印象がない連中も選出されていたので、けっこう本気で初期メンバーのコンプリートを目指していたのかな? とも思います。

 そんなワーパス。ロボット、ビークル両モードでのオリジナル再現度はもちろんのこと、アクショントイとしての性能も、同じミニボットのバンブル型同様非常に優れており、とにかくポージングが楽しいです。

 初回こそ少し手間取りましたが、手順を覚えてしまえばパタパタとパネルを展開していく脚部の変形も楽しいですし、左右の合わせはいっそジョイントの突起を落としてしまえばスムーズなので、どうにも面倒臭いという人は試してみてもよいかと。

 どうせ最後にシールドで固定するのでバラけてしまうこともありませんし。

 もちろん自己責任で(笑)。

 ロボット、ビークルともに程よい匙で非常に可愛らしいので、常に見えるところに置いて愛でるのにもぴったりかと思います。

 そういうところ、やはりミニボットのオリジナルトイから受け継がれているというか、相応にデザインやディティールはしっかり整えられつつも、どこか可愛らしい部分は残すような方向性なんだろうか? とか思ったり。

 月末に来る(だろう)ハッファーも楽しみですね。

 本当、この仕様でミニボット全員再リメイクしてほしい。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。