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前川幸平元文科省事務次官の乱。

2021.06.01 02:01

官僚と政治家の権力争いの始まりであが、私は官僚の卒業生・前川幸平元文科省事務次官

の思惑を推理して見る。                 

★夏目漱石の小説『吾輩は猫である』主人公の猫のひとり語である。

『銀行員等は毎日お金を扱っている内に人の金が自分の金に見えてくるそうだ。

役人とは人民の召使いである。

一定の用事を弁じさせる為に、ある権限を委託した代理人のようなものである。

ところがが、委任された権力を笠に着て毎日事務を処理していると、これは自分が所有している権力で、人民等はこれに付いて何ら嘴を入れる理由がないものだ、と狂ってくる。・・・・中略・・・・・・・・・・・・・』。

                                                                      

★『坊バ(漱石の娘)必ず姉の茶碗を奪い姉の箸をひったくって、持ち扱い奴を無理に持ち扱っている。

世の中を見回すと無能無才の小役人ほど、いやにのさばりでて柄にもない上の官職に登りたがるものだ。(括目して見て頂きた)

あの性質は、『坊ば』時代に萌芽しているのである。

よってきたるところはかくのごとく根は深いのだから、決して教育や薫陶で治せるものではない、と早く諦めてしまう方がよい。・・・・・中略』。

★文科省の元・事務次官の前川幸平の乱

今回の前・文科省事務次官の前川幸平氏の反乱は彼の次官当時に、公務員の天下り禁止を侵し、自分の地位、部下の役職まで斡旋し、発覚してマスコミに叩かれ、辞任に追い込まれた。

★だが、生涯をあそんで暮らしても使い切れない程の退職金は貰っている。

ひと心地が付いてあたりを見回すと、民進党他の野党四党の面々が、何処を攻め立ても安倍内閣の支持率は下がらないどころか、上昇気味だ。

己(オノレ)の政策の不味さを棚に上げ、先ず安倍内閣を倒すだけの目標で、『ノット・安倍政治』を叫んでいる。

★大体官僚のトップの次官まで上り詰めた男である。

安倍内閣の内部から足を引っ張るネタは幾らももっている。人材不足に悩む民進党に恩を売り、次の選挙で公認を貰えば当選間違いなし、と目論む。

念願の国会議員となって文科大臣か党三役も夢ではない。

あわよくば代表・・・・も狙えるかも? 

第一、事務次官と文科大臣の任務を務めれば、党三役は確実である。

★小説吾輩は猫にこんな一節である。

『世の中を見回すと無能無才の小人ほど、いやにのさばりでて柄にもない官職に登りたがるものだ」。これを理解すれば野党四党と執行部と前川・前・事務官の狙いが読めてくる』。

★忘れもしない平成21年(2009年)9月16日の総選挙で『脱官僚 政権交代』を『旗印』で、民主党(現民進党)が308議席をとって圧勝、民主党の鳩山内閣が誕生した。

この時は、民進党は民主党と名乗っていた。

与党として加計学園の獣医学部の新設を提案していたが、文科省の岩盤規制に阻まれ難航する、と言うより実質不可能であった。 

★そこでは鳩山総理の意向があってか、加計学園側の思惑、特区での新設を考えた。

この半世紀(50年)に獣医学部の新設は全国どこにもなく、『獣医の権利が減る、と猛反対するのは獣医師会だけである。

要件は整って、獣医学部の新設間違いなし、と言われたが民主党は選挙で惨敗、この望みは春の淡雪の如く消え去った。

★しかし、誰の目で見ても鳥インフレンザや狂牛病が発生すれば、地方公務員の獣医師の不足は明快である。政権交代で与党となった自民党総裁・安倍氏は加計学園の理事長とは、学生時代からの刎頸の友である。ここに目を付けた事は当然の成り行きである。

★安倍総理の持論は高級官僚、特に文科省の岩盤規制の打破である。

岩盤に穴をあける強固なドリルの歯が必要である。穴を明けダイナマイトを詰め込み爆破する。

★これを総理に頼らぬ馬鹿はない。

しかも徳島県今治市は人口減で悩んでいる。今治市は「大学が出来れば若者が増える」、と、「待ってました」、と諸手を挙げた。

しかも、学園建設用地を無償で提供する、の破格の条件である。

★これに乗らない馬鹿はない。加計学園側はこれに乗った。

マスコミは国家の為に働こうと、志をもってなった若者(官僚)の意志を削ぐような、政治家の干渉は好ましくない、と言う。

だが政治家を志す若者も、国家の為に働く熱意を持った若者である、誰にも負けない、の決心でなっている。

★つまり政治家の言い分が正しいか?官僚の言い分が正しいか?どちらも正しいが、対等の権力争い過ぎない。

皇帝陛下の存在した時代では、皇帝の一言で物事は決まるが、日本には、絶対の権限を持っている独裁者の皇帝陛下はいない。

★日本は民主義国家である。民主主義は三権分立が大原則であり、独裁者はいない。

総理と言ども権限は限られている。しかし、国政に自分の意志を通そうと思ってなった総理である。

直節命令しなくても補佐官に意向を漏らせば文科省に意向は通る。これを『忖度』だ、とマスコミは非難するが『忖度』を否定する国などどこにもない。

マスコミは『忖度だ!忖度だ!』と騒ぐが民主義主義では制度、規約が完備して総理が直接命令せる事は滅多にない。

★大体日本は『稟議書』と言って上司に伺いを立てる、下位上達の制度も完備しているので、

上から下に命じる方がすくなない。

★安倍総理が補佐官に言ったか、内閣府に言ったかの問題でも金銭が付き纏っていの証拠は一切ない。

これがない以上内閣を揺るがす事件にはならない。

ここを唯一の責め口にした民心党の作戦負けである。

あっさりと引き下がった方が、『民進党はだらしない』、の批判を受け国民に馬鹿にされないで済む。  

           了)              豊永高明 拝