[見どころ] 永田大士 vs.鈴木雅弘
6月10日(木)後楽園ホール
日本スーパーライト級タイトルマッチ
王者・永田大士(三迫)
vs.
挑戦者・鈴木雅弘(角海老宝石)
永田=1990年1月12日、宮崎県出身の31歳。左ファイター型。戦績:19戦15勝(6KO)2敗2分。
鈴木=1995年7月11日、東京都出身の25歳。右ボクサーファイター型。戦績:5戦全勝(3KO)。
攻撃型の永田
6戦目で戴冠狙う鈴木
打撃戦か
昨年7月、15戦全勝(12KO)の戦績を誇ったサウスポーの井上浩樹(大橋)を7回TKOで破って戴冠を果たした永田のV2戦。初防衛戦ではベテランの近藤明広(一力)に手を焼き、7回負傷引き分けという不本意な結果に終わっている。これがプロ6戦目となる鈴木を相手に内容のある勝利を収めることができるか。
永田はアマチュアで62戦(41勝21敗)したあと24歳でプロ転向。7年間に19戦15勝(6KO)2敗2分の戦績を残している。勝利を逃したのは井上岳志(ワールドスポーツ)とのデビュー戦(6回引き分け)、4年前のデスティノ・ジャパン(ピューマ渡久地)戦の7回TKO負け、内藤律樹(E&Jカシアス)の持つ東洋太平洋ライト級王座に挑んで12回判定負け、そして先の近藤戦の4度だ。永田は頑丈な体を生かして積極的に接近を図り、左右のフックを顔面とボディに打ち分ける戦い方を得意としている。強気で強引なスタイルといえる。
挑戦者の鈴木もアマチュア出身者で、こちらは90戦64勝(21KO)26敗を経験している。プロ転向は2018年11月で、その初陣で6回TKO勝ちを収めると、以後は6回判定勝ち、2回KO勝ち、5回負傷判定勝ち、3回TKO勝ちと5連勝をマークしている。右のボクサーファイター型で、中間距離で放つ右ストレートと左フックをはじめ右アッパーもパワフルだ。ただ、当然のことながらプロでの経験値は浅く、特に最長で6回までしか戦ったことがないなど長丁場の戦いに不安を残している。
ファイター型の永田がプレッシャーをかけながら接近戦を仕掛けるものと思われる。プロ転向後、サウスポーとの対戦が初めてとなる鈴木が戸惑いを見せるようだと、早々から永田のペースになる可能性がある。それでも挑戦者の右ストレートと左フックには十分な注意が必要だ。接近戦でのアッパーも要警戒といえよう。序盤から打撃戦になりそうだ。(原功)