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2021.06.04 14:55
ポテトサラダをよくスーパーで買ってきます。
それがおいしいのです。
スーパーのお惣菜、どこも工夫していて、ポテトサラダ特においしいと思います。
「ポテトサラダくらい家で作れ!」
と怒った人がいるとかで、一時、話題になってました。
お惣菜を買うのは横着だー手抜きだーってことなのでしょうが、
「つべこべ言わずに、食べれば・・・」
なんて思いますが(笑)
亡くなった叔母(母の妹)が、ポテトサラダ作りの名人でした。
マヨネーズのこってり乗ったポテサラ。
親戚が集まるとき、叔母はいつも
大きな鉢にたっぷり入れて出してくれました。
ほかに、お刺身に、挽肉の入ったおこわ。
おこわもおいしかったけれど、やはり一番の楽しみは
ポテトサラダでした。
母は10人兄妹で、上から2番目の長女。
親戚の集まりは母の実家のそばの、叔母の家で開かれることが多く。
母は、めかしこんで着物を着て、扇子で顔などあおぎ、
長女らしくどっしり座っていました(笑)
それで、叔母の手伝いは、姉と私が担当。
姉は従弟の中の最年長で、私は2番目でした。
台所と座敷を行ったり来たりしてる間に、叔母はどんどん料理を作っていきます。
ほくほくと煮えたジャガイモが、ハムや玉ねぎ、キューりなどと混ぜられ、
ふっくらとしたポテトサラダができあがっていきます。
飾りのゆで卵もはずせません。
ひと通りでき上がると、ホッとした顔で、みんなの間にすわり、
「コツは、マヨネーズを多めに入れることなのよ」
などと、いってました。
もちろんそれだけのはずはなく、
いろいろなコツや、分量などの工夫があったようです。
今でもポテトサラダを作ると、その言葉を思い出します。
そして、私の作るポテトサラダは、決して、叔母の作ったあの味にはならないのです。
だから・・だったら、買ってきたポテトサラダで充分です。
叔母は母より、先に亡くなりました。
その少し前から、軽い痴呆の症状が出ていて、
言葉が出づらくなった妹に向かって、
「あんたは、昔はあんなにおしゃべりだったのに、どうしたの。しっかり話しなさいよ」
などと、ずけずけいってました。
帰りの車の中で、私は母をなじりました。
「なんであんなこというの。叔母さんが可哀想だよ」
「だって、はがゆいんだもの・・・」
きっと母なりに、言葉の出なくなった妹が悲しかったのでしょう。
今もポテトサラダを作ると、亡くなった母や叔母の顔が浮かんできます。
きっと皆さんも、だれかの記憶につながるようなお料理がひとつふたつは、あるのではないでしょうか。
写真は、近くのスーパーで購入したポテサラです。夕食においしくいただきました(笑)