映画『ホワイト・ボイス』
このすげえ適当なポスター、どっかで見たことあるんだよな。と思ったら、そうだ「残酷で異常」だ。と思いだした。
劇場で公開されず、Amazon primeで公開された系の映画はもしかしたらこの雑ポスターになるのかもしれない(ホワイト・ボイスは現在、Netflixで観れる。アマプラは「現在、お前の国では観れねえぜ!」状態)。いや、でも同じ条件である「パスワード:家」はポスターっぽい、ポスターだったな……。(ところで「パスワード:家」は良い映画なんですけど、タイトルをツイッターで呟くと、制作会社が喜んでリツイートして日本語でリプしてきます。ちょっと面倒。俺はエゴサを持ちネタにする存在が嫌いだ)
さて『ホワイト・ボイス』の話である。タイトルの意味は「白人声」。白人たちが「こうありたい」と思ってそうな、自信に満ちあふれた声のことだ。作内でお出しされる白人声はスパイダーマンっぺー。って感じだ。スパイダーマンの声をちゃんと覚えてるかと言われたら、全然自信がない。俺の中で「自信に満ちあふれた白人」のイメージがスパイダーマンなのかもしれない。スパイダーマンは白人という固定概念。差別か?
それはともかく、白人声を使って電話セールスマンとして実績をあげていった主人公は、その中でも最高峰の存在、パワー・コーラーになることができた。金色のエレベーターで勤務先に向かう、パワー・コーラーだ。売るものはなに? 衣食住を提供する代わりに賃金は支払っていない掃いて捨てるほどクソ安い人材!
クソ安い人材は世界をまわすのに不可欠な存在だ。大学で経営学を勉強していたとき、お偉いさんが講演をするとき、だいたい「いかにクソ安い人材を用いて人件費を節約したぜ」って高そうな腕時計をつけた腕で、拳を握っていた。「きみたちもこっち側になりな」みたいな笑みをしていた。主人公はこっち側に入ってしまったのだ。そんな社会派ブラックコメディ。だと思っていたら、後半残り30分で急にウマ娘が誕生する。ウマ娘はウマと人間が半分なので、普通の人間よりも馬力があるので他の人間よりも働いてくれるからね。みんなもウマ娘プリティーダービーのイベントを読んで、ウマ娘の馬力は知っているだろう。人間よりも、ウマ娘の方が力が強いからね。お兄さま、ライスよりもこんなにも弱いんだね……♡ と力でねじ伏せられる。
というわけで急にウマ娘が出てくる。なんで出てくるんだろう。と考えたら、これがなかったらパンチが弱いというか、オチが存在しないというか、ないとないであれだけど、あったらあったであれだよ。なんなんだよ。ウマ娘!