「宇田川源流 日本万歳!」 鉄道輸送を実証実験する日本の物流における考え方
「宇田川源流 日本万歳!」 鉄道輸送を実証実験する日本の物流における考え方
月曜日は毎週「日本万歳!」をお届けしている。日本の何気ない毎日の習慣や考え方などから、日本のすばらしさを言うことを考えたいと思っている。日本人のすばらしさというのは、何も特別なことをすることによってアピールされたり、何か英雄がいてその人がすばらしさをけん引しているというのではなく、日本人全体が「毎日の何気ない過ごし方」で素晴らしさを作っているということが明らかになってきているのではないか。そのことを、最も知らないのが日本人であり、逆になぜか「日本人はだめだ」というような感覚を植え付ける報道ばかりが多くなっているのである。
そのことから、このブログでは日本人のすばらしさに焦点を当て、その内容を明らかにしてゆくことを毎週行っているのである。そのようにして「日本人の本当のすばらしさ」を考えてみたいと思っている。
現在であっても、それほどおかしくないのに「日本人のワクチン接種は遅い」「日本のコロナ対策は間違っている」というような報道ばかりであり、そのような「不安ばかりをあおる報道しかないような」「安心できる情報がない中で毎日通勤しなければならない」というような状況でありながら、多くの人はしっかりと働いている状態である。まさに不安しかない状況でも「自分の役目を全うする」というような日本人の勤勉さと仕事に対する責任感ということが表れているのではないか。そのような日本人の勤勉さがあるから、日本は経済発展を成し遂げ、そして世界でも有数の裕福な生活を送ることのできる国になっているのである。
この中には「消費者のためになるべく良いものを送る」というような感覚があり、その「相手のことを考えて行動する」ということが大きな力になっているということになるのである。
朝獲れ鮮魚を特急列車で直送 千葉でJRが実証実験
JR東日本千葉支社と千葉ステーションビルは、総武本線の特急列車を使い、銚子駅から千葉駅まで「朝獲れ鮮魚」の荷物輸送の実証実験を6月11日に開始する。
早朝に水揚げされた魚を列車荷物輸送の速達性を生かし、消費者に鮮度のいい魚を提供。同社では、本格稼働に向けて、定期的に運べるよう実証実験を重ねていくという。
11日の実証実験では、総武本線の特急「しおさい6号」を使用。当日に銚子市の漁港で水揚げされた魚を銚子駅(午前7時42分発)から千葉駅(午前9時2分着)へ運ぶ。販売場所は同駅ビルのペリエ千葉(千葉市中央区)地下のペリチカにある「魚力」。販売開始時間は準備が出来次第としている。
ただ、同社では天候や漁獲、収穫状況のほか列車の運行状況などにより変更になる場合があるとしている。
JR東日本千葉支社の中川晴美支社長は「新鮮さを売りにしている地産品について、付加価値の高い商品が提供できる。生産者支援のほか、販路の拡大なども構築できるのではないか」と話した。
2021年5月29日 21時6分 産経新聞
https://news.livedoor.com/article/detail/20279131/
今回は「JR東日本」が「朝どれ鮮魚の荷物輸送」を実証実験するということを始めた。このことは、今までなかなか関上げなかった素晴らしい内容であるということが言えるのではないか。単純にJRと銚子市は、銚子市の魚をいかにうまく売るかということしか考えていないような状況であるとおもわれ、それほどの事でもないと思うかもしれない。まあ、なんとなく「地域が頑張っているなあ」というような印象しかないのかもしれない。
しかし、それだけならばJR東日本が実証実験をするほどの事でもないのである。JR東日本は、銚子市ほど過疎化などに関係がないわけであり、何も「実験」で行う必要ななく「料金を取って通常の貨物」で行えばよいのである。ではなぜ「実験」を行うのか。
このように考えて読み込まなければならないのではないか。ではその目的とは何か。実際にSDGsが叫ばれ、持続可能社会などといって、自動車が徐々に規制される方向にある。そのような中トラック輸送はどのようになるのかということを考えれば、当然に、トラック輸送そのものもガソリン車やディーゼル車が少なくなる方向にあるのだ。もちろんそれらが「EV車」になるのであろうがではそんなに簡単にすべてが変わるのかといえば、それはなかなか難しい。つまり、自動車ではない、エコな輸送手段を模索しなければならないということを意味している。もちろん、人力で飛脚が運んだり、あるいは江戸時代のように馬で運べばよいのかもしれないが、それでは魚の鮮度が大きな問題になる。そこで出てくるのが「電車輸送」ということになる。
通常の電車輸送であれば、貨物になるのでやはり遅い電車になってしまう。そこで、人が乗る特急電車の中に貨物を載せて移動するということになる。これであれば今後JR東日本は、特急電車における生鮮品の輸送が可能になることになり、トラック輸送とは異なる安い値段での内容になるのではないか。
日本は田中角栄のモータリゼーション以来、トラック輸送が中心になってきているが、実際にガソリン車の禁止ということによって様々な問題が生じてくることになるのは間違いがない。そのような時に「鉄道輸送」ということが大きな力になるのである。
基本的に「なぜ日本はハブ港(空港を含む)になれないのか」というのは、単純に「トラック輸送によるコスト高」ということと、「港から港への輸送手段のコスト」ということが大きな問題になる。飛行機一機分の輸送をするのに、トラックが難題必要なのかということを考えれば、鉄道輸送よりもはるかにコストがかかることは沸きらかであろう。
そのように考えて場合分けで輸送を使い分けるということが必要になる。そのような「日本人にとっての先見性」が、このような感覚で物事を見てゆかなければならないのではないか。
このように「知恵」も日本人のすばらしさの一つなのである。