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車両センターの一般公開を考える

2021.06.06 08:10

1.はじめに

 こんにちは、中3の**です。2018年が終わりましたね。9月から研究副班長になったので、気を引き締めて研究に臨もうと思います。今回は車両センターの一般公開について考えていこうと思います。最後までお読みいただけたら幸いです。

2.車両センターの一般公開とは何か

 皆さんは車両センターの一般公開に行ったことはありますか?車両センターの一般公開では、車庫で展示されている車両や、点検中の車両を見学することができます。時間帯によっては、クレーンでつり上げられている車両も見られます。売店も多く設置され、鉄道ファンに人気である車両の部品や、鉄道会社のオリジナルグッズなどを売っています。次の章で、一般公開の例を挙げようと思います。


 一般公開でみられる、車両がクレーンでつり上げられている場面


3.車両センターの一般公開を行っている例

 ここでは実際に車両センターの一般公開を行っている例を挙げてみます。

(1)鉄道のまち大宮 鉄道ふれあいフェア

 このイベントでは大宮車両センターで一般公開が行なわれます。この一般公開は誰でも入ることができます。ここではJR東日本やJR貨物の車両が展示されます。2018年の一般公開では、EF64型電気機関車やDD51型ディーゼル機関車、E231系、255系、115系などが展示されていました。試乗会では、整理券を買って、現在、特急「草津」や「スワローあかぎ」で運用されている651系に乗車体験ができるコーナーがありました。さらに、社員食堂で食事ができ、小さい子供のために、ミニ新幹線に乗車ができるコーナーもありました。このほかにも、西口まちなか会場や東口まちなか会場にも屋台が、大宮駅には鉄道の写真展がありました。

左から順に、DD51-842、EF64-37、EF64-1023

イベント開催時、検査中だった115系N34編成

展示された255系

試乗会に使用された651系

(2)京急ファミリーフェスタ

  これは京急の久里浜工場の一般公開を行うイベントで、この一般公開も誰でも入れます。京急の通勤電車や事業用列車が展示されます。2018年には、2017年と同じ、引退した2000形や、600形「ブルースカイトレイン」、1000形「イエローハッピートレイン」、2100形や、2018年が初めての展示である1000形1201編成や1500形「京急120年の歩み号」が展示されました。また、2017年と同様に、800形823編成による幕回しが実施されました。京急久里浜駅から会場まではお迎え電車が、会場から京急久里浜駅までは「お帰り電車」が運転されました。2018年のファミリーフェスタには行けなかったので、2017年開催時の写真と定期運用についている際の車両の写真を載せます。


左から順に2100形、600形、1000形

800形823編成の幕回し

今年初めて展示された1500形「京急120年の歩み号」

2017年開催時のお帰り電車

このほかにも、事前に抽選を行って当選者だけが行ける東急電鉄まつりin長津田や、誰でも入れる尾久車両センター一般公開などがあります。


4.一般公開を行うことのメリット

A.収益につながる

 これは鉄道会社にとって大きなメリットです。一般公開では通勤電車だけでなく、めったに見られない車両を様々な視点から見ることができるので、毎年来客が多いです。また、その多くの人たちが鉄道やバスを利用するので、来客が利用する鉄道やバスは利益を得られます。また、廃車になった車両の部品が高値で売られていて、それらを買う鉄道ファンがいるため、これも収益になります。さらに、このメリットは鉄道会社だけでなく、イベントを提供する他の会社にもメリットはあり、イベントで展示をすることで、来客にその会社を知ってもらい、その会社の商品を買ってもらえるということもあり得ます。

B.鉄道について学べる

 これはイベント等を開催している鉄道会社側のメリットではなく、来客にとってのメリットです。一般公開に行くことによって、普段は見ることのできない車庫の中に入れたり、車両を様々な角度から見たりすることができて、特に鉄道好きな子供たちにとっては鉄道について学べる良い機会となります。

5.一般公開を行う際の問題点

A.混雑が激しい

これは車両センターの一般公開に行った人は少なくとも一度は体験していると思います。車両センターの一般公開は、普段は入ることのできない車庫に入ることができ、特に車両展示では鉄道ファンに人気の車両が展示されることもよくあるので、鉄道ファンに大人気です。会場内では、車両展示や食事のために鉄道ファンらの大行列ができてしまいます。そのため、会場内はもちろんのこと、最寄り駅から会場への道も大混雑します。そのため、近隣の住民の通行の妨げになり、迷惑をかけてしまいます。

B.マナーの問題

 これもよくある問題です。イベント時に会場や車内で罵声を上げたりする鉄道ファンや、ほかの人に押されてもめごとになることもよくあります。この問題は、イベントがない時でも駅で珍しい列車を撮影するときや車内でもよくあり、駅員に注意されているにも関わらず、黄色い線から出たり、前で撮影している人の割り込みをして撮影するなどのマナー違反があります。実際、メトロ6000系の最終運転日では、6000系の車内に罵声が響き、先頭車両に鉄道ファンが密集しました。車掌が空いている号車に移動をすすめたのにも関わらず、言うことを聞かず、途中の区間で子供が倒れ、緊急停止をせざるを得なくなりました。このことについては、ネットで調べると多くの動画やコメントが投稿されています。

京急ファミリーフェスタ2017での800形の幕回しは混雑した

6000系特別運転時の霞ヶ関駅。鉄道ファンで押されることもあった。


6.改善策

A.混雑が激しいことの改善策

(1)係員による誘導

 まず、会場内の混雑に関しては、これは係員による誘導を徹底することが一番重要だと思います。また、通路を一方通行にすることも一つの手段だと思います。僕は、来客の流れをスムーズにすることが一番の混雑対策になると思います。

(2)一部のブースに入れる時間を数分おきに刻む

 これは、車両展示などの人気のブースに入れる時間を数分おきに設定し、その時間以外は入れないようにして混雑を防ぐ考えです。これを行うことによって、一つの時間帯に来客が殺到することを防ぐことができます。

(3)シャトルバスを運行させる

 利用客の方々が最寄り駅から会場内の混雑をさけるためには、京急ファミリーフェスタで利用されている、シャトルバスなどを利用したほうがいいと思います。お帰り電車に関しては、会場に十分なスペースが必要なので実現する可能性は低いですが、バスに関しては、最寄りのバス停から運転できるので実現しやすいと思います。

 まず、シャトルバスが活用できそうで、いまだにシャトルバスが存在しないイベントを考えてみます。例えば、京阪の寝屋川車庫で開催される京阪レールフェアの場合、寝屋川市駅から電鉄車庫前まで臨時バスを運転します。開催が9時30分からで、閉門が16時なので、時刻は次のように設定するといいと思います。

 僕は、行きのバスはこのように設定しました。寝屋川市駅から寝屋川車庫までは徒歩で15分かかるため、バスでの所要時間を7分にしました。帰りのバスは次のように設定します。

 僕はこのように帰りのシャトルバスを設定しました。京阪レールフェアのイベントの終了時間は15時30分で、閉門が16時なので、このダイヤにしました。このシャトルバスは、京阪の路線バスを使用し、運賃を無料にするといいと思います。


B.マナーの問題の改善策

係員による誘導

 この問題に関しても、係員の誘導が有効だと思います。この対策を行うことによって、来客が列に割り込みをしたり、逆走することを減らすことができます。あまりにもマナーを守らない人がいる場合は、その人を退場させるか、イベントを中止するしかないでしょう。このようなことが起こらないように、張り紙やアナウンスでマナーを守るように注意を呼びかけるということもありますが、僕ら来客がマナーを守って安全に行動することが一番重要だと思います。

7.まとめ

 僕が今回の研究で書いた車両センターの一般公開についての意見をまとめます。僕は、一般公開を行う際はこのようにするといいと思います。

・一般公開の会場内では、混雑緩和のため、ところどころに係員を置いて、ブースによって入れる時間を区切るべきである。 

・最寄り駅から会場までは、シャトルバスがないイベントは可能ならシャトルバスを運行させるとよい。 

・マナーの問題に関しては混雑緩和と同様に係員による誘導を行ったり、張り紙やアナウンスでマナーを守るように注意をすべきである。


8.終わりに

 今回の研究はいかがでしたか?研究副班長になったとはいえ後輩のお手本となる研究を書くのはまだまだだと思います。もうすぐ僕は高校生になり、次回は高校初の研究となるので、もっといい研究を書こうと思います。

 さて、今回は車両センターの一般公開について書きました。車両センターの一般公開は大変混み合いますが、イベントによっては行ってみると珍しい車両がいたりするので結構楽しいです。行ったことがない皆さんも、一度は一般公開に行ってみてはどうでしょうか。

 最後に一言だけ言わせてください。これは自分に言い聞かせるとともに皆さんに言います。「一般公開に行く際はルールを守って安全に楽しみましょう!」

 読者のみなさん、最後までお読みいただきありがとうございました。

9.参考サイトなど

・京急ファミリー鉄道フェスタ2017

http://www.keikyu.co.jp/company/news/2017/20170427HP_17019MOh.html

・京急ファミリー鉄道フェスタ2018

http://www.keikyu.co.jp/information/recommend/tetsudou_fes2018/

・[PDF]鉄道のまち大宮 鉄道ふれあいフェア - JR東日本

https://www.jreast.co.jp/press/2018/omiya/20180419_o01.pdf

・ファミリーレールフェア2018|沿線おでかけ情報(おけいはん.ねっと)|京阪電車

http://www.okeihan.net/railfair/

・車両基地・工場などの公開イベント一覧|鉄道イベント|鉄道ファン・railf.jp

https://railf.jp/event/railyard.html

・千代田線車内で怒号“子どもが危ない”何が|日テレNEWS24

http://www.news24.jp/articles/2018/11/12/07409033.html

その他 鉄道のまち大宮 鉄道ふれあいフェアのパンフレット等


おことわり:Web公開のため一部表現を変更させていただきました。掲載されている情報は研究公開当時のものです。現在とは若干異なる場合があります。