教具『幾何図形スタンプ』
今回取上げる教具は、『幾何たんす』を使用し取組みを終えた場合に発展形として使用するものです。
写真からも分かるように先ず子供達が比較的最初に押したがるのが、丸・三角・四角・楕円です。この4つ他のものと比べて汚れているのがお分かりだと思いますがそれには理由があります。スタンプを押す場合に力の加減が分からず、闇雲に力を入れ過ぎてインクパットに押し付けるため汚れるはずのないところが汚れるのです。スタンプ操作と手や指の微細運動が上手くいっていない証なのです。
よって凸の部分にだけインクをつけるためにはどうするべきか、凹の部分にインクをつけないようにするためにはどうするべきかを思考させなければなりません。子供自身が気付くまで待つことが必要になります。お母様方の中にはその待つことができない場合もあり、子供の代わりに手を出してしまうことやインクの付け方を直ぐに教えてしまうこともありますが、それは子供の内から出た学びではないのでまた直ぐに同じことを繰り返します。
子供が上手にできない場合は、子供が気付くまで待つことや子供が理解しようとしている限界を見ること、そしてどう対応すべきかを親として学ぶ絶好の機会でもあります。そのことを胸に留めて子供の成長を見守り対処できれば子供自身が自分の力で進むことがでます。
幾何たんすには円・正方形・長方形・三角形・多角形・四角形・楕円の35種類の図形から構成されていますが、その中から15種類をスタンプにした教具です。
第1の引き出しより抜粋の円
第2の引き出しより正方形・長方形
第3の引き出しより正三角形・直角二等辺三角形・鈍角不等辺三角形・直角三角形
小学校に入ると三角形の特徴を学び、コンパスを使用して三角形を描いてみたり、分度器を使用した角度の学びが入ってき学習を積み重ねていきます。
第4の引き出しより正五角形・正六角形・正八角形
第5の引き出しより台形・菱形・凧形・四角形
第6の引き出しより楕円形
就学後は多くの図形の特徴を学ぶことになります。目を使い手を動かして繰り返し教具を使用し幼児期の図形の敏感期を活かして図形の面白さを身に付けていくように取組みます。