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高校教師(1972)

2021.05.16 20:06

ヌーヴェルヴァーグ系を見慣れていると他の普通のフランス映画ですら「難解なのではないか」みたいになり見返すのもなかなか気が重かったりしますが、実際そんなこともない、観たままの内容だったりします。

とはいうものの高校教師。子供の頃にテレビ洋画劇場的な番組で何度もかかっていたので、それで観た記憶はあったんだけど、流石に子どもではこれはわからないかな。その時の私の感想「しょっちゅうキスばかりしている映画」。

まあそんな感じで久々に観てみると思いのほかキスのシーンは多くありません。テレビはカットが多いから、そこを重点的に残したんやろか。まあアラン・ドロンのアイドル映画ですもの。

あと子供の頃に思った記憶で今回も思いましたが、ソニア・ペトローバさんの「完璧な美女」っぷりがスゴイです。もう出た途端「ああヒロインですよね」とわかりますし。当時の男子が映画で一目惚れした相手といえば「小さな恋のメロディ」のトレーシーハイドか、このソニア・ペトローバさんかというくらい、もう決定的な「プロ美人」でしたね。

レア・マッサリが出演しているのもあって、どうしてもこの種の映画ではミケランジェロ・アントニオーニ作品と比べてしまいます。やっぱり突っ込みが甘いところは否めないんだけど、そこはメインの二人が美男美女ですから、もうそれだけでいい!みたいな感じで丸め込まれちゃうんですよね。

冷静に見返してみれば、例えばソニアさんの周りからの扱いなどヒドいもので、そこもうちょっと突っ込んで書き込んでほしい!と思ってしまうのですが。ただ単にやられっぱなしなのが辛いです。最後にちょっと言い返すけどね。

イタリアは明るいイメージがあるかもだけど、私の観てる映画はどれも暗いので、これもさもありなんという感じで違和感はないのだけども、それにしても全編暗い映画で、それはこの時代の空気もあるのかなあと思ったりします。70年代やねえ。