生きている形
2021.06.06 18:00
武術として伝承された琉球王国時代の沖縄空手とは、首里手、すなわち沖縄手のみです。
ってか、全ては首里の心身文化下にあるものなのです。
そしてこの首里の心身文化の武道・武術においては、大和、すなわち日本本土の武術(主に剣術)。
そして14世紀前後に、正式に中国の明朝政府から派遣された中国人たちが移入した、明の軍隊の軍事教練、それが世俗化した打撃系を主とした拳法です。
この二つを下地として、明王朝後に中国を支配した満州人の興した、清王朝の軍事教練の15の形の体系。それプラス、クーシャンクー(公総管)とナイファンチ(内帆船、南方拳?)の二つの形です。
その三つの流れを纏め上げて、首里の武士・松村こと松村宗昆が、沖縄手を生み出しました。この松村の手こそが、人類史上に於いて、最高峰の心身思想・操作を持つものです。
日本武道の主体である剣術には形があります。沖縄古武道・琉球古武道と称されるものにも形があります。
しかし、現代社会においては剣を持つことも、棒を持つこともありません。鎌などは農作業などのみに使われるものです・・・。
しかし、人間は素手・素足で一日24時間を過ごします。当たり前のハナシです。
その人間本来の動きとは、それこそ千差万別です。
その千差万別の動きを、体系化して、根本原理を探し出し、戦いにおける人間の行動(業・技)の根本を創作するということは、大変な作業ですし、そこには人間という生物の動きを、徹底的に理解しなければならないものです。
しかし、それを成し得たならば・・・。
人間が重力の作用するこの地球上で、人間が二本足直立歩行を刷る限りにおいて、未来永劫に残るものだと思っています。