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Malaria No More Japan

2016.12.26 10:52

今日は水野達男さんにお時間を頂いて会わせて頂きました。

恐らく、日本で最も有名なアフリカ成功者のうちの一人かと思います。


住友化学でベクターコントロール(媒介害虫制御)事業部長に就任し、オリセットネットと言われる蚊帳をアフリカに普及させた方です。あのマラリアへの対策として、最も安価で有効な手段だと言われています。

現在は、Malaria No More JapanというNPO組織で専務理事をなさっています。ランチ含めて2時間ほどのお時間を頂いたのですが、とても気さくで素敵なおじちゃまでした^^

お孫さんの話はとてもテンション上がって話していてチャーミング

息子さんは僕と同い年だとか。うちのオヤジとは偉い違いです笑



僕もマラリアは現地に行く前にかなり気になっているのですが、そもそもの活動のところで言うと、定量的な情報がWEBサイトに纏められていました。

▼Malaria No More Japan

・世界人口の約半数にマラリアのリスクがある(アフリカ・アジア・南米)

・年間のマラリア患者数は約1億9800万人

・年間の死亡数は推定584,000人

・その8割近くはアフリカの5歳児未満の子供

・おおよそ1分に1人の子どもがマラリアで亡くなっている(毎日およそ1,200人)

・Unicefによれば、マラリア・肺炎・下痢性疾患が、5歳未満児の世界3大死亡原因

・アフリカにおける経済成長を毎年1.3%減速させている

・アフリカの経済だけでも毎年1兆2,000億円の損失

・1ドルで診断キットと治療薬1セット購入が可能(1人分の命)

・10ドルで蚊帳キットの運搬と設置の教育が施せる

こうやって見ると、インパクトがとても大きい事業だということが分かります。


僕は今のところ医療分野は興味無いですし、自分のバックグラウンドは活かせないと思っているのですが、もし何かITとかを絡めてイノベーションを起こせそうであれば積極的に関わって行きたいです。



水野さんのお話の中で印象的だったのは、「やりたいことやっちゃえよ」というお話。

どこでもある話かと思いますが、ご自身がアフリカで実践されていて成功なさっているので、説得力が違いますね。

そもそも住友化学でのオリセット蚊帳の開発の話は、水野さんにとっては「与えられた仕事」だったそうです。

前職で外資系企業でバリバリと役員などもこなされていて、「途上国で蚊帳を広める?まぁできるでしょ。」くらいに考えていたとか。

MBA的な基礎知識はガッツリ叩き込まれていたので(当時50歳)、自信もあったのだとか。気持ちは凄く分かります。


ただ、実際のアフリカの「現場」へ行くと上手くいかないことだらけ。

かなり打ちのめされたようです。

そんな中で、24時間働きまくりで病気にやられてしまったのですが、その病床でふとよぎったシーンがこちら。

生まれて間もない我が子をマラリアで失い、深い悲しみに暮れる母親の写真ですが、水野さんがセネガルで実際に遭遇したシーンだとのことです。かなり生々しいです。

これがよぎった時に、「オレはこの子と同じような子を救うために人生を賭けるんだ」と自分の人生の道がぱっと開いたのだとか。

今まではスマートに会社のミッションに沿って進めていたことが、自分事化してやりたい方向性が固まるだけで、みるみる見え方が変わったそうです。



「一番の成果の出し方は、それをやりたいと心底熱望している奴に100%任せることだ」とも仰ってました。サイバーエージェントでもそうですが、下手に賢い人間に任せるより、若手で熱意のある有望株に我武者羅にやらせてみる、という文化があります。

これは本当にその通りだと思います。


三木谷曲線でも、成果の最後の成否を分けるのは「死ぬほど頑張った後に更に必要な0.5%の努力」と言われています。

要は、100の力を持った人がスマートに80の力でやるよりは、90の力しか元々持ってない人間が95まで我武者羅に出し切って頑張る、という方が成果が出るのだと。


僕もアフリカでどうなるかは分かりませんが、自分の感情に素直に従いつつ、やれるとこまで頑張りたいと思います。