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2021.06.08 14:13
6月8日、Eテレで「ハートネットTV」を見ましたが、
知らず知らず、引き込まれていました。
特集されていたのは「ひらやまのお家」.
介護の必要なお年寄りが、地域の人々とも交流し、助け合って暮らしています。
ここに子どもたちを預けて仕事に行くお母さん、
幼い心に寄り添い、童心になって子どもと遊ぶお年寄りたち。
そんな姿に感動し涙ぐみそうになりました。
この施設、分類的には、小規模多機能高齢者施設になるとのこと。
また、こういった取材では、美談や感動中心に語られがちですが、
高齢者の皆さんは、自己主張もします。
サポートする人々はそんなお年寄りの気持ちを、しっかり受け止めていました。
「いろいろ忘れちゃって、なんでかしら」
とぼやくお年寄りに
「年相応のおとぼけですよ!」
ユーモアで返しつつ、
「心配になるよね、これまでなんでもできてたのに」
と、高齢者の心に寄り添うスタッフ。
また、亡くなる直前の人の姿もカメラはとらえていました。
家族や、友人たちがまわりを取り囲み、手をなでて話しかける。
そんな中、静かに息を引き取っていった人。
胸をつかれ、私も思わず、わが子や亡くなった両親の顔を思い浮かべていました。
母は病院で亡くなりましたが、父の最期は家ででした。
だんだん弱っていって、最後の最後に、
苦しそうに顔をゆがめたとき、
「お父さん、お父さん」「行かないで」
私と姉とで、懸命に両側から叫び、手を握りしめました。
父としては、静かにいかせてくれよ、と思ったかもしれません。
人はこうして、昔から身内の人々の中に生まれ、
身内に囲まれて、最期の時を迎えてきたのですね。
そんなことを、しみじみ思いました。
病院でなく、家で最期の時を迎えたい。
それは人間にとって自然な願いなのでしょう。
そのためにも「ひらやまのお家」のような試みが
さらに増えていくことを願っています。
最後の最後まで自分らしく生きられたら、
それは人として、最高の幸せなのかもしれません。