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Frakturブログ

マリーアントワネット展とカリグラフィー

2016.12.27 02:37

カリグラフィー好きの皆様こんにちは


現在開催中のマリーアントワネット展はもうご覧になったでしょうか?


ベルサイユの薔薇漫画により

日本人にとってマリーアントワネット人気は不動の物ですね。


さてその展示会に多くの調度品や絵画の他にも今回

注目すべき1点を発見しました。

それがこちら

「文字の練習帳」

王族一家が、フランス革命後に囚われたタンプル塔(もしくはテュイルリー宮殿)で

ルイ16世が息子ルイシャルルに教えていたという字の練習帳。

王の教育熱心さなどの注釈がついていたと思います。

その他の説明は

展示場にはあまり無かったのですが

カリグラファーにとってはじっと

見入ってしまう一点でしたので

ルイ16世が息子に教えたという解釈を元に

私の視点から少し想像を膨らませ解説をさせて頂きます。



文字は

Nationnalement aime

'国民に愛される'

とひたすら書かれています。

やはり監視の下という事からなのでしょうか。


まず一番最初の①Nを見てみると

イタリック体やカッパープレート体を

ご存知の方は、ストローク(線)の美しさを感じる事が出来ると思います。


続いて、3行目の頭の②Nと比べますと、筆跡の違いがお分かりになるでしょう。

つまり1行目が見本、ルイ16世が書いた(?)と思われる文字、3行目が後のルイ17世の文字ではないかと推測されます。


2行目の③Nの形が違うのは

こうも書けるよ、とデザインを提案しているよう。これも線の太い細いの強弱が付いていて、カリグラフィーの基本を捉えています。

続いて4行目の文頭の④Nは少し未熟さを感じます。


⑤のmはストロークに癖が出始めていますので、修正したい部分と

考えておりますと

キチンと⑥で直しが施されています。


⑦の隣に⑧が並んで書かれているのも

筆跡が違うので、

王太子の隣でルイ16世が付きっ切りで

指導していた情景が浮かぶように感じます…。


何とも微笑ましく、そして

後に各々が待ち受ける運命を思うと

何とも言えない気持ちになります。


さらに注目すべきなのは

1789年フランス革命が起きた時、

王太子ルイシャルルは4歳。

ルイ16世がギロチンにかけられたのが

1793年ですので

練習帳はその間に書かれたと考えれば

当時、たった4歳〜8歳の子供が書いたものだという事。


その位の年齢ならば

筆圧の調整などは難しく

ましてや羽ペンなどの細ペンは

さらに難易度を増すはず。


子供ながらにかなりの知性と早熟さを兼ね備えた

人物であった推測されます。


マリーアントワネット展は

東京開催は森アーツセンターで

来年2月27日まで開催中です。


ひっそりと置かれた練習帳にも

是非注目してみて下さい。


’魅せるカリグラフィー'


ヨウコフラクチュールでした( ´ ▽ ` )ノ