言葉はいつも役にたたない
ハピネススイッチvol.39
年の暮れに誤ったコミュニケーション(笑)BAD COMMUNICATION!!
昔から『目は口ほどに物を言う』なんてことわざがあります。
人間が喜怒哀楽の感情を最も顕著に表すのが目だということから、何もしゃべらなくとも目つきから相手の感情がわかるものだということ。また言葉で偽りごまかしていても、目を見ればその真偽がわかるということ。
とあるように、コミュニケーションにおいて言葉より大切なものがあると言われています。
はい!!私も言葉以外に大切なモノって多くあると思います。
私はこれまでに接客業や営業職を経験してきました。言葉以外のコミュニケーションの重要性を強く感じています。また重要性と共に難しさも身をもって感じています。
言葉と共に発信される情報は絶大です。たった一言であっても相手に与える印象は大きく変わってしまうものです。営業や接客業の方ならば特に意識せざる負えないところですが、現代においては多くの業種に求められてしまう能力(コミュニケーション力)だとも思います。
2000年代初頭からから多くの企業研修などでコミュニケーション力をテーマに研修や育成が行われはじめ、
そこで語られるのが『メラビアンの法則』であったりします。
その企業研修や新人育成などの『メラビアンの法則』で出てくる決まり文句。がコレ!!
『会話での言葉は重要じゃない、それよりも見た目や声の大きさやトーンの方が大切なんだ!!』と誇らしげに語る研修講師や指導係の先輩がいたりします。
今や研修以外の所でも一度は耳にした事があると思います。
「3Vの法則」や「7-38-55の法則」といったことです。
7%=Verbal (言語情報:言葉そのものの意味)
38%=Vocal (聴覚情報:声の質・速さ・大きさ・口調・抑揚)
55%=Visual (視覚情報:容姿・表情・しぐさ・視線)
何の数図かと言うと、、、会話における情報のパーセンテージです。
このパーセンテージを見ながら「コミュニケーションにおいて言葉よりも、仕草や見た目から入ってくる情報の方が重要視されるのです。」と説明をされます。
言葉は7%しか伝わっていなくて、残りの93%(聴覚情報・視覚情報)が情報として優先され重要なんだ!!という事です。
日常における会話そのものが、このパーセンテージに当てはめられて解釈されています。
実はコレ誤った解釈なのです。
こんな誤った情報も大手企業の研修、コンサルタントの方、セミナー講師の方が得意げに語っているのを目にしてきました。同業者でも誤った解釈のまま講座などで得意げに披露している現状です。
『メラビアンの法則』を提唱したアルバート・メラビアンが行った実験はもっと単純なものだったのです。
被験者に・・・
とこの辺は書くと長くなってしまいますので割愛します。
「7-38-55」は日常会話でのパーセンテージではなく、実は矛盾した情報が与えられたときに、「視覚」「聴覚」「言語」で人はどれを優先して受け止め、話者の感情や態度を判断するのかという事なのです。
日常での会話で言語情報7パーセントなんて嘘っぱち!!!
恋人に顔を赤め照れながら『ばかぁ~』なんて言われた時は、言語よりも「視覚」「聴覚」の情報が優先される!ということなのですね~
夫婦あるある!!で『何怒ってるの?』と聞くと『怒ってないわよ!!』と怒鳴り気味に言われた時と一緒です(笑)
上記の二つの様に言葉と行動が相反する形の例だと分かりやすいですね~
これが本当は『メラビアンの法則』です。
更に厳密に言えば、アルバート・メラビアン氏が行った本来の実験では顔写真のみの実験だったので、立ち振る舞いは考慮されていないのです。そしてこの実験自体、コミュニケーションにおける各要素の伝達力を検証したものでもなければ、非言語情報の重要性を立証したものでもありませんでした。現代に用いられている1対多のスピーチやプレゼンテーションを想定していたわけでもないのです。
『メラビアンの法則』の誤った解釈の広がりは、コミュニケーションのあり方と共に時代の経過によって講師勢の都合の良いように変化していった一つかもしれませんね(笑)。
改めて!!私自身も視覚情報・聴覚情報は重要と感じています。
身振り手振り、声のトーン、抑揚など様々なモノが重要であることも事実です。冒頭にも上げた『目は口ほどに物を言う』ということわざのように、例え嘘をついて隠そうとしても、相手に見透かされるような何らかの反応が身体や行動に出てしまうのが人間です。
ただ本来の意味を理解せずに、多くの場で『メラビアンの法則』が使われているのは好ましくないですね。(愚痴っぽくなってしまいました(笑))
今日はここまで!!
ハピネススイッチON!!
『目は口ほどに物を言う』ことわざ辞典引用