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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

フランス革命の道27-カロンヌの王政改革失敗

2021.06.10 11:05

カロンヌの改革案は、あっさり退けられたのではなく、複雑な議論を巻き起こした。特権身分も課税されるべき、という考え方は、聖職者は祈りを、貴族は血を、平民は金を王国に捧げるという国家の在り方の問題だ、と唱える者も出た。聖職者は、教育や福祉を担っており、もう十分払っている、と述べた。

さらに、土地保有税に総論賛成でも、払い方について全額金納とか、生産高課税ではなく一律均等課税にしろとか、土地だけではなく都市建物にも課税すべきだとか、土地評価の方法はどうするのかとか、細目に山ほど意見が出たのである。今日なら税制委員会で専門家の意見を入れてつくるだろうが。

さらに、そのために作られる州議会についても問題がいろいろ出る。州議会の構成はどうするのかとか、地方議会では第三身分が主導権を握るのではないかとか。州議会の権限はどこまでか等々。実はこれらのことは革命後、長い時間をかけてつくられていくことになるのだ。

カロンヌの案の不十分さと、私腹を肥やしたという個人攻撃が相まって、彼はキレて「結局特権階級が税金を分担するか、人民に払わせるかだ」と、まるで革命家のようなことを言ってしまう。国王ルイは、あちこちからの非難もあわせて、こりゃカロンヌを替えたほうがいいと思ってしまうのだ。