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揺れを吸収して地震被害を防ぐ制震装置

2021.06.17 03:00

免震より手軽で低コスト

「制震装置」とは、地震の揺れを他のエネルギーに転換して、地震の揺れを制御する装置のことです。そもそも、住宅の地震対策は大きく分け、「耐震」「制震」「免震」の3つの工法があります。耐震は耐力壁(筋交い、面材)を用い、揺れに対して耐える技術。免震は建物と基礎の間に免震装置を用い、地面の揺れを建物に伝わらなくする技術です。しかしコストが高く、リフォームで工事を行うには現実的ではありません。

そこで注目されているのが制震です。免震と同じように地震の揺れを軽減できる技術であり、「ダンパー」と呼ばれる制震装置が、地震の揺れを吸収し、その大きさを低減します。免震に比べ、比較的手軽で、低コストな方法といわれています。木造住宅のリフォームで制振工事を計画する際は、必要な耐震工事を行った上で「制震ダンパー」を設置することになります。「耐震+制振リフォーム」と呼ばれています。地震の揺れを軽減してくれるダンパーは、利用している材料の違いで「ゴムダンパー」「オイルダンパー」「摩擦ダンパー」などに分けられます。ゴムダンパーは認知度が高いのですが、ゴムの特性として温度変化に対しての弱さと経年劣化するものもあります。オイルダンパーは新幹線にも利用されている技術です。劣化がないのでメンテナンスの必要がなく、効果が持続するのが特徴です。摩擦ダンパーは摩擦の力で揺れを低減するダンパーです。



商品選びのポイント

取り付け数と施工性のメーカー比較を

3種類のダンパーは、メーカーにより商品の大きさや形が異なり、取り付ける数と施工性には違いがあります。しっかり商品をチェックして選びましょう。



1分間で理解する制震装置


チェック!地震対策の3工法


トレンド

制震装置は、商品もさまざまでサイズも商品ごとに大きく異なります。2つ程度ですむものから、十数個必要なものまでさまざまですが、取り付ける数が少ないほど部材が大きくなる傾向があります。実際にどのくらい揺れが軽減できるかは、地震波や建物自体の強度によっても大きく異なります。



リフォマガ2021年1月号掲載