『ケーキの切れない非行少年たち』の続編『どうしても頑張れない人たち』を読んで気付いたこと
以前『ケーキの切れない非行少年たち』という本が話題になりました。
認知機能や姿勢、想像力の弱さ等が少年たちの非行につながっていることも多いという本でした。その実態をこの本で読み、衝撃を受けたことを覚えています。
そこで紹介されている『コグトレ』というワークブックも購入しました。ワーキングメモリを鍛えたり、目の力を鍛えたりできる、さまざまなワークが掲載されています。
そんな少なからず影響を受けた本の続編が出版されたということで、早速本屋で見つけてきました。
それが冒頭の『どうしても頑張れない人たち』です。
「怠けているように見える人」の驚くべき真実。帯にあるそんなコピーが刺さります。
中身は前作同様、多くの事例をもとに構成されていて、読みやすく、一気に読めてしまいました。本人たちの実情はもちろん、それを支援する人たちにもフォーカスされた内容でした。もちろん所々リアリティのあるお話も入ってきますが、淡々と書いてある印象で落ち着いて読むことができました。
多くの子どもたちを指導していく中で、これは甘えなのか、それとも本当に頑張れないのか、その線引きで苦悩した経験が僕にもあります。
この本を読み、ちゃんと知ることの大切さがよくわかりました。今後の指導にも役立てていきたいと思います。
そして、読んでいてふと感じることがありました。
サポートする側とされる側、先生と生徒、親と子ども。そういった関係性の中で、大事なものってなんだろうと本書を読みながら改めて考えてみると、頭に浮かんできた答えは「味方感」でした。
「絆」や、「良好な関係性」「信頼感」なんて言い方もできると思いますが、「味方感」って伝わりやすいですよね。
その気持ちがお互いにないと、同じことを言ってもやってもうまくいかない。それが人と人の難しさで、だからこそ僕らが大切にしなくちゃいけないもののような気がします。
相手を知り、尊重し、コミュニケーションをとり、言葉にして伝え、一緒に考える。面倒臭いし時間もかかるけれど、そんなプロセスを大切に、一歩通行にならないように注意しなければなりませんね。
自戒。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
誰もが少しずつ、自分の中の自分を広げていかないとね。