毎月第1日曜日開催!京都・勝龍寺「ほてい市」へ行ってみた♪
勝竜寺城公園から南の方角に歩くこと約2分、住宅街の中に古刹・勝龍寺があります。アーティスティックな切り絵御朱印が話題となっているお寺として、ご存知の方も多いのでは?こちらで今年(2021年)の4月から始まったのが「ほてい市」。その様子をご紹介します!毎月第1日曜日(※8月は休み)開催で、次回は7月4日(日)に開かれます!!
ほてい市限定の御朱印
地球にやさしいモノ、コト、ヒトがテーマの「ほてい市」
ほてい市とは、勝龍寺の本山がある宝塚の清荒神(きよしこうじん)の門前からやって来た七福神の一人、布袋尊にちなみ企画されたマルシェ。「この地球を次世代につなぐ種まきを 今ココから始めよう」をテーマに、地球にやさしいモノやコト、そしてヒトが集まります。
開催場所である勝龍寺の副住職と、奥様でほてい市を主催するneoseed代表KAMICOさんの「ほてい市開催への想い」インタビューは記事の最後をご覧ください。
いろんなご縁が見つかるかも💓出店者ブースのご紹介!
取材にお邪魔したのは6月の第1日曜日。この日は、コロナ対策を徹底した上で12店が出店したほか、映画上映会やアコースティックライブなども開催。出店者の中から、編集部スタッフが迷いに迷ってピックアップしたブースをご紹介します!
ふだんの暮らしに、お花で癒しを『Naobell』
テーブルに並んだカラフルな花束に誘われて訪ねたのは、花が大好きで、お花屋さんになるという夢を叶えた『Naobell』さん。
今年2月に自分の店を開いたばかり。「1本からでも、小さなお子さんでも、気軽にお花を買ってもらえたら」という思いが込められた花々を販売しています。
ほてい市でも、“お花のある生活を届けたい”と、花束やドライフラワー、ガーランドを販売。また今ハーバリウムのワークショップも。
ボトルに入れる小さなお花をあれこれ組み合わせられるのも、手作りならではの面白さ。大人も子どもも夢中です。
『Naobell』さんは、ほてい市のほかにも、市内の駄菓子屋さんの店先などでお花を販売しています。詳しくはインスタグラムをチェック!
★インスタグラム
https://www.instagram.com/naobell.flower/
アカウント@naobell.flower
プロカメラマンに撮ってもらう特別の一枚『思い出BOOKSHOP』
カメラを手にしているのは長岡京在住のカメラマン・渡辺未知(Michi Photography)さんです。
「ポートレイト撮影」として、会場内の好きなところで撮影してもらえます。その場ですぐに現像してもらえる「ましかくポラプリント」は1枚800円。1人で撮ってもらうのもいいし、家族みんなで記念写真を撮ってもらうのも思い出になりますね。
約4年暮らしたイギリスでのキャリアも含めて、ウェディングフォトグラファーとして長く活躍されている渡辺さん。
そのやわらかな物腰や穏やかな笑顔に、写真を撮られる方も自然とリラックス。“自撮り”したいつもの自分とは違った表情が見られるはず!
渡辺さんのスタジオの庭に咲いた花の押し花とモノクロ写真を組み合わせたグリーティングカードも販売。できあがった写真をはさんで、離れて住んでいる家族にプレゼントしても喜ばれそうですね^^
★インスタグラム
https://www.instagram.com/photomichi/
アカウント/@photomichi
小さな子どもも夢中のワークショップも開催『k-creare』
「イベントの出店は初心者なんです」と笑顔を見せる『k-creare』の高崎さん。環境問題に興味を抱いたのをきっかけに、繰り返し使える「みつろうラップ」のことを知り、自分でも手作りするように。今年4月にKAMICOさんと再会した際、みつろうラップの話をしたことがきっかけとなり、今回の出店に繋がったそうです。
ミツバチの巣から作られるみつろうと、コットン100%の布地、天然オイルなどから作るみつろうラップは、洗って繰り返し使えるエコなラップ。日本でもだいぶん定着してきましたね。
今回は、このみつろうラップを作る際に出てしまった端切れなどを使った、「くるみボタン」のワークショップも。
気に入った生地をカットして、丁寧にボタンをくるみます。デコパーツなどで飾り付けたり、ヘアゴムを通したりすれば、オリジナルのヘアゴムやアクセサリーに!子どもでも簡単にできるのがうれしいし、余った布が新しいモノに生まれ変わるのも気持ちがいいですね!
アロマの香りで心も体も穏やかに!『aromatable』
長岡京市の人気サロン『aromatable』さんでは、オリジナルの和アロマミスト作りを体験。「好きな香りに包まれると、呼吸も自然に深くなってリラックスできますよ」と、『aromatable』を主宰する本藤知夏さん。
ベースの精油はラベンダーやティーツリーなどの定番のほか、京都産の「山椒」や「黒文字」、沖縄産の「月桃」など和の精油もいろいろ。「リラックスできる香りは?」など、その場で相談できるので、今の気分にぴったりのアロマミストが作れます。
そして今回、蒸留水に使用するのは長岡天満宮の境内にあった楠から抽出された蒸留水。実はこれ、台風で倒れてしまった楠を活用した特別なものなのです。聖なるパワーが込められたアロマミストは、SDGsを考えるきっかけになります!
さらに「ほてい市」ならではのお楽しみが限定ラベル。KAMICOさんが手がけた切り絵の布袋さんがデザイン。
シュッとひと吹きすれば、部屋がいい香りに包まれてリラックス。いつもそばに欠かさず置いておきたくなります💓
★インスタグラム
https://www.instagram.com/aromatable_chinatsu/
アカウント/@aromatable_chinatsu
お取り置きがおすすめ!ビーガン弁当&おやつも『Rahmerc』
使わなくなったTシャツでエコバッグ作りを行った『サーキュラーKYOTO』とともにチームで参加したのは『Rahmerc』さん。ラーメック?ラメルク?世界にはたくさんの言語があるからこそ、屋号の呼び方もご自由に、とのこと。個人個人が好きなように読んでいいそうです!
オーガニック素材を使ったボディ用のバームのほかに、ビーガンスイーツやお弁当も販売。取材チームも「おからこんにゃく入りキンパ」弁当を予約購入しました~!
南蛮風の甘辛い味に仕上げたおからこんにゃくは、まさにお肉!で食べ応えあり。コチュジャンの辛みがほどよいキンパや、野菜の炒め物も、どれもおいしい!ビーガンフード初体験のカメラマンさんもペロリ完食。
デザートに買った有機全粒粉と自家製甘酒のチョコバターサンドも生地はサクサク、香りもよくてあっという間にいただいてしまいました。ごちそうさまでした!
★インスタグラム
https://www.instagram.com/rahmerc.co/
アカウント/@rahmerc.co
まだある!素敵アイテムひと言memo
向日市にある「花麹」の白味噌や甘麹を使った開運布袋クッキー。台紙には、ゴボウやキャベツなどの皮が入ったフードペーパーが使われています。
「michiTERRAce」さんはアーユルヴェーダの万能オイルGheeを販売。
打楽器のパフォーマンスやマンドリンやバイオリン、クラシックギターのライブなども行われましたよ。屋外ならではの開放感がたまりません。あ~、ここが家の近所だなんて、信じられません^^
午後からは、お隣にある公民館で、南米ウルグアイの大統領を務めたホセ・ムヒカ氏のドキュメンタリー『ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ』の映画上映会が。ムヒカ元大統領の言葉などを紹介するパネル展示もありました。
主催者インタビュー/さまざまなご縁から始まった「ほてい市」
皆さんに「出店のきっかけ」を聞いてみたところ、「以前百貨店のイベントでご一緒して」「KAMICOさんがアシスタントを務めるラジオ番組に出演したのがきっかけで」といった声が。いろいろな縁が出店に繋がっているんだなと実感しました。
当日は、ほてい市に先立って、まずは布袋尊の前で法要が営まれ、勝龍寺副住職と奥様のKAMICOさんから挨拶がありました。
「人との交流がなかなか難しい時だからこそ、お寺に来ていただき、人と人が交流することで生まれるあたたかみを感じていただきたい。ほっこりできる時間を過ごしてほしいという思いです」(國定晃淳副住職)。
「ほてい市は、特別な“イベント”ではなく、日常の中にあるものと考えています。いろんな人が集うこの場所で、穏やかな時を過ごし、楽しんでいただければと思います」(KAMICOさん)。
勝龍寺オリジナルのハーブティ。パッケージにはKAMICOさんの切り絵が
勝龍寺の本山は、兵庫県宝塚市にある清荒神(きよしこうじん)清澄寺。「荒神さん」と親しまれるこちらのご本尊が三宝荒神王で、その眷属(従者)が、火の神、かまどの神である布袋尊なのです。
以前KAMICOさんはこの清荒神参道に切り絵のアトリエ兼ショップを営み、ここで現在の夫である副住職と出会ったのだそう。
KAMICOさんデザインのTシャツやポストカードも販売
門前だけあって、清荒神参道には布袋尊を祀る店が多いのですが、3年ほど前にその一軒が店を閉めることになり、店に祀られていた布袋尊数体が勝龍寺に寄進されることになりました。
ちょうどその頃、KAMICOさんや副住職の妹さんが赤ちゃんを授かったこともあり、布袋尊との深いご縁を感じたと言います。
「以前販売していた布袋尊クッキーも、味をリニューアルしたタイミングだったので、縁日のようなものがあれば販売できるかな?と。また、お寺という場所で地域活性化に繋がるような何かができないかな?」という思いから、市を開催することに。
火やかまどは、暮らしを支える大切なもの。その神様である布袋尊から名付けた「ほてい市」。だから、この市には、日々の暮らしに役立ちそうなモノやコトが集まります。
お二人は「何かを買うだけでなく、ここに来てもらい、“あの時、ほてい市で作ったなあ”という記憶に残るような体験もしてもらいたい。そして、お寺や地元に愛着を感じてもらえるようになればいいですね」と話してくれました。
境内に祀られた布袋尊は、どれも柔和でおおらかな表情。そして、ほてい市に集う人もみんな笑顔で楽しそうなのが印象的でした。
ほてい市は毎月第1日曜日に開催(8月はお休み)。次回7月以降のスケジュールはインスタをご確認ください。
★ほてい市会場
長岡京市勝竜寺19-25 恵解山 勝龍寺
★アクセス
JR長岡京駅から徒歩10分
★駐車場
なし
★インスタグラム
(ほてい市)https://www.instagram.com/_neoseed_/
(勝龍寺)https://www.instagram.com/explore/tags/shoryuji_temple/
撮影:菊地佳那