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「第二の家」ブログ|藤沢市の個別指導塾のお話

年末にお届けしたい「箱」のお話

2016.12.30 15:00



君は箱を持っている。



君は、そこに何を入れてもいい。

ぼんやり足元を照らすランプや、自由帳に書き込む2Bの鉛筆や、

世界を切り取るカメラや、陽気な音符を浮かべるギターや、

キラキラした飴玉や、宝物みたいな本や、秘密のテストの答案でも、

何を選んで入れるかは、いつも君の自由だ。



君は、それを誰かに見せてもいい。

大切な人はもちろん、今日出会った人にだって。

中に在るものを渡したり分けたりすれば、笑顔や泣き顔は増えるだろう。

孤独な日には整理を始めれば、その中身が自然に君を暖めてくれる。かもしれない。



君は、それをどんな風に飾ってもいい。

光り輝く金銀財宝で囲んでも、

ペタペタお気に入りのシールを貼り付けても、

持ち運びやすいように風呂敷で包んでも、もちろんいい。

蓋なんて開けっ放しの日もあるかもね。

大きくなったり小さくなったりも気分一つだけど、

あんまり慌てて逆さまにして全部こぼしちゃわないようにね。



君は、それについて日々学ぶんだ。

箱の中の合理的な仕分け方や、色の使い方を。

中身の魅力的な説明の仕方や、音や絵に乗せた見せ方や、運び方を。

それぞれの道具の成り立ちや理や、どう使うべきかを。

世界のどこにいても、誰にでも伝えられる術を。



君は、ある日迷うだろう。

雨の朝に、震えた子犬を拾ってその中へ入れるのかどうか。

寒い夜に、賞味期限の切れたアイスをどうするべきか。

同じものはいる?これは似てるから捨てる?ん?そもそも箱って一体何なのか?

誰かに相談をしてもいいけれど、大事なことは、君が決めることだ。

心配する人も、文句を言う人も、関係ないのにあれこれ言ってくる人も居る。

でもね、その箱を持っているのは君。責任も、君が持つべきだ。

同じように、誰かの箱の正解は、その誰かが持っていることに注意をしよう。



君は、気付くこともある。

忘れてしまった大切な何かが、どこかに確かにあったことに。

そして、それがいつの間にかに無くなってしまうことに。



君は、色んな経験をするだろう。

ガサゴソしてたら嫌いなものを触ってしまったり、

奇跡のようなタイミングで紙飛行機がそこへ入ってきたり、

いきなり鉄球を突っ込まれて重くて動けなくなったり、

奥底から出てきた古い日記帳に恥ずかしくなったり、

捨てたはずの写真が元で喧嘩になったり、

ずっとしまっていた指輪がやっと交換できたり、

なんでこんなの買ったんだろうって木刀が二つも出てきたり、

片隅で花が咲いたり、枯れたり、

香水がこぼれてしばらくいい匂いが漂ったり、

ちょうどよく鍵穴と鍵が見つかったり、

いいことも、悪いことも、よくわからないことも、

君は、色んな経験をするはずだ。



君は、箱を持っている。



君は、いつか必ずこの世界にお別れをする。

その最後の日に、その最後の時に、

世界にたったひとつだけのその箱の中を覗いて、

どうか、笑ってサヨナラができるようにしよう。



君のその箱の名前は、人生と言うんだ。




本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。

もしかしたら、向こうにも持っていけるのかもしれないしね。




今年も色んな事がありました。

元気に明るく楽しく今年が過ごせたのも、

皆様のおかげです。

この場を借りて、御礼申し上げます。



本当にありがとうございました!!



良いお年を。