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三谷八幡神社の出張祭典とは

2021.06.15 11:00

日頃より、三谷八幡神社への崇敬を賜りまして、誠にありがとうございます。


今回は、当社にも日頃よりお問い合わせやご依頼の多い、出張祭典についてご紹介させていただきたいと思います。

下記の「御祈祷」ページにおけるご案内にもありますように、実は神主が行うさまざまな祭典にはいくつもの種類がございます。

「御祈祷」とは、神社で神主が神様にご奉仕申し上げている「日供祭・月次祭」や一年間の「祭典行事」とは別に、個人・法人を問わず、それぞれの祈りや願いを神様へと届ける手段のひとつです。

皆様が日頃より社殿の前で拝礼をして、神様にご挨拶やお祈りをしてくださるのはもちろん素晴らしいことですが、この「御祈祷」はある意味でもっとも「正式で丁寧な参拝方法」であると言えます。

たとえば、個人の場合では「初宮詣」や「七五三」などの人生儀礼や、大きな節目となる歳の「厄除祈願(厄祓い)」、「家内安全」「安産祈願」「合格祈願」などの諸願成就を望まれて、神社で御祈祷をあげていただくことでしょう。

こちらについては、これまでの人生で何度も経験をされてきた、という方も多いことと存じます。


今回はそれ以外に「地鎮祭」「上棟祭」「竣工祭」などの、出張祭典について詳しくご説明したいと思います。

過日も三谷八幡神社の神職が、とあるビルの建設に伴う「竣工祭」のご依頼をいただく機会がございました。

このようなお祭りは「地鎮祭」や「上棟祭」などと同様、神職が現地に出向いて祭壇を組み、神社の社殿ではない場所であっても、神様にその場所へと降りていただくことになります。


※下記の式次第をご覧いただくとお分かりのように、祭典の始めには神様が降りると書いて「降神の儀」、祭典の終わりに神様にお帰りいただくのは「昇神の儀」というものを行います。

私たちは誰もがこの地球において、住まう土地やさまざまな産業・事業を行う建物の場所を、神様からお借りしているわけです。

古来より、日本人は「氏神様」や「産土神様」と言って、人生の中でかかわりを持つ土地の神様を大切にしてまいりました。


ついつい、土地を所有すれば「自分の土地」と捉えたくなったり、家を建てれば「自分の家」と口にしてしまうものですが、その大前提はすべて「神様からお借りしている場所」「神様が守ってくださっている場所」である――という心があるのです。

つまり、このような祭典を行う意味とは、神様が守ってくださっている土地をお借りすることへの感謝はもちろん、その建物や施設の安全、そこで行う産業や事業の発展をお祈りするもの。

昨今では、これらも形式化ばかりが進んでしまい、本当の意味を理解してくださっている方が減ってきてしまっているように感じることがあります。


それと同時に、私たちのような神社関係者や神職が、繰り返しその意味と大切さをお話させていただきながら、皆様の心が神様から遠く離れてしまうことのないように務めていかなければならないとも、肝に銘じております。

人生の中で、このような祭典に立ち会うことが幾度あるかはそれぞれですが、もしこのような機会がございましたら、ぜひこのお話を思い出して神様への祈りを届けていただけますとうれしく思います。


三谷八幡神社では、これからも真心込めた出張祭典を行ってまいりたいと思います。

何かご依頼にあたって、ご不明な点などがございましたら、お気軽に社務所までお問い合わせくださいませ。


三谷八幡神社 社務所