陣馬山(じんばさん)元旦に20kmの縦走登山
2016年10月にもこの山を紹介しましたが、今回は第二弾として元旦のハイキングを紹介したいと思います。
陣馬山の最寄駅は、JR中央線の藤野駅になります。駅や公衆トイレも改装されて綺麗なつくりになっています。往復が嫌な場合、もう少し(もっと)歩きたい場合は縦走することもできます。陣馬山の頂上から景信山→小仏城山→高尾山を歩くことができるため、自分の身体の状態やスケジュール管理に合わせて分岐路で下山することが可能になっています。
初心者の友人や家族を連れて元旦の山を登る場合、高尾山よりも陣馬山の方がいい思い出を作れるはずです。元旦の高尾山は、初詣のために薬王院に多くの人が歩きます。しかし、陣馬山は頂上まで4人にしか会うことがありませんでした。元旦に友人や家族を連れて静かな登山をしたい場合、陣馬山はいいかもしれません。
駅の改札は一つだけなので、改札口を出たら左側に進みます。左側に進むと踏切があるため、線路を渡って北方に移動してください。すると、すぐ正面にトンネルが見えますので、そこを潜って向側に行かなくてはいけません。
トンネルのつくりはすごく古い…。暗い時間に一人で歩くのはちょっと怖いかもしれません。照明はちゃんとついてますので、懐中電灯はいりません。ただ、トンネルの壁や地面、天井から垂れている水滴に注意が奪われて歩いていると、車との衝突リスクにもなるため気を付けてください。
〔陣馬山〕陣馬山の登山入口までは、徒歩で30分かかります。バスで向かうこともできますが、歩いて登山道に近づくと楽しい発見がたくさんあります。
〔陣馬山〕2017年、元旦早朝の陣馬山は霜があちこちに降りていました。尾根道では、これが溶けるとぬかるみになるため、早いうちに歩きたいですね。
〔陣馬山〕陣馬山は、神奈川県で管理されている山。高尾山に行くまでは東京都と神奈川県の境目を縦走するため、地理方向感覚がおかしくなる話も聞いたことがあります。上の写真は登山道入り口で、コンクリートが終わり頂上まで4kmを歩くことになります。
〔陣馬山〕朝7時前の山道はこんな感じです。ライトの必要性はありませんでした。山頂でご来光を見れなかったのが残念でしたが、周囲が一気に明るくなるのが分かりました。
〔陣馬山〕2017年の元旦は、全国的に天気が快晴で雲ひとつない青空になっていたため、各地では気持ちのいい登山日和になっていたといえます。
〔陣馬山〕陣馬山は、最初と最後だけ岩が多いところを通過します。それ以外は尾根道が多く、足に優しいコースがしばらく続きます。
〔陣馬山〕ここは雨宿りする場所(驚)小さなテントがあり、その周囲には椅子がたくさん置いてあるため、休憩ポイントとしてもいいところです。
〔陣馬山〕2時間程度で山頂に到着することができます。到着したころには周囲はすっかり明るくなっていました。元旦の山頂では早くからお店が営業を開始し、ご来光の撮影人たちが休憩してました。でも、たくさんいたわけではありません。焦らなくてもベンチはたくさん空いていたため、混雑とは無縁のゆったりした時間を過ごすことができます。
〔陣馬山〕陣馬山は標高855mで標高差567mになります。陣馬山には歴史があり、武田氏が北条氏の攻めに対して自分らの陣地を守るために、この山頂の展望から辺りを監視していたことが知られています。最近は新ハイキングコースとして、陣馬高原下バス停から陣馬街道を登るルートを歩く人も増えているようです。
〔陣馬山〕前回ここへ来たときは曇りで富士山が見えませんでした。こんなに大きく見えるとは!?陣馬山を登ったことがない人も、これを見て陣馬山を気に入りました。本来はこのまま藤野駅に降りるつもりが、景信山からも富士山を見たくなりました。
陣馬高原下から高尾山口までは合計19kmになることが分かります。藤野駅からの徒歩を入れると、約20kmの縦走路になります。筋力というよりは、持久力がとても大切になります。また、関節の痛みや足指のマメもつくりやすいため、少しでもゴールまでの痛みを減少させたいなら登山靴やストックをしっかり使用することをお勧めします。絆創膏や湿布も持参した方が安心感も変わってきます。
〔陣馬山~景信山〕途中で面白い根を見つけました。地面フラットに一周して丸を作り出している根。
〔陣馬山~景信山〕陣馬山から景信山までは、2時間が目安になります。よって、早朝の登山をするなら陣馬山よりも景信山でお昼休憩をとった方がいいかもしれません。
〔陣馬山~景信山〕途中で明王峠があります。富士山の景色もいいし、トイレもあるし重要な休憩地点。この正面にある茶屋は日祝9:00~15:00で「峠まんじゅう」150円が人気商品になっています。
〔陣馬山~景信山〕明王峠を過ぎると、底沢峠、堂所山(標高731m)を通過しますが、そこは大岳山の展望に有名なスポットです。
〔景信山〕景信山の標高は727mで標高差は439mになります。富士山と東京都を一望できる人気スポットになっています。
〔景信山〕景信山もしっかりとお店が営業していました。陣馬山は山頂のお店で食事をすることによっていい撮影ポジションを確保することができますが、景信山の山頂は食事をしなくてもベストな場所を平等に使用できるため元旦のご来光時間は人気が高い山になります。
2017年の景信山はご来光の時間からお店が営業していたため、撮影者にとってはとてもいい場所になったことが考えられます。
〔景信山〕山頂から見る富士山も陣馬山とは違っていい景色でした。青空の下に広がる山の景色を眺めながら、寒さを忘れるくらいに何枚も夢中になって撮影しました。
〔景信山〕富士山と反対側の展望では都心が見えます。小仏城山はもっと都心の眺めがよくなります。
〔景信山~小仏城山〕景信山の次は小仏城山で下のようなルートが続きます。到着に必要な時間は1hが目安になります。
〔景信山~小仏城山〕中央高速道路の小仏トンネルの上を歩いて小仏峠に到着します。ここでは、タヌキさんが待っててくれます。この地点からは、景信山登山口(駐車場)、相模湖に降りるコース、小仏バス停に降りるコースがあるため重要な分岐点になります。
〔景信山~小仏城山〕小仏峠はタヌキさんだけじゃなく下の写真にある歌碑で有名です。江戸時代にはこの小仏峠が旧甲州街道として利用されていました。この小仏峠には1寸8分の小さな仏像が安置されていたため、「小仏」という名前の由来になっています。明治時代に明治天皇が旧甲州街道を通行した際、この小仏峠で休憩した記念に歌碑が建てられたと伝えられています。
〔小仏城山〕しばらく登り続けると電波中継塔が見えてきますが、がっかりして山頂をまだかなと思いきや、その隣にはしっかりと小仏城山の頂上があるのでテンションを落とさないように。
〔小仏城山〕薬王院の天狗は除災開運、災厄消除、招福万来など衆生救済の利益を施す力を持っていたとされ、古来より多くの天狗伝説や天狗信仰があります。その天狗が神格化され、この小仏城山の頂上にも木彫り像が置かれるようになりました。
〔小仏城山〕間違ってはいけないのは、天狗像が頂上地点ではなく城山茶屋の目の前(写真正面真ん中)が山頂になります。ここからも富士山が綺麗に見えます。高尾山をハイキングした場合、山頂広場までじゃ物足りない、落ち着かない、そういった場合はここまで来るのもいいかもしれません。
〔小仏城山~高尾山〕小仏から高尾山に向かう道は、しっかりと道が整備されています。大自然から少しずつ人工的なルートに進化していくのが分かります。足の関節に痛みがあれば、階段の脇にある緩やかな斜面で少し軽減できます。
〔小仏城山~高尾山〕一丁平では、春には大人気スポットになります。テントを張れるくらい広い場所で、花見をしながら多くの人たちが楽しむ場所です。トイレや水道もあり、休憩ポイントとしてはいい場所です。
〔高尾山〕高尾山の山頂に到着したときにも雲はほとんどなく富士山が見えました。陣馬山から各山を巡りながら景色を見ると、富士山・都心の見える大きさも変化するため面白いです。
〔高尾山〕山頂は思ったよりも混雑がありませんでした。しかし、薬王院は参拝客がすごい行列を作っていました。
〔高尾山〕元旦でも混雑が生じないルートは3号路2号路6号路です。最初は薬王院の入口から3号路で下山します。2号路に合流したら2号路から6号路に移動して、そのまま下山すれば混雑に影響されずにのんびり下山することができます。藤野駅から高尾山口まで合計20km…。またいつか…(笑)