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NPO法人 保護ねこ ピリカ

くえ(享年9ヶ月)

2021.06.11 19:00

昨年保護した時に足の裏を火傷していて、元気がなく白血病キャリアでした。

くえは最初から大人しくてあまり鳴かず、子猫らしさがないので心配していました。

熱がよく出る子で軽く脱水を起こし、補液をすればよくなるを繰り返していました。


いわしとほっけとあゆといわなと暮らしていましたが、あゆが亡くなったあとから元気がない感じになりご飯を食べる量が減ってきました。

綺麗な縞模様の体が段々痩せてきて5月25日になんだかお腹が膨らんでる?

と違和感を感じて通院。

やはり少し腹水が溜まっていました。

量が少なかったのですが、いわしとほっけがFIPを発症したので同じ白血病キャリアだから、多分くえもFIPかも?

遺伝子検査の結果は

「FIPウェットタイプ」


白血病キャリアの子猫が3匹ともFIPを発症するなんて。

ショックでしたが、できる事をやるしかありません。

FIPは遺伝子の突然変異だから横感染はしないと言われてますが、ウィルスも生き延びる為に進化しているかもしれません。

何が起きるかわからないので急ぎキャリアでない猫達を預かりスタッフの元へ移動させました。


その後ほっけは食欲はありましたが、くえはウェットフードを少し舐めるくらいしか食べず、どんどん痩せていきました。

猫は亡くなる前には食べなくなって逝く準備をするといわれます。

そこに無理やり食べさせると苦しくて吐くと。

いわしとあゆの時に学んだ知識を元に、くえが苦しくならないように対応しました。

6月になってから右目の黒目の感じが何か変だなぁ?

6/4の朝黒目が少し欠損しているように見えました。

まさかドライタイプの肉芽腫ができてるかも?

急ぎ受診。

やはりドライタイプも併発。

ドライとウェットの両方を発症してしまいました。

なぜこんな可愛いくえが…

思わず診察室で涙が出てきて。

白血病が陰転するように、いわしとほっけと頑張ってきたのに、FIPを発症するなんて。


最近はFIPの治療ができると言われて海外の未承認薬で治療をしている猫ちゃんをSNSでよく見かけます。

昔は不治の病でしたが今は治ると希望が出てきましたが、発症してからの余命が短いため多分FIPと解らずに亡くなってる猫ちゃんもたくさんいるのではないかと思います。

なんだか具合が悪いなぁと思ったらあっという間に亡くなったとか聞きます。

私はたまたま家猫の心臓病で胸水が溜まっての呼吸の仕方を見ていたし、いわしの腹水も早く発見できたから色々試して1ヶ月持った。

ほっけは胸水で3ヶ月持った。

でもくえは発症確認から19日で虹の橋のたもとヘ旅立ちました。


6/12の朝方、苦しまずに夜に寝たままの形で亡くなっていました。

3時まで息をしているのを確認して、すぐ隣で仮眠。

苦しくてもがけばすぐにわかるようにと。

7時頃目覚めて見ると既に冷たくなっていましたが、暴れた形跡もなく綺麗な姿で亡くなっていました。

最期まで大人しくて静かに旅たちました。

ほっけが虹の橋のたもとヘ行った4日後でした。


その日の午前中に環境課と連携しての保護活動で子猫6匹を保護しました。

皆猫風邪をこじらせてガリガリで目鼻が潰れてグチャグチャのギリギリな状態でした。

ほっけやくえが引き寄せたのかな〜

入れ違いでやってきた子猫達をみて、

「絶対助けるからね。頑張るよ」

死と生を同時に体験した貴重な日でした。


6/15にお空に昇りました。

梅雨の晴れ間で快晴。

みんなに会えたかなぁ。