箱根神社 〜初詣〜
平成29年 迎春
本年もよろしくお願いします。
昨年末にもこのブログで書きましたが、筆者はあまり初詣というものにそんなに重きを置いておりませんでした。
ですが、昨年ここで「初詣特集」をさせていただき、日本人の信仰の原点、及び、神社に現在も残っている由来な習わし、その変遷の歴史を触れることで、いかに、神と神社、そして信仰とそれらの繋がりそのものが日本国を象徴しているかということがわかりました。
同時に、今、わたくしはこのブログでメインとしている「記紀」特に古事記を謎を紐解くいくつものきっかけに、この各々の神社に対する信仰がヒントになりました。
ということもあり、筆者は、日本人の「お役目」として、本年からは真面目に初詣に参拝することにいたしました。
ただし、神社は私利私欲で参拝するところではなく、寺院へは参拝の対象にあらずというスタンスは変わっておりません。
所在地 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根80-1
主祭神 瓊瓊杵尊
木花咲耶姫命
彦火火出見尊
社格等 国幣小社・別表神社
創建(伝)孝昭天皇の治世
本殿の様式 権現造
例祭 8月1日
◯箱根神社
半世紀以上生きてきて、その半分以上元日に初詣に参拝しているのが、この「箱根神社」です。その理由は、箱根温泉で越年することが多いからです。
また、箱根神社はそれ以外にも幾つかご縁があり、代々宮司さまにもお世話になっております。
一般的に箱根神社と呼ばれておりますが、かつては箱根権現と言われ、箱根山の山岳信仰と修験道が融合した神仏習合の神でした。そうなんです。わたくしの一番苦手な分野なのです。なので、参拝に行きますが、わたくしが祈願するような要素はこちらにはなかったのですね。
◯ご由緒とご祭神
神仏分離令による廃仏毀釈によって、修験道に基づく箱根三所権現は箱根神社へと改称されました。箱根山東福寺は廃寺になり、明治6年には明治天皇と昭憲皇太后が参拝なされました。本来の形に戻りました。
ご祭神は、瓊瓊杵尊、木花咲耶姫命、彦火火出見尊の三神です。この三神を総称して箱根大神と呼んでおります。
このニニギさま、コノハナハクヤヒメさま、ホオリさまこそ、実は、このブログの本編である「古事記」で、次回、「天孫降臨」以降の主役になる神々さまなんですね。
ですので、本年の初詣には、その感謝と、ぜひ、わたくしの願いである、日本の神話を正しく理解して欲しいといことと、微力ながらそのお役に立てられるようにというお誓いをさせていただきました。
◯歴史
箱根神社が一般に注目されるようになったのは、何と言っても源頼朝の存在が大きいのです。
頼朝は平氏討伐(正しくは東国における土地問題の解決、そもそも平氏討伐のために坂東武者が立ち上がったなんているのは作られた歴史です)で石橋山の合戦で敗れますが、その際に頼朝を助けたのが、箱根権現の別当だったために、頼朝はその後も箱根権現を手厚く保護(これもほとんどは土地問題です)し、鎌倉御家人を筆頭に関東の武家は、箱根神社への信仰を高めていきました。
そう、やはり、武家なんです。
群雄割拠の時代(戦国時代というのは間違った言い方です。そんなに戦争ばっかりしてません。戦は最終手段なんです。どうして教科書歴史はこんなにも捻じ曲げられているのでしょうか)は関東を守っていた北条氏がやはり崇敬しておりましたが、豊臣秀吉の小田原征伐の際に焼失してしまいました。
しかし、北条に代わって江戸を本拠地とした徳川家康がすぐに再興しました。そうなんです。箱根神社は日本の武家社会において最も重要な二人、頼朝と家康に崇敬されたのですね。神社、神、そして日本国を支えてきたのはやっぱり武家、いや武士なんです...
◯初詣風景
本年は御鎮座1260年。それを記念してまず九頭龍神社新宮が綺麗になりました。
本殿は今年から改装が始まるそうです。
わたくしが好きなのはこちら。
芦ノ湖畔の大鳥居です。
さらに芦ノ湖畔は氣の良い場所です。ここを散策。
元日は快晴でした。霊峰富士も望めて、最高の初詣でした。
◯その他
箱根神社はさらに元宮(奥宮)、と九頭龍神社がありますが、これはご由緒ははっきりしていなくあくまでも言い伝えになってしまいますが、元宮はそもそも箱根山をご神体としておりましたので、山自体が神さまという前述の山岳信仰を混合しました。また、九頭龍神社は、芦ノ湖で人々を苦しめていた龍を退治して封印したという話がありますが、これは万巻上人という神仏混合の部分なので、箱根神社の正式な歴史にはありません。元宮は昭和に入ってから、九頭龍神社は平成に入ってからそれぞれお宮が建立されました。
◯近年のパワースポット
そもそも箱根は、富士山の南側(富士宮・三島・熱海など)が陽の働きに対して、箱根は陰の働きがあると言われています。
着実に事業や物事を進める力をもたらす、強力パワースポットだそうです。
九頭龍神社 本宮、駒ヶ岳山頂の奥宮・箱根元宮も合わせて参拝すると、出世運・金運・願望実現・縁結び・恋愛運・健康運など、バランスよく全体運をアップできるそうです。神社の氣は多少わかりますが、そもそも報恩感謝の対象としての存在で、祈願の対象としていないわたくしには全く興味がありませんが、是非、特に、九頭龍神社は月次祭の時にモーターボートで正面から鳥居を潜ると恋愛成就するらしいのですが...
あ、それよりも九頭龍神社は白龍神社がペアなので、一緒の参拝をお忘れなく...