断酒した小池都知事、都議会でマジョリティを狙う宣言
【社会ニュース】 小池百合子(壬辰)東京都知事が平成二十九年一月六日に最初に記者会見に臨んだ。都知事は報道陣に対し、断酒を伝えた。年度内早期に実現させるのは、情報の透明化としての「情報公開条例の改正」だ。公文書開示手数料の改定を行い、閲覧、Eメール、Webを無料にする。写しは一枚当たりでモノクロが十円、カラーが二十円とする。「グローバルな会社だったら、当たり前にやっている事。先進都市TOKYOが後追いでは駄目。」と旧体制の庁内を変えていく。
報道各社が既に報じている様に、都知事は今夏の『都議選二〇一七』において独自候補を擁立する。その数は三十から四十人が見込まれる。選挙区は全四十二で、都議会の定数は百二十七議席。最大会派は報道現在で東京自民の五十七議席。自公連立が解消した為、議席減は必至だ。尚、Wikiでは東京共産と共に「都政野党」に分類された。
<絞り込む人材像の基準>
今月の都議会だよりの「わが会派 今年の抱負」にて、東京自民の幹事長・高木啓(乙巳)都議が「都民本位の政治の実現にむけて」と都知事の都民ファーストと違いは無いと言い切った。内田派の高木都議は議会でのヤジが多いとして有名だ。週刊文春が昨秋に政治資金の流用疑惑として、銀座や新宿の高級クラブやキャバクラへの支出’(二十五年分)を伝え、高木都議は事実を認め謝罪に至った。また毎年八十回から百回近くも新年会に税金「政務活動費」を充てている点も問題視されている。
都知事には、新党結成ないし政治団体「都政ファーストの会」拡充の二択がある。こちらは三月を目途に選択する予定だ。どちらにせよ、小池連合(公明等)を含めて最大会派を臨む勢力を形成する積り。今月中に一次公認候補への発表をこじつける。都知事は「改革派がマジョリティ(多数派)を占める為には。」と会見で野心を覗かせた。勝てる候補者を選定していくポイントは目的意識だ。「議員になって何をしたいのか。(政策実現について)何をして、どういう形で。」と語気を強めた。
“小池BEYOND”が始まる
四日には、都知事の仕事の成否を左右する都職員に対し挨拶を行った。行政の現場は「堅実、地味な作業の連続」と念を押しつつも、正月に働いた職員を労った。「都民ファースト」には、職員の協力が不可欠である点を強調し、「先手、先手で、勝負に出る事も必要であります。」と檄を飛ばし、東京の未来像に位置付ける「Beyond二〇二〇」を推した。ポイントは、ベテランの豊富な経験と若手の大胆な視点の融合だ。どの組織も欲する融合ではあるが、ベテラン勢の嫉妬や若手勢の軽率さ等から実現が難しい事である。「できない理由を探すのではなく、できる方法を考えて欲しい。」との就任時の言葉を重ね、実行力の重要性を説いた。
元旦に都知事は「新年ごあいさつ」を公表。アラビア数字ではなく、漢数字を用いた。冒頭に「希望」に満ちた年としていきたいとし、自身の使命を綴った。昨年八月の就任以来、都政の「見える化」を進め課題の掘り起こしを行った。具体的な道筋として先月に『都民ファーストでつくる「新しい東京」~二〇二〇年に向けた実行プラン~」の発表を伝え、都民の共感を追い風に、政策をスピーディに進める。末尾は「希望の華」で締め括った。
本年の都議会は二月二十二日より本会議を予定している。最注目議案は、今月中旬に発表予定の小池予算「二十九年度東京都予算案」となる。尚、会見では水素エネルギのPR映像を制作した旨も伝えられた。科学者・米村でんじろう(乙未)とファッション モデル・朝比奈彩(癸酉)が「でんじろう 東京スイソ学園」の名で水素を授業形式で配信している。
『東京都知事定例記者会見』
※写真下は都庁二階にある浅草・鷲神社の熊手
撮影記者:金剛正臣