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Urabe Hiroki

サイバーの子会社を一年目で立ち上げてみて分かった10のこと

2010.12.25 07:34

サイバーエージェントで子会社の立ち上げてから約半年が経ち、少しだけわかったことがあるので
まとめてみることにしました。

学生の頃ちょこっと起業のお手伝いをしていたのでそれとの比較とかも頭の隅に置きながら書いていこうかなと

■そんなに甘くない

当たり前ですがそんなに簡単に成果がでるほど甘くないです、、、
この前そんな事を日報メールに書いたら藤田社長から返信が来ました。

新しい分野、新しい企業、新しい人(新人)は、
一発めで成功を夢見るけど、世の中そんなに甘くありません。

1、2回失敗してそこから学び、初めて成功を収めるものです。
軽い失敗は恐れないというより経験上、むしろ必要なものです。


まさにこの通りで毎月、毎日トライ&エラーを繰り返しながら少しずつ成長しています。

■そんなに甘くないけど甘くなる。

出来ない事ばかりで甘くないのですが子会社で立ち上げるというのはどうしても
甘さが残ってしまいがちです。
月に2回程藤田社長とのミーティングがあるのですが最初のミーティングで言われたことを今でも覚えています。

独立して起業している人たちは、もし失敗すれば家族を路頭に迷わすことになるわけで
そういう気持ちを持って仕事をしている。
そういったベンチャーと同じ土俵で戦うわけだから甘い気持ちは捨てて望まない負けてしまう。

サイバーエージェントは「挑戦した結果の敗者にはセカンドチャンスを」とミッションステートメントを掲げていて、実際これまでもそうしてきていて、それは自分自身にも適応されるだろうという安心感がどこかにある。
その安心感とどう戦っていくかというのは、これまでも難しかったし、これからも難しい問題になってくると思う。

■比較的採用はしやすい

独立してやっている会社から比べると採用はずいぶん楽だと思う。
立ち上げのほぼ初期から一緒にやってくれている内定者のU田や10月からジョインしてくれている
T田は、今のうちの実力からして相当に優秀だ。

これはサイバーエージェント本体が採用してきてくれているからだと思う。

また今週から楽天をやめてうちにジョインしてくれている角くんも一人でも全然やっていけるエンジニアだし他の会社からも引く手あまただ。

うちにきてくれている理由は本人に聞いてみないと分からないけど、サイバーエージェントグループで
おもしろいと思える仕事をできるというのも大きな理由なんだと思う。

■採用はしやすくても人が残ってくれるかどうかは別問題

優秀な人が集まれば集まるほどある恐怖と戦わなければいけない。
人が抜けていく恐怖

優秀な人が新しい分野で一生懸命やれば当然市場価値の高くなる。
そうなると社員であれば他部署、他子会社に、フリーランスで入ってくれている人であれば
他会社に簡単に異動できる。

そういった優秀な人たちがどうやってできるだけ長く働いてくれる環境を用意できるかは
ものすごく大事になってくる。

そのためにも早く成果を出すこと、自分自身が成長することが必要だなぁと思う今日この頃

■バックオフィスが充実しまくっている。

起業したことがある人は分かると思いますが、経理や法務周りというのはとにかく手間がかかるし
すごく大変です。
それを一括してサイバーエージェントグループでやってくれているので事業に集中しやすいです。

バックオフィスの方々いつもありがとうございます。

■社内人脈がものすごく使える。

サイバーエージェントグループは広告代理店、投資育成事業、メディア事業があって社内を回るだけで
かなりの情報が集まる。
マーケティングや広告周りで分からないことがあればアドマンさんに相談しにいくし
海外の情報やお金の動き投資育成事業のさとまきさんやK保さんに教えてもらえるし
アメーバの事は元上司の長瀬さんに教えてもらえるし、同じフロアにSAP事業のCyberXsumzupがあるので確度の高い情報が常に入ってくる。

そして何よりサイバーエージェントの創業者である藤田さんと日高さんと直接話せる機会が多いのはものすごくありがたい。


■仕事はつくるもの

「子会社ってやることが決まっていてそれをひたすらにやっていくだけ」というイメージを入社前は
なんとなく持っていた。だからなんとなく仕事ってある程度与えられるものだと思っていた。

実際はというと立ち上げたときに言われたことは「スマートフォン関連だったら何でもやっていいよ」という事で
「スマートフォン」ってことしか与えられなかった、、、

今でもメンバーに仕事を任せていくと、実はやることがなくなってヒマになる、、、(あくまでto doが一瞬なくなるだけで
仕事してないわけでもありません)
スマートフォン市場なのでチャンスはたくさんあるわけで、どんどん仕事をつくってトップラインを伸ばしていくのが
自分の仕事だししばらくはそれをやり続けることが大事だと思う。

■ちょっと有名になれる

立ち上げた時にITmediaにとりあげてもらったり、シルシルミシルというテレビ番組に出してもらったり
したおかげでちょっと有名にになりました。
初対面の人でもweb業界だと知ってくれている人がちょくちょくいてアイスブレイクにはちょうどいいです。

■楽しい

なんだかんだ色々書いてきましたが、まだ大した成果も出ていませんがとにかく楽しいです。
楽しいので少なくともあと半年ぐらいは立ち上げ当初の勢いで働いていこうと思います。