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György Lehoczky ジョールジュ・レホツキー

2017.01.05 11:15

不思議、と言う言葉をわたしはいつも良い意味で使ってしまいます。

何か良くわからないけれど、惹かれることやもの、うまく言葉に落とし込めない感覚や感情を、不思議と言う言葉で、よく表している気がします。

ハンガリー画家、建築家、ジョールジュ・レホツキーの本は入荷する度に当店では紹介しておりました。

入荷する度に読み返してみるのですが、その度にいつもまた新しい発見があります。

この「木のうた」のテキストは木島始さんが詩を付けています。

原書のドイツ語版を見たことがないので詳細はわからないのですが、手許にある英語版ではMichaela Bachという人物がテキストを手掛けており、日本語版とは全く違う内容ですので、日本語版の木島始さんの詩は木島始さんがレホツキーの絵からインスパイアされ作ったオリジナルの詩と考えて良いと思われます。

この絵本の木島始さんの詩にこんな一節がありました。


ひとびとは ふしぎを 何よりも ふしぎを

長い ながいあいだ 歌いつないできたのだ

ふしぎは ぐいぐい ひとびとを 引きつけて

はなさないのだから めをみはらせつづけるのだから


いつもわたしは不思議な事に惹かれてしまいます。

全然わからないとすごく面白いなあと思って、目を瞠らせてしまいます。

木島さんの詩はこんな風に続きます。


雪がきえると 風が 光りだす

うららかだなあ 草も 木も みんな

ぱっと 花がひらき ぱっと 子馬がかけだす

空に 舞いあがっていくよ このふしぎさは!


レホツキーの絵を見るたびに、不思議がわたしの中に湧き上がってきます。

鳥や木や花、動物たち、聖書の中のお話、自然の営み、なんという美しい不思議だろうと、読む度に何度も、不思議が湧き上がって来るのです。