曙町の街並み(神奈川県横浜市中区)
2017.01.06 00:15
”ハマの鳩の街”と称された、旧特殊飲食店街「曙町」を散策。
『全国女性街ガイド』によれば、「百十九軒三百七十一名の世帯。昔の玉の井・亀戸をアプレ風に変えたような風で、若い衆に人気があり、ファンの中心は東京である」。
戦前からの公娼だった「永楽遊廓」に対し、戦前から続く私娼街だった。
現在の「曙町」は横浜を代表する一大風俗街。
2枚とも鎌倉街道(国道16号)沿いの風景だが、ビル一軒ごと風俗店という光景が見られる。
「親不孝通り」
こちらも風俗店が並ぶが、その中に赤線の遺構が点在している。
現在はアパートとして余生を過ごしている物件
「玉の井」「鳩の街」でも見られた豆タイル装飾がここでも見られる。
洒落た意匠の木戸
冒頭写真のスナックもカフェー建築の遺構
鶴見入船でも同様のものが見られたパステル調の緑色の豆タイル
風俗店の中にはカフェー建築を転用しているものも見られる。
18禁マークや看板に惑わされると見落としがちだが、カフェー建築の意匠が見て取れる。
現在は住宅の一軒も
けばけばしい看板に覆われているが、これもカフェー建築。
周囲にタイル装飾が施された一軒は車庫として利用。
飲み屋が連なる細い通り
旧赤線の雰囲気が今も残る。
鎌倉街道沿い南側に並ぶ看板建築
回転窓を持つバラック建ての一軒
上記写真の回転窓はいい味を出している。
南側の弥生町界隈までカフェー街が広がっていた。
現在は転業アパートの一軒
弥生町界隈の路地裏
配管などで凄いことに
主のいない喫茶店の廃墟
弥生町界隈で残る数少ない遺構
『赤線跡を歩く』で取り上げている弥生町界隈のカフェー群は殆どなく、
ビルやマンションが建ち並ぶ街並みに変貌している。
訪問 2016年12月