新潟T わたしの愛するTシャツたち
1. JAMES
2. store room
3. APARTMENT
4. GIVE ME CHOCOLATE
5. BAR HALLELUJAH
6. PRINTER WORKING BAND
つい着てしまうTシャツたち
夏といえばTシャツ。Tシャツといえば夏。夏はTシャツの出番が多くなります。毎日Tシャツっていう人だっているでしょう。太陽の匂いをまとったTシャツを着たときの気持ちよさったらありません。
朝起きてジョギングをするときはTシャツにショートパンツ。古町や万代に買い物に行くときはTシャツにショートパンツ、ときどき柄のパンツやトラウザーズを合わせたり、夜眠るときだってパジャマがわりにTシャツ。もちろんアウトドアやライブ、フェスに行くときだってTシャツ。とにかく夏はいつだってTシャツなんです。
みなさんは、新潟のまちにはアパレルの店はもちろん、アパレルでないけれどもオリジナルTシャツを作って販売している店があるって知っていますか。
これが結構あるんです。
今回は、新潟発のアパレルブランドやデザインショップ、カフェにバー、イベント会場を巡ってその場でライブシルクスクリーンを行なっているバンドを紹介いたします。
お気に入りのTシャツを見つけて、夏を楽しみましょう!
1. JAMES
ジェームス
海のそばに住んでいると 内陸の東側から朝日が昇り 西側の海に日が沈む もし佐渡に住んでいたらどうだろう 佐渡の東の端 姫崎灯台で朝日が昇るのを待ち 夕方 西側の相川で夕日が沈むのを待つ 海の水平線から朝日が昇り 海の水平線に日が沈むのかな あっ でも本州が見えるかもしれないから 海越しの陸から朝日が昇って 西側の海に日が沈むのかもしれない 一度試してみたい
〈JAMES 〉のJAMES AFTER BEACH CLUB のコラボTシャツ
コロナでロックダウンになったハワイ。2020年に5年半続いた店を閉めたホノルルのJAMES AFTER BEACH CLUB。オアフのカイルアにある22カイルアでJAMESのコーナーを作ってくれることになり、販売用に作ったのがこのコラボTシャツだ。Tシャツはその時その時の気分をのせて作っているという代表の塩谷さん。今回塩谷さんが選んだのは、写真家Bret Sullivanが撮ったワイキキビーチの写真。ワイキキビーチが恋しいなという気分が現れている写真だ。今でも付き合いのあるハワイの人たちとコラボすることで、日本でハワイに行けない人にもハワイの気分を楽しんでもらったり、ハワイの店を紹介したり、いつか行けるようになったら、コラボした店にJAMESのTシャツを買いに行ってもらえたらいいなという思いが込められている。今回のコラボは22カイルアとBret Sullivanとのコラボだが この後もいろいろな人たちとのコラボが続く予定だ。
JAMES NIIGATA
新潟市中央区東堀通5−438
☎︎025−229−3756
11:00−20:00
火曜日・水曜日定休
2. store room
ストアルーム
MARCOS VALLEの曲に私の好きな「Mushi Mushi」っていうかわいらしい曲があるんだけど Mushi Mushiって日本語の”もしもし”からきているんだって MARCOSが日本を訪れた時に”もしもし”っていう言葉が気に入って曲にしちゃったんだって ”もしもし”が”むしむし”に聞こえたからMushi Mushi ”くずきり”も気に入ったみたいだね ラストは”むしむし”と”くずきり”のオンパレード だけど なぜかMARCOSが歌うと異国の言葉に聴こえてしまうの
〈 A PIECE OF LIBRARY 〉のBossa Nova グランドTシャツ
新潟伊勢丹に新店がオープンしたstore room。オリジナルブランド「A PIECE OF LIBRARY」のTシャツは2006年のオープン当初からずっと作り続けられている定番アイテムだ。音楽が好きな代表の小林さんが昔からよく聴いていたBossa Novaが今シーズンのロゴに用いられている。今シーズンのイメージを考えていた時に、「外に出たいな」とsuburbiaやvoyageなど外に向けたことを思いめぐらしながらよく聴いていた音楽がBossa Novaだったのだそう。グランドTシャツはリラックスして着られる身幅の広いボクシーなシルエット。ディープネイビーはA PIECE OF LIBRARYのオリジナルカラー。裾にさりげなくスリットが入っているのが特徴だ。
store room
新潟市中央区上大川前通7−1237−1 1F
☎︎025−378−8377
11:00−18:30
月曜日定休
3. APARTMENT
アパートメント
最近はコットンリネンのニット帽をかぶっている 周りにもニット帽をかぶっている人を見かけるからちょっとだけ流行っているのかもしれないけれど 私の場合 ニット帽をかぶるのは マーヴィン・ゲイの影響なんだよね パーマヘアでニット帽をかぶるから はみ出た髪の毛がイングリッシュ・コッカー・スパニエルという犬の耳みたいに見えちゃう だから誰もマーヴィン・ゲイみたいだねって言ってくれないの 笑わないでね チャールズ
〈 APARTMENT 〉の25周年オリジナルTシャツ
2020年夏、25周年を迎えたAPARTMENT。その記念に作られたオリジナルTシャツはお店を始めるきっかけとなったイームズにちなんだデザインになっている。ミッドセンチュリー好きにはたまらないアイテムだ。オーナーのアラタさんは夏はTシャツしか着ないくらいTシャツ好き。しかし、こだわりが強いあまり、中途半端なものは置きたくなかったため、一度もオリジナルTシャツを作ったことがなかったのだそう。作るなら本気で作りたい。納得のいくボディに気に入ったグラフィックを使いたい。そんな思いで作られたのが25周年オリジナルTシャツだ。
■ボディはアメリカンアパレルの元CEOが立ち上げたロサンゼルアパレルのフルボディ、8オンスのTシャツを使用。100% Made in U.S.A。
■イラストは過去3回アパートメントで個展を開催したことのあるKAZUKI AIDA。
■ロゴデザインはARATA TAMURA。ARTが好きなアラタさんはART、APARTMENT、ARATAに「A・R・T」が入っていることに着目。刺繍のロゴ見本にあったレトロフューチャーなロゴを元にデザイン。
APARTMENT
新潟市中央区西堀前通4番町738−1
☎︎ 025−225−1950
10:00−18:00
第1・第3木曜日定休
4. GIVE ME CHOCOLATE
ギヴ ミー チョコレート
ジャムづくりを何年も続けている 春になったら春のくだもの 夏になったら夏のくだもの 秋になったら秋のくだものと 季節によってくだものを変えながらジャムをつくる ジャムは保存食といったのは誰? いつも沢山つくるのに すぐに無くなってしまう ただの食いしん坊なだけなのだけれど 食いしん坊用にジャムをつくるには 一体どれくらいの量をつくれば保存食になるのだろうか
〈 GIVE ME CHOCOLATE 〉のパンケーキTシャツ
GIVE ME CHOCOLATEといえばパンケーキ。GIVE ME CHOCOLATEといえばTシャツ。どっちなのと聞かれたら、どっちもと答えてしまう。なぜならGIVE ME CHOCOLATEのパンケーキは2006年のオープン当初から人気のメニューであり、Tシャツは2017年に万代へ移転してから楽しいことがあるたびに作られてきたアイテムだからだ。パンケーキの絵を描いたのは絵描きのLee Izumida。もともとはパンケーキMIXのパッケージ用に描かれた絵で、パンケーキMIXの販売に合わせてTシャツも作って販売されることになったのだそう。パンケーキとTシャツ。ギヴチョコを象徴するようなアイテムだ。
GIVE ME CHOCOLATE
新潟市中央区万代1−2−3コープ野村万代1F
☎︎ 025−385−6303
火曜日−木曜日11:30−20:00
金曜日11:30−22:00
土曜日11:00−22:00
日曜日11:00−20:00
月曜日定休 祝日の場合営業 翌火曜日振替定休
5. BAR HALLELUJAH
バー ハレルヤ
春夏秋冬 季節の色や匂い 風を感じながら街をあるく 信濃川をわたる時は 陽できらめく川面が見たいから 橋の西側をあるく ちゃぷちゃぷサラサラと流れる川面でダンスする光 つられて気持ち足どりが軽くなる 何度も何度もこんな光景にであうと たまっていった記憶がいつの間にかこころの風景になっている
〈 BAR HALLELUJAH 〉の”ARE YOU STILL YOU”Tシャツ
BAR HALLELUJAHといえばレコードだが、Tシャツも忘れてはならない。毎年夏用に半袖Tシャツ、冬用に長袖Tシャツを発売。昔からTシャツが好きで、ずっとTシャツを作っているという店主のジュンジさん。パーティーをやる時に収益になればいいなとTシャツを作り始めたことがきっかけだそう。レコードジャケットの好いフォントをアレンジしたり、映画のセリフをロゴにしたりと、ジュンジさん自らデザインを考案。今回のTシャツは、映画「君の名前で僕を呼んで」のルカ・グァダニーノ監督によるドラマ「僕らのままで/WE ARE WHO WE ARE」のOriginal Series Soundtrackのレコードジャケットのフォントと劇中のセリフがデザインの元になっている。ボディはUnited Athle、ポケット付。”ARE YOU STILL YOU”の文字がフロントに入ったデザインとバックに入ったデザインの2種類で展開。なお、Tシャツとともに”Save The Vinyl”の文字が入ったエコバッグも同時発売中。ビニル袋のビニルとレコードを意味するヴァイナルのダブルミーニング、ダブルピース。
BAR HALLELUJAH
新潟市中央区古町通5−598−1
18:00−25:00
日曜日定休(祭日前営業)
チャージなし
6. PRINTER WORKING BAND
プリンター ワーキング バンド
言葉で遊びたくなる時がある 和田誠の「もう一度倫敦巴里」とまではいかないけれど
”デザインをプリントしなさい
一日のきまった時間の
きまった光のもとでしか現れない色をつかって
とても短い時間で仕上げなさい”
OKO YONO
〈 PRINTER WORKING BABD 〉のDOG Tシャツ
印刷に関わることに特化したデザインのPRINTER WORKING BAND(以下 P・W・B)のTシャツ。P・W・Bの稲吉さんが好きなアーティストにデザインを依頼。このTシャツのアートワークを手がけたのは東京在住のデザイナー KTYL。Tシャツに描かれているのは、インクを混ぜるときに使うヘラと犬。ヘラが描かれるのはわかるが、なぜ犬なのか。「なぜ犬かですか。それは僕が犬が好きだからです。でも犬は飼ったことがありません」と笑う稲吉さん。ヘラと犬のダブルモチーフ、そしてダブルピース。P・W・Bの商品は店頭販売していないため、気になる人はこちらから→ https://pwb.theshop.jp/
PINTER WORKING BAND
プリンター ワーキング バンド
犬は吠えるがキャラバンは進む。
新潟でTシャツのプリントといえば刷屋がすぐに浮かぶ。私が学生だった頃から物づくりが好きな人たちがTシャツの製作を刷屋に依頼していたからかもしれないが、私にとってTシャツのプリントといえば刷屋なのである。刷屋の創業は1991年。今では、新潟名物イタリアンのTシャツなど”地域のPR”や”地域の活性化”を目的としたオリジナルTシャツや、ユニフォームにイベントグッズ、個人のオリジナル作品まで幅広く手がけている。和合町にある刷屋プリントファクトリーでは、Tシャツの本場アメリカ製の回転台や乾燥機があり、一枚一枚手作業でプリントを行なっている。機械で正確にプリントされるものとは違った味わいがあり、愛用者も多い。
刷屋では、実際に刷っているところを見てもらおうと、2014年から、シルクスクリーンの印刷機材を携え音楽やアートなどのイベントに赴き、その場でライブシルクスクリーンを行う「printer working band」(以下 p・w・b)という活動を行なっている。
p・w・bの活動を担っているのは稲吉匡人さん。
「音楽家のバンドが楽器を携えて全国を巡るように、p・w・bは楽器を印刷機に変えて様々な場所を巡ります。ライブやフェスで生演奏を聴いて感動したバンドがいるように、p・w・bは生で印刷が仕上がる瞬間の感動を提供したいと思っています。普段、印刷が仕上がるところを見たことがない人がほとんどなので、刷っているところを見ると感動するんです。できあがったTシャツを買うよりも、目の前で作ってもらった方がTシャツ一枚でも愛着が湧きます。印刷が仕上がる瞬間の感動や衝撃を体感してもらいたいという思いからp・w・bの活動が始まりました」
これまでにピーナッツキャンプや燕三条の産地の祭典、SWISS DESIGN MADE IN JAPAN、今年の3月に新宿伊勢丹で行われたYes Good Marketなどに出店。毎回、製法やインクを変えてライブシルクスクリーンを行なっているそうだ。
p・w・bでは社外の活動だけでなく、アパレルの商品も作っている。印刷会社のため、あくまでもテーマは”印刷”。印刷をテーマにしたグラフィックで商品を作り、ネットで販売している。ネットで商品を売り始めたのが今年の2月。コロナで思うように活動ができなくなり、違う動きをしようとP・W・Bのサイトを立ち上げ、商品をつくって販売することにしたのだそう。今ある商品のほとんどを稲吉さんがデザイン。稲吉さんのデザインには好きな音楽の影響があるという。
「現在は僕がデザインをしていますが、今後はいろいろなアーティストさんにデザインを頼んでいきたいと思っています。僕の場合は、音楽が好きで、専門学校生の頃からクラブやレコード屋に通っていたので、レコードのジャケットやミュージックビデオからの影響が強くあると思います。音楽は80年代後半から90年代前半のハウスやテクノが好きなんですが、その時代のフライヤーやポスターはかっこいい手描きのデザインが多いんです。きれいなデザインも好きですが、味わいのある手描きのデザインに惹かれます」
プリントの楽しさ、面白さは元となるデザインだけではない。インクはベーシックなものだけでなく、熱で膨らむ発泡インクや、暗闇で光る蓄光インク、古着のように仕上がる染み込みインクなど、いろいろな種類があり、刷る機械によってインクの乗りも異なる。Tシャツのプリントはアメリカのイメージが強いが、インクジェットの場合はイスラエルなど武器を作る国の方が良い機械が多いそうだ。インクも機械も何を選ぶかでデザインの印象も変わるため、日々研究を行っているという。
4月11日にGIVE ME CHOCOLATEの15周年アニバーサリー企画「KAHOKO SODEYAMA EXHIBITION」でP・W・Bがライブシルクスクリーンを行うというので実際に見に行ってきた。やはりライブというのは楽しい。印刷機、ドライヤー、プレス機という楽器を用いてジャム・セッションしているようだった。
「いろいろなアーティストさんの作品を印刷で表現するP・W・Bでいたいと思っています。今後は、いろいろな作品を増やしていきたいですね。日本だけでなく外国で活動している人にも頼んでみたい。少しでも多くの人にプリントを知ってもらいたいと思っています」
コロナ禍で思うように活動ができなくてもP・W・Bは進んでいく。私たちにプリントを通して日常の楽しさを伝えるために。
写真上段真ん中:左から / そで山かほ子さん、稲吉匡人さん。
SURIYA CO., LTD.
スリヤ
新潟市中央区和合町2丁目4−9
☎︎ 025−201−6780
10:00−19:00
火曜日定休